不条理日記 完全版
吾妻ひでおの代表作として名高い「不条理日記」。『定本 不条理日記』刊行後に執筆された作品も含めて、初めてコンプリート収録した「完全版」として刊行! 1978年『別冊奇想天外SFマンガ大全集part2』に発表された「不条理日記 立志篇」は、吾妻ひでおの日記がSF小説のパロディになっているユニークな作品でした。吾妻ひでおの挑戦状に、SFファン、SFマニア、SF読者が取り込まれ、元ネタの探求が行われました。 さらに「不条理日記」は「劇画アリス」で連載され、全国の漫画ファン、SFファンは雑誌自販機を求めて、街を徘徊しました。 日記風の漫画エッセイかと思わせる形式の中にSFパロディをふんだんに織り込み、熱烈な支持を得たこの作品は、強敵「孔子暗黒伝」と「地球へ」を抑え、日本で最も古く権威あるSF賞である星雲賞の1978年コミックアート部門を受賞しました。 吾妻ひでおの代表作であるばかりでなく、不条理ギャグ漫画の立役者としても名高い名作を、完全版として新装復刊します!
幻の花 白山宣之傑作集
カッコいいとは、こういうことさ! 白山宣之氏は、大友克洋氏らと同時代に活躍し、その後多くの漫画家にも影響を与えた個性的な作品を数多く残しています。一方では、これまでにマガジンハウスから『少年塔』『10月のプラネタリウム』(単著)が刊行されたのみ(いずれも絶版)という寡作の人でもありました。作品に対するゆるぎないこだわりと情熱は多くの漫画家たちからも支持を受け、2012年に亡くなられた際には、白山氏を偲ぶ仲間の呼びかけで遺作集『地上の記憶』(双葉社、2013年)も出版されました(「本の雑誌が選ぶ2013年度ベスト10」選出)。本作は、既刊『少年塔』ならびに『10月のプラネタリウム』からセレクトした短編作品に、復刊ドットコムリクエストでも人気の高い『あはは、まんが』(角川書店、1984年)に収録された「サザンクロスの秘宝」「燃える北極光」の2篇を加え、さらにこれまで未発表だったイラストレーションや単行本初収録となる短編3篇を含めた、豪華作品集です。日本人の心に残る在りし日の原風景、高潔且つ琴線に訴えかける独特の澄み切った世界観を、ぜひ本作で存分にご堪能ください。 主な収録内容 巻頭口絵 Amazing World of Nobuyuki Shirayama/SCHOOL DAYS/INNOCENT/エゼキエル・ナウ(単行本初収録)/Golden Slumbers/トマトの値段(単行本初収録)/サザンクロスの秘宝/燃える北極光/六分儀/リボルバー(単行本初収録)/宇宙大怪獣ギララ/Lunatic/写真/懐かしい明日、待ち遠しい昨日(高寺彰彦)
風雲児外外伝 松吉伝
もしや日本の裏歴史書!? 歴史を動かした大物の側近松吉の残した驚愕の物語! 昭和20年代前半、源太郎の実家に紛れ込んできた祖父・松吉は、持ち物全てが豪華絢爛、振る舞いも気品が溢れ、只者ではない雰囲気。幼い源太郎はそんな松吉が大好きで、膝の上を指定席にしていた。やがて時が経ち、松吉没後に源太郎が父母から聞かされたのは驚愕の物語だった!! 激動の日本の時代のうねりに密接していた人物、松吉とは…!? みなもと太郎が、祖父・漆原松吉のエピソードを綴った実録エッセイ漫画。 少年画報社の時代劇漫画誌「斬鬼」で連載されていたものの、単行本化される前に同誌が廃刊。 全2巻の同人誌としてのみ流通していた本作が、1・2巻を合本し、単行本として刊行!
OPUS 《完全版》
“幻の最終回”も含めた《完全版》! 連載漫画『Resonance』の佳境を迎えた漫画家・永井力は、悩んだ末に主人公リンの死をもって物語を締めくくることとした。だが、原稿用紙の奥から姿を現したリンにその原稿を奪われ、力自身もみずからの描いた漫画の世界へと引きずり込まれてしまう。そこで出会ったヒロイン サトコとともに、自分の考えた設定に翻弄されながらも謎の超能力者「仮面」と戦う力。作者にあらがう登場人物たち。やがて力にとっての現実世界と作中世界の境界線が崩れてゆく中で、力は「作者は作中世界の神たりうるのか」を自問するのだった---。隔週誌「コミックガイズ」で、1995~96年にかけて連載された長編漫画『OPUS』。アニメに専念するようになる直前の時期に書かれた、「漫画家としての今 敏」の集大成であり、後年の映画で追及される「現実と虚構」のテーマの出発点ともなった作品ですが、掲載誌の休刊にともない未完のまま終わりました。しかし、2010年の作者急逝の後に“幻の最終回”の原稿が発見され、徳間書店より上・下巻で単行本が刊行されました。本書は、単行本の巻末に今監督の全作品を手掛けたプロデューサー・丸山正雄氏のインタビューなど新規要素も併録し、1冊にまとめた《完全版》となります。
千明初美作品集「ちひろのお城」
きゅんとする少女漫画の名作を復刻! 少女たちたちの幼くも一生懸命な思い、そのいじらしさに胸がきゅんとする懐かしくも色あせない5つの物語です。昭和40年代から50年代にかけての少年少女の日常を抒情豊かに描いた少女漫画。 収録作品は、「ちひろのお城」「いちじくの恋」「涙がでちゃう」「バイエルの調べ」「お二階は診察室」。「涙がでちゃう」は単行本初収録。漫画家の高野文子さんが、ご自身が愛してやまない千明初美作品を、現在の漫画読者に読んでもらいたいと考え、企画・監修した作品集。収録する作品の選択から作品解説、カバーデザイン等を高野さんがすべて監修しています。22ページにおよぶライブラリーは、単行本に収録されない作品ひとつひとつを読み込み、吟味したコマをレイアウトして、作品世界を紹介した労作。千明初美の作品が、今の漫画読者にとっていかに必読なのか!を、高野文子が語りつくす、ちょっとユニークな作品集です。 ▼著者プロフィール 千明初美(ちぎら はつみ) 1951年生まれ。群馬県出身。高校時代からまんがを描き始め、1970年「りぼんコミック」11月大増刊での『雪の夜の物語』でまんが家デビュー。「りぼん」で活躍し、80年代中期よりフリー。高野文子(たかの ふみこ)(監修) 1957年生まれ。新潟県出身。漫画家、イラストレーター。1979年「JUNE」掲載の『絶対安全剃刀』で商業誌デビュー。寡作だが独自の作風で多くの漫画読者を魅了している。
恐竜大紀行 ≪オリジナル版≫
恐竜たちが人格を持ち、縦横無尽に世界を闊歩する! いまなお多くのファンを魅了し続ける、「週刊少年ジャンプ」の隠れた名作がついに復刊! 腹を見せたら負けだ、忘れるな! 1988~1989年は、おなじみ「週刊少年ジャンプ」のまさに絶頂期。人気名作マンガが切磋琢磨し合う、まさに(漫画家にとっては)戦場とも呼べる舞台に、人間が全く登場しない、一話完結という斬新な設定のもと、突如として連載がはじまったのがこの『恐竜大紀行』でした。 恐竜といえば、図鑑や学習マンガでしかその内容を知り得なかった当時。本作品が極めて画期的だったのは、恐竜たちが、彼らの暮らす世界でリアルに生きぬいている描写がなされ、弱肉強食ともいえるその過酷な恐竜世界(生物)の模様が、恐竜たちの視点から生き生きと展開されていることでした。 獲物を追う、捕える、逃げる。生物であれば当然ともいえる、【生きる】【生き抜く】という行為を、一話完結のドラマ仕立てで描き、死から誕生といったものまでもきちんと描ききる。キャラクターマンガが全盛の、とりわけ漫画雑誌の王様とも呼べる「週刊少年ジャンプ」誌上では非常に異色な存在であり、残念ながら全12話という短い期間で連載は終了してしまいましたが、当時の子どもたちに、強烈なインパクトを残した作品でもありました。 今回の復刊企画では、雑誌連載当時の掲載順に完全収録! また「週刊少年ジャンプ」の奥付には当時必ず掲載されていた、著者イラスト入りの後記なども再録した、まさに≪オリジナル版≫仕様となっています! 1コマ1コマ緻密に描かれた絵、恐竜たちが放つ印象的な台詞、理屈ではないその魅力を存分にお楽しみください! ▼主な収録内容 第1話 スカーフェイスの生涯(ティラノサウルス) 第2話 チビ(プテラノドン) 第3話 サンダーとペッカー(アパトサウルスと始祖鳥) 第4話 海の彗星コメット(イクチオサウルス) 第5話 のんき者ノロ(ステゴサウルス) 第6話 ロック(パキケファロサウルス) 第7話 水辺のブラッド(ディメトロドン) 第8話 とうちゃん(アンキロサウルス) 第9話 ケロンじいさんの見た事(アルケロンとアンモナイト) 第10話 英雄ドン(トリケラトプス) 第11話 化石(前編) 第12話 化石(後編) ※本書は、集英社「週刊少年ジャンプ」(1988年51号~1989年12号)に連載された『恐竜大紀行』をベースに、新装版として出版するものです。
PANZER 《完全版》
ミリタリーイラストの第一人者・上田信 伝説のデビュー漫画! かの小松崎茂氏の最後の弟子として、現在もミリタリーイラスト作家として著名な上田信のデビュー作でもある漫画『PANZER』。主人公はWW2のドイツ軍戦車隊指揮官のクルトマイヤー中尉。大戦後半のドイツ軍の戦いを史実に描いています。『PANZER』続編の「ベルリンの鉄獅子」も収録! 描き下ろしページあり!! ▼収録内容 PANZER(パンツァー)全17話/ベルリンの鉄獅子 (描き下ろしページあり)/著者あとがき
まいっちんぐマチコ先生 「お宝!」コレクション
デビュー45周年記念。幻の写真集セレクション! 1980年代にコミック誌に連載され、その後TVアニメで大ブレイク。そして今もなお、映像・舞台化され根強い人気を誇る『まいっちんぐマチコ先生』の、カラーページ満載「お宝!」コレクション。私立あらま学園の女性教師 麻衣マチコとその生徒達が繰り広げるギャグ漫画『まいっちんぐマチコ先生』。2000年代からは同人誌が限定で発行され、ファンを狂喜させました。中でも、現在4集まで刊行されている『まいっちんぐマチコ先生ヌード写真集』は、特に稀少な逸品として、高い人気を誇っています。今回、えびはら武司先生のデビュー45周年を記念し、『まいっちんぐマチコ先生ヌード写真集』のセレクションを中心に、「4コママンガ版」や「35周年記念作品」など、今まで単行本では未収録だった作品を集めたアンソロジーを刊行! ファン必携の貴重なコレクションです。▼収録内容 ・ヌード写真集セレクション 1 ・カラーイラストコレクション 1 ・校長先生にセクシー画を!の巻 ・海で(秘)チョメチョメ大作戦の巻 ・特別に脱いじゃうの巻 ・コンテ画集セレクション1 ・4コママンガ版 まいっちんぐマチコ先生1 ・あとがき マチコ先生から一言 ・作品解説 ※紙の書籍で収録されている「まいちんぐマチコ先生 in ハレンチ学園」は電子版では未収録となります。あらかじめご了承ください。
こんなもんいかがっすかぁ まるごと!
パソコンがトレンドだった時代のあるあるネタ満載!! 『こんなもんいかがっすかぁ』は、2014年12月に亡くなった水玉螢之丞の生前唯一刊行された作品集です。1992年に1冊本で刊行され、1994年には1992年版をベースに上・下巻2冊で、判型を変え刊行されました。しかし1992年版に収録された初期の22作品と作品コメント27本は省かれています。 今回復刊にあたって、判型は上・下巻本を踏襲し、内容は1992年版と上・下巻に載ったすべての水玉螢之丞作品(漫画作品&イラスト&コメント)を、まるごと収録します。くわえて「ネットワーカー」「ネットワークス」の未収録イラストを多数収録。※ページ袖のコメントとゲストページは再録しておりません。 1990年代、各会社ごとにOSが全然別だったり、ハードディスク外付けが贅沢品だったり、MSXやX68KやTOWNSやAmigaやレイトレなどなど、今から見れば「夢のような?」パソコンあるあるネタをパロディ交えて描く、当時の文化を知る上でも重要な資料、全256ページ! ※細かな手書き文字が多いため、タブレット等、大き目の画面にてご覧いただくことをお勧めいたします。
千明初美作品集「ちひろのお城」
きゅんとする少女漫画の名作を復刻! 少女たちたちの幼くも一生懸命な思い、そのいじらしさに胸がきゅんとする懐かしくも色あせない5つの物語です。昭和40年代から50年代にかけての少年少女の日常を抒情豊かに描いた少女漫画。 収録作品は、「ちひろのお城」「いちじくの恋」「涙がでちゃう」「バイエルの調べ」「お二階は診察室」。「涙がでちゃう」は単行本初収録。漫画家の高野文子さんが、ご自身が愛してやまない千明初美作品を、現在の漫画読者に読んでもらいたいと考え、企画・監修した作品集。収録する作品の選択から作品解説、カバーデザイン等を高野さんがすべて監修しています。22ページにおよぶライブラリーは、単行本に収録されない作品ひとつひとつを読み込み、吟味したコマをレイアウトして、作品世界を紹介した労作。千明初美の作品が、今の漫画読者にとっていかに必読なのか!を、高野文子が語りつくす、ちょっとユニークな作品集です。 ▼著者プロフィール 千明初美(ちぎら はつみ) 1951年生まれ。群馬県出身。高校時代からまんがを描き始め、1970年「りぼんコミック」11月大増刊での『雪の夜の物語』でまんが家デビュー。「りぼん」で活躍し、80年代中期よりフリー。高野文子(たかの ふみこ)(監修) 1957年生まれ。新潟県出身。漫画家、イラストレーター。1979年「JUNE」掲載の『絶対安全剃刀』で商業誌デビュー。寡作だが独自の作風で多くの漫画読者を魅了している。
セラフィム 2億6661万3336の翼 《増補復刻版》
未完の大作、“増補復刻版”で刊行! 物語は近未来21世紀初頭。地球上のあちこちで、肩甲骨が翼状に変容し、幻覚におかされる天使病という死に至る病が蔓延してきた。その感染によって世界中の各国では旧来の秩序は崩壊。宗教、経済、軍事など、さまざまな問題もはらみ、人の心の不安がむき出しとなった世界--- すべてが異端の地となった世界を、その「発端」をさぐるため、謎の少女セラと二人の男・バスタザル、メルキオル、そしてバセットハウンドのガスパルは、旅を続けていた。目指すは新疆ウイグル自治区南部にある中国最大の砂漠、タクラマカン砂漠---。天使、鳥、バセットハウンド--- など。作中で使われているモチーフを見れば一目瞭然ですが、押井守の原作として、宮崎駿氏による『風の谷のナウシカ』の長期連載が終了した「アニメージュ」誌で、その枠を継ぐ漫画作品として企画されたものです。しかし、連載が1年を越えるころを境に、押井と今の対立が表面化します。著者表記の「原作」が「原案」へと変化し、物語は完結を迎えないまま、全16回の連載が過ぎた1995年11月号で、唐突に終了します。ほぼ同時期に、押井守は世界的評価を経た監督作『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を発表。アニメーション監督に転身した今敏は1997年に、こちらも海外に大きな影響を与えた初監督作品『PERFECT BLUE』の公開に至ります。本作品執筆を契機に残念ながら決別をすることとなってしまう二人の世界的クリエーター。互いに長年口をつぐんでいたものの、このたびの《増補復刻版》では、その一方である押井守のインタビューを新規取材・収録するスペシャル版としてお届けします。
OPUS 《完全版》
“幻の最終回”も含めた《完全版》! 連載漫画『Resonance』の佳境を迎えた漫画家・永井力は、悩んだ末に主人公リンの死をもって物語を締めくくることとした。だが、原稿用紙の奥から姿を現したリンにその原稿を奪われ、力自身もみずからの描いた漫画の世界へと引きずり込まれてしまう。そこで出会ったヒロイン サトコとともに、自分の考えた設定に翻弄されながらも謎の超能力者「仮面」と戦う力。作者にあらがう登場人物たち。やがて力にとっての現実世界と作中世界の境界線が崩れてゆく中で、力は「作者は作中世界の神たりうるのか」を自問するのだった---。隔週誌「コミックガイズ」で、1995~96年にかけて連載された長編漫画『OPUS』。アニメに専念するようになる直前の時期に書かれた、「漫画家としての今 敏」の集大成であり、後年の映画で追及される「現実と虚構」のテーマの出発点ともなった作品ですが、掲載誌の休刊にともない未完のまま終わりました。しかし、2010年の作者急逝の後に“幻の最終回”の原稿が発見され、徳間書店より上・下巻で単行本が刊行されました。本書は、単行本の巻末に今監督の全作品を手掛けたプロデューサー・丸山正雄氏のインタビューなど新規要素も併録し、1冊にまとめた《完全版》となります。
不条理日記 完全版
吾妻ひでおの代表作として名高い「不条理日記」。『定本 不条理日記』刊行後に執筆された作品も含めて、初めてコンプリート収録した「完全版」として刊行! 1978年『別冊奇想天外SFマンガ大全集part2』に発表された「不条理日記 立志篇」は、吾妻ひでおの日記がSF小説のパロディになっているユニークな作品でした。吾妻ひでおの挑戦状に、SFファン、SFマニア、SF読者が取り込まれ、元ネタの探求が行われました。 さらに「不条理日記」は「劇画アリス」で連載され、全国の漫画ファン、SFファンは雑誌自販機を求めて、街を徘徊しました。 日記風の漫画エッセイかと思わせる形式の中にSFパロディをふんだんに織り込み、熱烈な支持を得たこの作品は、強敵「孔子暗黒伝」と「地球へ」を抑え、日本で最も古く権威あるSF賞である星雲賞の1978年コミックアート部門を受賞しました。 吾妻ひでおの代表作であるばかりでなく、不条理ギャグ漫画の立役者としても名高い名作を、完全版として新装復刊します!
佐藤史生コレクション
【佐藤史生コレクション1】坂田靖子氏・竹宮惠子氏推薦! あらすじ「あき家になっている祖母の家で雨宿りをしていた奇妙な青年“雨男”と出会った七生子。青年から、幼い日の七生子を知っているという思いがけない告白を受け…。」多感な少女の揺れ動く心を描き、読者の共感を得た人気連作“七生子シリーズ”のほか、代表作『ワン・ゼロ』の原型となった「夢喰い」、そして貴重な単行本初収録となる「マは魔法のマ」「一角獣にほほえみを」の2作品を収めた豪華作品集。巻末には、24年組の拠点で“女性版トキワ荘”ともいわれる「大泉サロン」の主宰者で、長年親交の深かった増山法恵氏による解説を特別収録。著者について「2010年4月に急逝した漫画家・佐藤史生。「別冊少女コミック」からデビューした後、SF、ファンタジーの要素を巧みに取り入れた作品を多数発表するも、2000年に刊行した『魔術師さがし』(小学館)以降は新作が発表されていませんでした。佐藤氏は、1970年代に現れ日本の少女漫画界をリードした少女漫画家たち、いわゆる“24年組”に対して、年齢や作風から“ポスト24年組”の一人として数えられている作家の一人ですが、少女漫画の枠に当てはまらない独自の世界を築き上げたことで、漫画ファンの記憶に長くとどまり続けています。」 収録作品:雨男/死せる王女のための孔雀舞(パヴァーヌ)/さらばマドンナの微笑/我はその名も知らざりき/夢喰い/あとがき/マは魔法のマ/一角獣にほほえみを/解説(増山法恵)
勇者カタストロフ!!
魚屋、世界を救えるか!? 暗黒の時代。地獄の大魔王の封印は解かれ、世界は恐怖と暴力の支配に陥った……。だが! そんなある日、混沌の闇の中より、新たな光を求め一人の勇者が立ち上がったのだ!! ・・・といったはた迷惑なロマンと設定を求めて、わざわざ大魔王の封印を解き、歴戦の勇者「シェカネア」を呼び寄せようと思ったとある国の王さま。だが、なんの手違いか王の呼びかけに応えて城に現れたのは、先祖代々ずーっと続いているバリバリの庶民「魚屋」さんだった!? 魚屋=さかなや→しゃかねあ→シェカネア…………。ものすごい手違いと、無責任なつじつま合わせから始まる、少年勇者(にむりやりしたてあげられた)・魚屋ズックの冒険が始まる!
ワースト [完全版]
終末SF漫画の先駆的傑作! 滅亡の危機に瀕した人類と、謎の生命体“ワーストマン”との三世代にわたる長き戦いを描いた伝説のSF漫画が、これまで未収録のページなども収めた《完全版》で再び甦る!◆「週刊少年ジャンプ」で1970年3月9日号から1971年8月16日号にかけて連載されたSF漫画『ワースト』。著者の小室孝太郎は手塚治虫のアシスタント出身で、1960年代後半にデビュー。常に時代の先を行く先駆的なテーマと世界観で数々の意欲作を発表した著者の代表作が、この『ワースト』です。今日で言う「ゾンビ物」の概念がまだ定着していなかった時期に、いち早くその題材に取り組んだ予見的な作品で、主人公が交代しながら三世代にわたって物語が進むという大胆な構成で描かれました。そのストーリー展開のスリルと斬新さは、執筆からもうじき50年が経とうとしているとは信じられないほどです。この知る人ぞ知る傑作を、装い新たな完全版でお送りします。 ▼あらすじ地球全土に長い雨が降り続いた。本能で危機を察知して町から姿を消した動物たちのほか、この雨が人類滅亡の兆しであることに気づいた者は少なかった。その数少ない予見者の一人、通称<カミソリの鋭二>は、雨を逃れて地下の倉庫に身を隠す。やがてもう一人の人間が鋭二のもとへやってくるが、「雨だ… 悪魔の雨…」と謎の言葉を残して男は死んだ。予感通り何か異変が起こったことを知った鋭二は倉庫から出ようとするが、そのとき、死んだはずの男がゆっくりと立ち上がって鋭二の後を追い始めた。その顔は奇妙なひび割れで覆われていた。街中を逃げ回る鋭二が目にしたのは、生きた人間を捕らえて喰らう、ひび割れた顔の亡者の群れだった。この怪物たちに取り囲まれた鋭二の窮地を救ったのは、まだ年端もゆかぬ少年<バンソウコウの卓>だった。銃で撃っても死なないばかりか、爆散しても再生する怪物たちを相手に苦戦する鋭二と卓の元に、米軍からの脱走兵ハリーが3人目の仲間として合流する。そのハリーの口から、衝撃の事実が語られた。今や世界中が同じように怪物に襲われ、地球全土が地獄と化しているというのだ。「あの怪物は地球の最悪(ワースト)! 破滅への使者だ ワーストマンだ!!」3人は霞が関ビルに立てこもって「ワーストマン対策本部」を設置し、東京中から他の生き残りを探し集めつつ、ワーストマンの侵略に備える。こうして、人類の存続を賭けたワーストマンとの長い戦いが始まった…!
YOUNG&FINE
「自分が誰かに影響するなんて、思ってもみなかった。」海辺の町で暮らす・高校生灰野勝彦は、「かわいくてかしこくてきれい好きで、さらにはとってもスケベ」な同級生、新井玲子と交際しているものの、最後の一線は超えられない日々を過ごしている。そんなある日、赴任してきた新米女性教師・伊沢マナブが灰野の家に下宿しにやって来た。灰野は伊沢と呑み友達のような微妙な関係になりつつも、新井との一線を越えさせるべく努力し続けて…山本直樹が瑞々しく描く青春ストーリーの傑作、待望の復活!!
ラスボスのシグマが強い