※ネタバレを含むクチコミです。
南極海で発見された旧帝国海軍潜水艦に天才発明家「市奥一真」がコールドスリープで寝ていたが復活し、現在の親類である市奥家に住むところから始まる。 ギャグ漫画らしく現代の世界に違和感なく馴染んでいき市奥家を含めて色々な騒動を起こしていく。発明した薬の効力で人語を喋るようになった全く可愛げがない口の悪いハムスターがお気に入り。途中で名作「魔太郎がくる!! 」をモチーフにしたライバルキャラなどが登場したがいつの間にか終わった...
表紙の美しさとあらすじが気になってためし読みしたところ、「これ嫌いな人居ないでしょ…!」っていう最高のやつでした。説得力のある細かな描写と解説、中世ヨーロッパ風世界の日常が柔らかい線で丁寧に緻密に描かれていてワクワクがとまらない…!! https://comic-gardo.com/episode/13933686331610129034 乙嫁語り、カイニスの金の鳥、月と金のシャングリラなど、ある時代の暮らしを丁寧に切り取った作品はそれだけでウットリと世界に浸ってしまいますが、これもまたそれらの作品に連なる素晴らしい作品でした。 物語は貴族の師弟で騎士を目指して下働きをしているロサくんが朝目覚めるところから始まります。 もうこのシーンが最高。ラピュタか世界名作劇場か…といった素晴らしい生活感。 ロサくんが暮らす高い塔の狭い1人部屋、馬房、騎馬訓練場へと次々に場所が移っていくのですが、途中に巻物(スクロール)っぽいコマや、アール・ヌーヴォーっぽい枠が登場し、日常で使われている道具や部屋についての解説が行われるのがとにかく素敵。 あとがきによると本作は「騎士(見習い)が主人公なのに、バトル無し日常漫画」とのこと。 も〜〜〜そういうの大好きです…!! そしてこの主人公のロサくんにはある大きな秘密があって、それがまた今後どう物語に関わってくるのか続きが楽しみです!
華奢なよしろうが恋したのはタイヤを担いで登下校するのが日課の屈強な女子・こずえさんだった! こずえさんの最強ぶりがとにかく爽快。 そのあまりの覇気で小動物が気絶してしまうため、小動物が近くにいるときこずえさんは心臓を止めるのがデフォ。自分で心臓止めるって承太郎かよ…!! (ちなみに表紙でよしろうが持ってる「投げて」のうちわが意味するものはキスではなくよしろうの体のこと。パワフル) 強すぎるこずえさんのそばにいるために何度もボロボロになるけど、そのたびに惚れ直すよしろうの愛の深さもいい。 「裏山の生態どうなってんの」とか「おれまだ挟まってるあたりからうまく想像できてない」とか作中で一度も名前の明かされない友達のツッコミがいい味だしてた。 https://comic-polaris.jp/kozue/
もともとクリエイティブ・コモンズや、哲学、宗教、社会問題、サブカルチャーなど「よくこんなこと知ってるなぁ」と思うような話題(「えれほん」に顕著)を取り入れ、見過ごされがちな細かい現象や感情を描ける素晴らしい作家だと思っていたけど、それゆえにキツい表現も多く、好き嫌いが分かれて沢山の人に読まれるイメージが湧きませんでした。 『ピンキーは二度ベルを鳴らす』も、ど真ん中のエンターテインメントだと思っていたけど、ここまで誰が読んでも楽しめる広がりがあって、考えさせられる内容のある作品に結実するとは!担当の編集者は大学院まで生物学を研究していたらしく、科学的な考証もしっかりしてそう。 続きを楽しみにしています。#1巻応援
美しい装丁に魅かれて手に取った漫画。擬態という言葉にドキリとした。言葉にできない繊細な感情を丁寧に綴っていて、自分を作品に投影しながら読んだ。と同時に、ぼくも、他のダルちゃんを無意識のうちに傷つけていたかもしれないと思った。物語に流れる時間がとても清かで、とてもリアリティがありながら、ファンタジーにもフォークロアにも読める、これまでに読んだことのない読後感の素敵な物語だった。
地球外生命体だけと、人間の形をしたソラちゃんがかっわいい。 物覚えもいいし、怪我してもすぐ治るし、人間ではないんだけど、成長していくさまを見届けたいという気持ちになる。 15年間どうやって宇宙船の中で暮らしていたのか? 謎は、解明するのか? そして、砂鉄のお父さんからのメッセージは何なのか? 1巻までしか読んでないけど、これから面白くなっていくこと間違いなし!!
トラとミケはもちろん、ほかの登場キャラも全員めちゃめちゃかわいい~!!!表情やしぐさにいちいち悶えそうにかわいいです! 物語も心にじんわり沁みます。 むかし名古屋に住んでいたのですが、この作品に出てくる言葉も風景も、ぜんぶなつかしい!
ライセンスが与えられ、犯罪者を殺しても罪に問われない殺し屋。普段は屋台でラーメンを作っており、「天誅ラーメン一丁」と注文が入るとモードが切り替わる。いつも依頼者が死に際に注文するので、もっとはやく動けやと思う。 ラーメンにちなんだ技で戦うため、どこからどう読んでもギャグになってしまうのだが、最後は出前箱をギロチン代わりに使って殺すので、そこだけ異常に残酷に感じる。 1話完結で毎回同じパターンの勧善懲悪ものが読みたい(難しいことを考えたくない)時におすすめ。
前川たけしさんといえば、1983年から月刊少年マガジンで連載されシリーズ累計で90冊近く刊行されている『鉄拳チンミ』が最も有名です。小さな子供でも親しみやすい絵柄と、それでいて迫力のある戦闘描写や魅力的なキャラクターたち、派手な必殺技、サスペンス性溢れる展開と魅力が満載の作品です。 そのテイストがそのまま色濃く反映されながら、週刊少年マガジンで1987年から1990年にかけて連載されていたのが『ブレイクショット』です。 1961年に公開されたアメリカ映画『ハスラー』が人気を博し、1986年に公開された『ハスラー2』が日本で公開されると一気にビリヤードブームが巻き起こりました。 『ハスラー・ザ・キッド』、『ザ・ハスラー』、『撞球水滸伝』、『キング・オブザ・ハスラー』、『獣たちのように』、『[W]ウォン』、『GAME-ゲーム-』、『ハスラー・レプリカン』、『ちょっとナインボール』、『モンキー・ハスラー』、『HOT SHOT』、『POOLPLAYER ISABU』、『ナインパズル』、『J.Boy』などなど数多くのビリヤードマンガが描かれてきましたが、ビリヤードマンガで大ヒットした作品というのはあまりありません。その中でも、異例の人気を見せた作品が『ブレイクショット』でした。 まだビリヤードという競技の存在すら知らない人も多かった時代に、マガジン読者の少年たちにビリヤードの存在を広く伝えた功績が大きい作品です。 この作品で秀でていたのは、何と言っても加納涼二や佐伯陽子といったライバルキャラクターたちの魅力です。そして、それを生み出していたのが「ショットガン・ショット」や「リバースショット」、「北斗七星」など、ライバルたちが繰り出してくる派手な必殺技の数々でした。 ビリヤードという競技はヴィジュアル的には格好いいのですが、画的には一箇所に留まって玉を打ち合うことになるので卓越した心理描写や何かしらの工夫がないとマンガとしては映えません。それを、『ブレイクショット』ではカッコいい&可愛いキャラクターとビリヤードを知らない人が見ても「何だかよくわからないけどスゴいことはわかる!」という必殺技を以って克服してみせていました。 サッカーがマイナーだった頃の『キャプテン翼』や、麻雀のルールを知らなくても派手で楽しめる『咲-Saki-』などにも通底する部分があります。実際にはプロでもできないであろうショットに関しても上手く理屈をつけて説得力は持たされていました。 それが故に、特に主人公・織田信介のダグラスショットやDHSを真似した人は多いと思います。しかしながら、スカイラブハリケーンの真似をしても怪我するだけで済みますが、ビリヤード場で無理なショットを撃つことで台のラシャを破いてしまったりすると高額な弁償を行わなくてはならなくなってしまうため、現実での代償が非常に大きい誘惑でした。 読んだらビリヤードをやってみたくなること請け合いの名作ですが、くれぐれも必殺ショットの取り扱いにはご注意ください。
ジョジョシリーズをずっと読んでいたので最新シリーズもと思い読みました。 正直、冒頭から謎が多くまどろっこしく感じるところもあるけれど、その分、一気に謎が解ける瞬間が最高に気持ち良いです!!
一大ジャンルになった異世界転生もの。 メインは、ゲームの世界だったり、転生したら最強だったりしてますが、最近は異世界と現実を行き来できるようになったり、通販で道具を仕入れたりとか、その内容もどんどん先鋭化していきますが、本作もその一つだと思います。 ヤクザが異世界へ。ええ、ヤクザが異世界です。 しかも、そのヤクザが現実世界のシノギで「タピオカ屋」をやっているという点が、まず本作の面白ポイント。 ヤクザがクッキー焼いちゃうくらい面白い。 競合におされうまくシノギが稼げず、代償として指詰めになってしまいますが、そのエンコから何故か「鍵」が出てきて、それが異世界にいく道具となる。 ここが第2の面白ポイント。 異世界でもヤクザはヤクザ。得意の拳にものをいわせ、スライムを倒すのですが、ふいに口に入れたスライムの残骸が予想以上の美味。 独特の食感にひらめいヤクザは、シノギが不調だったタピオカの材料にしてしまうという流れ。 これが第3の面白ポイント。 もうヤクザという設定も、タピオカという流行り物も、異世界も、フルに使っているこの発想に脱帽です。 異世界ジャンルのなかでも、俺TUEEEだったり、国盗りだったり、ほのぼのだったりに飽きた方、この一風変わった異世界ものはいかがですか?
トラとミケという老姉妹ネコのふたりと、居酒屋の常連さんたちの物語。擬人化されてますが、ちゃんとネコらしさもそこかしこにあって、可愛いんです。それでいて、物語は人生の喜怒哀楽が丁寧に描かれていて、そのギャップもあって、一層感動します。ほっこり、癒し系と評されることが多いねこまき作品ですが、よもやもよやの感動でした。
どんなに名作でも世代が違うと読むことがないままになってしまう作品ってあると思いますが、自分にとってのそれが魚喃キリコでした。こんなにハイセンスな漫画を読んでる人なんて周りに誰もいなかったですし、センスが高いからこそ若い感性に刺さるような作品なのかな?とずっと誤解していました。新装版が発売されたことをきっかけに大人になってから読みましたが、圧倒される面白さでした。全作品を読まねば!と思うほどです。 この「短編集」というシンプルすぎる名前の短編集には、「南瓜とマヨネーズ」の土田とハギオがまだ付き合っていた頃の話だったり、他の作品と繋がっている短編が多々あるようなので、魚喃キリコ作品を読めば読むほど感想も変わってくるんだろうなと思っています。
こんなのが無料で読めていいのか?言うまでもなくダメだ。なんで?なんで無料で読めるの?許せない。 この作品に難点を付けるとしたら無料で読めてしまうことのみです。読見終えたあとの余韻と共に来る罪悪感に耐えながら何度も何度も読み直しています。 素晴らしい作品をどうもありがとうございます。 単行本になることを望みます。金を払わせてくれ。
物語の舞台は16世紀ヨーロッパ。 領主のヴィルヘルム5世に仕える医師・ヨーハン・ヴァイヤーは、狼の姿になって人間襲う“人狼”が現れたという町に派遣される。 そこで彼は自身の医学の知識と当時の宗教観に囚われない分析眼で人狼の正体を見極めようとする、というのが導入のエピソードとなる作品。 16世紀のヨーロッパに実在し、魔女裁判に反対した最初期の人物として知られる医師・ヨーハンの生涯を描く物語。 作中では魔女を筆頭に人狼や悪魔など、人々を恐怖に陥れる者たちの存在が仄めかされる。 それに対しヨーハンは、それら未知の存在は医学で説明することが可能だというスタンスをとり、その上で「無知こそが恐怖の根源であり、知ることをためらってはいけない」という師の教えに従い、"魔女"とされてしまった人々を医療の力で救うために奔走する。 なのでこの作品は決してファンタジーではなく、自らの信じる道に従い人々のために奮闘するヨーハンの戦いの記録である。 また、ヨーハンの行っている治療は当時の倫理観で見るならば異端であるが、現在の医療の知識を持ってこの作品を読むと作中のヨーハンすらも辿り着いていない事実が見えてくる。 この「当時の人々の視点」「主人公の視点」に加え「現代にいる読者の視点」によって見え方が異なる、そういう意味ではこの作品はもはや"歴史"そのものを描いているのかもしれない、そういう感覚を覚える作品。 上中下巻読了
優秀な人材を集めて日本一のエリートを育てるための学校・九条学園。 そこには絶対的な権力を持つ生徒会が存在する。 ある日、"α"である生徒会長の蓮は、1年生の首席でありながら"Ω"であるために虐げられている綾音と出会い、彼女を生徒会に入れることを宣言する。 この作品は"オメガバース"の世界観を踏襲しており、特に"生まれつきの能力により人間の階級を分ける"という要素を強く作品に組み込んでいる。 αである生徒会長の蓮と副会長の楓、βである会計の樹、そして蓮に拾われる形になったΩの綾音、この生まれつき階級の違う4人が同じ生徒会にいる事自体が不自然なのだが、九条学園生徒会という絶対的な権力を持った存在の中で それぞれの"目的"のために策略を巡らせていくという、頭脳戦・心理戦が物語の中心にある作品。 登場人物たちの思考が深く展開もテンポよく進んでいき、そしてその中にオメガバースの設定が上手く組み込まれているので、会話劇や作品の世界観にとにかく引き込まれる作品。 ただし、オメガバースの"番を作る"という意味合いの描写のほうが全くないわけではなく、恐らく今後の頭脳戦・心理戦の中に絡んできそうな雰囲気がある。男女混合のオメガバースということもあり、いろんな要素が絡み合ってどんどん複雑な関係性が生まれる作品になっていきそう。 1巻まで読了
ファッションと人付き合いと公的手続きについては誰も教えてくれない。生きる上で大事なことなのにどうしてなんでしょうね。 あとの2つはさておき、ファッションについてはこの漫画がかなり親切に教えてくれます。 これがお洒落なんだと押しつけることはなく、スポーツをする前には準備運動が必要だとか、料理を作る前には下ごしらえが必要だとか、そういうところからファッションを教えてくれます。ユニクロやGUを多用しているのもお洒落へのハードルを低くするためなんだと思います。 極めて個人的な感想ですが、わたしは奇抜な服が大好きなので基本に立ち返ってみようかなと思った次第です。 ファッション誌を読み漁るのもいいですが、まずはこの漫画を一巻だけでも読んでみると基礎が学べていいかもしれません。 レディースの方も読んでみようかなと思うけど逆に心折れそうだな…
20年ぶりの中学の同窓会で再会した、いじめられっこの相沢とその首謀者だった鈴木。 同窓会の間は表向き楽しそうに談笑する二人だったが、写真撮影でみんなの注目が外れたタイミングで鈴木は相沢に声を掛けてきて「いじめられる側にも原因がある」、など挑発するような発言をする。 このように今だに相沢のこと見下してる様子の鈴木だったが、実は相澤には鈴木に伝えていない秘密があった。それは自分が鈴木の1人娘・詩織の担任の教師だということ…。 一見すると相沢の鈴木に対する復讐の物語だが、どうやら物語はそう単純ではなさそう。というのも、相沢だけでなく、他の登場人物の負の感情が物語の端々に描かれていて、それらが複雑に絡み合って現在の関係性が成り立っている様子。そしてその中心にいるのが、何も知らずに学校生活を送る鈴木の娘・詩織。 気になるのは、相沢が鈴木に対する復讐心を持っていそうな雰囲気はあるのだが、彼が鈴木や詩織に復習のためのアクションを起こしたという"明確な描写"が今のところ見られないこと。この作品が相沢の復習の物語なのか、それとももっと多くの登場人物の感情が入り乱れた複雑な愛憎劇なのか、詩織の今後の運命と合わせて予断の許さない作品。 1巻まで読了
女の子二人が、ちょっと寂しい世界で一生懸命暮らしてるっていうシチュエーションがかわいい絵柄に合っててよかった。タイトルと設定もよかった
お坊さんと英会話教師というキャッチーな設定はさておき。 ここまで入り組んだ恋愛ものってなかなかない気がするんですよね。 流石としか言いようがない! 「私は◯◯が好きだけど××も好き!」「〇〇が好きだけど多分彼は別の人が好き…」 という相関図を5、6人ぶん同時進行でやってる感じがします… ごちゃごちゃするかと思いきや、整理されていて。 なおかつ状況が好転するかと思いきや悪化したりするので全く飽きない恋愛漫画なのではないでしょうか!
と周囲から言われ続けていた作品だけど、自分としては 「鬼滅がまだ未消化なんで」 と、読むのを遠ざけていた。 そんな面白い作品が同じ時期に2ついっぺんにあるとか、 なんか、読んでしまったらもったいなくて。 んでアニメ化して、その出来も素晴らしいようで、上記のような声が至るところにわきあがり、もう矢も盾もたまらず読んでしまった。 んまー、面白いこと面白いこと。 テンポの良さというか、もう常に全て出し切っているかのような怒涛の展開。 五条先生を筆頭に登場人物みんな良い感じで個性がたっている。 また、敵なのか味方なのかわからない宿儺(すくな)の存在! トランプのジョーカーのように切り札とも致命的にもなる感じが、物語に緊張を与えていて面白いんです。 まだ4巻なのですが、こりゃ秒で溶けていきますわ。 先を読みたいけど、未読がなくなってしまう恐怖と戦っています。 鬼滅もそうなのですが、記憶をなくして何度も読みたいと思える作品です。
一緒に「えれほん」も読んだのですが面白いけど内容が難しくて脳が理解するのを拒否したので、読んだらとにかく何かを考えずにはいられなくなる「一匹と九十九匹と」の方が自分には合ってると思いました。 重い話なのは間違いないです。一巻は一話完結の短編が多いのですが、二巻は一冊で一話になっています。特に重いのは二巻ですね…。ヒミズのラストが延々続くような重さ…。しかも暴力的シーンがかなりあるので無理な人も多いかも。一巻を読んでみて大丈夫だったら二巻も読んでみるのをオススメします。 タイトルの「一匹と九十九匹と」は聖書が元になっているようですね。一巻の最初のページにも(百匹の羊を飼っていたとして、そのうちの一匹がなくなったら、残りの九十九匹を置いて、いなくなった一匹を探さないだろうか)という内容の一節が引用されていました。 どの話にも共通して世の中と交われない外れ者の一人が登場しましたが、彼らに対して自分がどう思ったのか、しばらく考える日々が続きそうです。
胸がとても締め付けられたし、便利すぎる現代世について考えさせられた。 結末は複雑な気持ちになったけれど、、山田さんには詩織がいてよかったし、彼女の存在に救われたところも多かれ少なかれある。 詩織は山田さんに出会えてよかったんだと思う。
絵もシナリオも素晴らしい、なんといったらいいのか……。 無料で読んでごめんなさいって感じ。 この世界観も素晴らしい。
狂おしいほどの、身を焦がすほどの恋に出会うこと。それは幸せなことなのでしょうか。 何もない日々を過ごす真面目な高校生・利也が謎の美女・七彩と出会い、性に目覚め恋に落ちる物語。 七彩との出会いによって、年下の恋人や母親と過ごす利也の日常は変化していきます。 知り得なかった彼女たちの女の顔を知り、穏やかな居場所を失くし、日常を失くし、七彩以外見えなくなっていく利也。 恋を知らなかった頃と知ってしまった後の利也の顔つきの変化が素晴らしく、艶々先生の表現力に改めて感嘆させられました。 艶々先生の描く生命力に満ち溢れていながらも、儚くて美しい女性が好きなのですが、この作品は少年から大人へと変化していく利也の表情が何より印象的でした。 狂おしいほどの、身を焦がすほどの恋。 溺れている間は幸せなのでしょう。 しかし、ひとつの恋を終えて焦がれた身体と甘い記憶だけを抱えて生きるのはあまりにも辛く苦しいことのように思えます。 それでも、ラストシーンの利也は穏やかな笑みを浮かべているように見えました。 物語を見届けて、艶々先生の言葉を読んで、ひとつの恋を終えたあとの甘い痛みのようなものが、胸を締めつけて離れないのです。
女子高生・緒乃子が幽体となって男の領域に潜入してレポートしていく。ネタはルノアール兄弟だが絵の感じはルノアール兄弟のに比べてだいぶソフトな感じになっている。男湯/レンタルビデオ屋のAVコーナー/キャバクラなどをレポートしていく。カプセルホテルの回がすげー好き
漫画を読んで久方ぶりに泣きました。 なんて切ない・・・ これが大賞ではないとは、驚きです。
サッカーやスポーツに興味がある人にとっては読み応えのある雑学漫画でした。サッカー雑学漫画の傑作『フットボールネーション』のように漫画としてもっと面白ければ、もっと長く続いたかもしれません。(駆け足で終わってしまいました)
90年代に週刊少年マガジンで掲載されていたドキュメントコミックシリーズ 実話を描いた作品で当時ご存命だった人たちを取り上げており、作者の三枝先生が直接インタビューなどを行っています。 ドキュメンタリーということもあって、漫画としての表現が!ストーリーが!という部分での評価はしにくいですが、本筋を邪魔しない作風だと思っています。1エピソード前後編で100ページでとても読みやすいです。 特に雑誌で掲載されていたこともあり、まったく接点がない人たちにも興味を持たせることに一役かっていたのだと思っています。 昨今なかなか見なくなったドキュメンタリーマンガですが、復活してほしいシリーズです。
小学生のとき、教室に置いてあったことが強く記憶に残っています。ただ内容については、印象的なシーンを断片的に覚えているというだけでした。 いま読むと、確かにこれは平凡な小学生が読むには少々ハードルが高いかと思う。しかし、そこ(教室)にあったというだけで強烈な印象を私の記憶に残したのも事実。そしてこうして大人になってからちゃんと読んでみようと思えたこと、当時の担任の先生には感謝したい。 身体的・精神的に関わらず、障害を持つ人に対して、彼らは生きてくうえで何が“出来ない”のかに焦点を当てがちである。しかし本書では、彼らには何が“出来る”かを一緒に考えることが大事であると教えてくれます。 そして何より、著者の山本おさむ先生も実際にどんぐりの家を立ち上げる支援者の1人であり、当事者に近い目線で描いているからこその圧倒的リアリティ。 一文字も見逃さずにとは言わない。パラ見でもいいから、若い人がこの本に触れる機会が増えると良いなと思います。
ものすごいドスケベの定義ってなんだろうって思ったけど、ゆいかはブレることなく股間だけ注視してるからまっすぐでいいね。 エロは脇道逸れるけどスケベはまっすぐ。 そんなことを思った。
「にれこスケッチ」をきっかけに鴨居まさね先生のファンになりました。ねこねこ横丁で猫エッセイマンガを連載していたことは知っていたのですが、先生が猫のマルティくんメインのInstagramをされていて、フォロワーさんが一万人いることは知りませんでした…!先生ネコスタグラマーだったんですね!!そしてマルティくん大人気!!すごい!! マルティくんはスコティッシュフォールドの男の子ですが、よく犬に間違えられるらしいです。鴨居先生と一日でも離れると不安になっちゃうくらい甘えん坊で、先生も目に入れても痛くないほど溺愛されています。現在14歳を超えて高齢になったマルティくんのお世話は心配なことも多いようですが、先生が愛情と責任をもってお世話されてるからマルティちゃんも幸せそうです。
公園兄弟という言葉だけの響きだとジョエル・コーエンとイーサン・コーエンのコーエン兄弟を思い出すけどそんな良いものではなく公園の池に浮かぶ屋形船で暮らすもっさんと心平のホームレス兄弟の話。第10話の「仕事の流儀」の流れと想像を超える荘厳なラストからの最後のページが特にいい
普段から百合漫画を嗜んでいると、つい女性同士のお付き合いについて「知った気」になっていて、それではいかんな!と思って手にした、エッセイコミックである本書。どうだったかと言うと…… めっちゃ甘々やないかい! 作者は元々は男性が恋愛対象。パートナーは性自認は女性でありながら恋愛対象は女性。そんな二人が付き合うまでは確かに複雑なのだが、共通の友人の少し異常な男女関係が同時進行で描かれる時、キチンと互いに向き合う二人の「真っ当さ」の方が浮き上がる。 そして思いが通じてからのお付き合いは、やはりどこまでも「真っ当」だ。互いを受け止め肯定する遣り取りは優しく、甘い。女性同士だから分かり合える部分もありつつ、それ以上に相手への気遣いに溢れている。 同性だろうが異性だろうが、共に在るのに必要なのは、恋愛感情以外の部分だとはっきり気付かされる。あらゆるカップル(予備軍)に読んで欲しい、パートナーシップ指南書だ。
時価総額世界1位の企業で働くアメリカの友達が「日本のラーメンはあれだけ研究開発されてるのに1000円くらいで食べられるのはあり得ない」と言ってひたすら食べ歩いていたのだが、これを読むとすごくそう思う。 全くの素人から始めた人、別の料理業界から転身した人など、色んな人が出てくる。約20年前の作品にも関わらず、紹介されている店のほとんどが今もしっかり現役で、当時は目標として語っていたことを実現していたりするのがすごい。冒頭に「豚ガラ鶏ガラ人柄の調和」というポエムを載せていて心配になったが原作者の目(と舌)は確かだ。今ではインスタントでも食べられてしまう「すみれ」は主婦がたまたま空いた店で始めたものだったとか、ガチンコ世代のスーパースター佐野実にこんな背景があったなんて知らなかった。 みんな大体ラーメンなんて簡単だろ、というところからスタートするのだが、徐々にその奥深さにはまっていく。スープは長時間火にかけると酸化する、気温や天気に合わせて麺の配合を変える、麺が変わるとスープにも影響する、旨味調味料に頼らないためにはどうするか、行列ができたら苦情にも対応しなければならない、複数店舗のオペレーション…そんな中で安定しておいしいラーメンを作るにはやはり職人的な技術や努力が必須で、味だけでなくインフラや組織作りにも工夫とイノベーションが要求される。 雑なバイトに読ませたいし、ヘッドフォンしてスマホ片手に食ってる客の画面に強制的に表示させたい名作。
「キミだけの最強のチートスキルを組み合わせて、ライバルと異世界転生バトルだ!!」やった〜! 本作の世界線では異世界転生はいかに「俺TUEE」しながら対戦相手より先に異世界を救えるかを競うゲームと化しました。ゲーム開始時に「エントリィイイイイ!!」つって全速力でトラックに突っ込んでいく絵面が衝撃です。 ハーレム展開なりがちとか最弱魔法で圧倒しがちとか「異世界モノあるある」をどう組み合わせるかがそのままゲームの攻略法に繋がっているっていう設定が面白いです。 異世界もの読んでて「無理あるやろ」ってなることをゲームの仕様として説明されると納得しちゃうっていう味付けが絶妙。普通にこういうゲームやってみたいなって気持ちになります 個人的にはいかにも主人公って感じのタツヤじゃなくて、クールライバルっぽいシトの方が主人公なんだ!っていうのも驚きがありました。絶対「おまえはエグゾドライブを楽しんでねえのかよ!」って展開になると思ってたんですが、読み進めると意外性があっていいです。 異世界ものにハマってたり、逆にちょっと胃もたれしてる人はもちろんのこと、ホビーアニメファンは絶対にお気に召すハズ。絵もめちゃうまです。 ドライブリンカーとチートメモリが玩具で発売されるまで応援し続けたい!
※ネタバレを含むクチコミです。