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温かくて優しくてホッとする素敵な読切でした。最初に読んだあとすぐ2回め読み返したんですけど、やっぱり涙がジワッと出てきてました。ネコとじーちゃんはずるいって…!
死んでしまったネコの「ミー」。ツナ缶がどうしても食べたくて、もうすぐ小学生になる「ちえちゃん」の身体に入り込み、いつもくれた「じーちゃん」のところへ行くことに。
ネコに追いかけられたり、犬に吠えられたり、知らんおばちゃんに話しかけられたり…いろいろあって土手の草むらで丸くなっていると、ちえちゃんの祖父であるじーちゃんと偶然出会う。
子供の中にネコが入ってても、元気に遊び回るにゃーにゃー言ってる子にしか見えないところがすごく可愛い…!
そして細くて柔らかい線で描かれる、生活感溢れるおうちの描写がたまらない…!
いかにも「じーちゃん家」って感じの家で、じーちゃんが料理をする音を聞きながらご飯を待つ。食べたら2人で縁側でのんびりする。
この穏やかな空気があまりに優しくてそれだけでも切ないのに、お母さんが迎えに来て別れ際、ミーはじーちゃんを抱きしめる。
すると、じーちゃんはハッとした様子で「この子はちえじゃない」と気づき、感極まった様子でミーを抱きしめ返す。
も〜〜ここで何度読んでも涙が…。
スタンド・バイ・「ミー」というタイトルの良さもここで効いてくるんですよね…ミーはじーちゃんの側にいた…。
そして最後、ミーがじーちゃんとの出会いを語るという終わり方でとどめを刺されます…切なすぎる…!
柱コメントでちばてつや先生が「間」を評価していましたが、まさにその通りですね。誰も何も言わない、ただ時間だけが流れるコマの作る空気が最高でした。
松本勇気先生の次回作楽しみにしています…!!
【作品掲載ページ】
http://d.morningmanga.jp/viewer/1642/1624
(↓このページ、あったかくて最高に好きです)
【第77回ちばてつや賞一般部門大賞受賞作】死んでしまった猫のミー。死んだ後も街を元気に走り回っている。死ぬとお腹は空かないけれど、今でもどうしても食べたいものがある。それは———じーちゃんがいつもくれたツナ。その願いを叶えるために、ミーは旅に出る。(モーニング2020年32号)