影絵が趣味
影絵が趣味
1年以上前
今でこそ、もう珍しくはないのかもしれないが、高橋留美子といえば女性の漫画家としてイチ早く少年漫画の分野を開拓したひとでしょう。そんな性別の垣根を越えて活躍した漫画家が『らんま1/2』という水と湯をかぶるだけで男性女性の垣根をいとも簡単に越えてしまうマンガを描いている事実はたいへん興味深いことだと思います。 1/2という言葉のとおり、主人公の早乙女乱馬は男性とも女性ともつかない実に中途半端な存在として私たち読者の前に姿をあらわします。そして、まさしく、この中途半端な有様こそが高橋留美子という漫画家の特異な作家性だと思うのです。 あるいは地球を侵略しにやって来たはずなのに、そのまま居着いてしまった宇宙人は中途半端な存在ではなかったか(うる星やつら)。あるいはうら若い未亡人のアパート管理人と、大学浪人から就職浪人までしてしまうアパートの住人は、どちらとも中途半端な存在ではなかったか(めぞん一刻)。あるいは妖怪と人間とのあいだに生まれた半妖の少年は中途半端な存在ではなかったか(犬夜叉)。あるいはあの世でもこの世でもない境界に連れて行かれた過去をもつ少女と、人間と死神との混血の少年はどちらとも中途半端な存在ではなかったか(境界のRINNE)。 高橋留美子のマンガには、このようにして、どちらともつかない中途半端な存在がまず必ずといっていいほど見られるのです。それはあたかも女性漫画家の身でありながら少年漫画の分野に進出した作者自身のように。そして手塚治虫の『火の鳥』のように高橋留美子のライフワークであるように思われる『人魚シリーズ』、人魚とはまさしく中途半端な存在の代表格でしょう。古来よりどちらともつかない中途半端な存在としてよく知られる人魚は、高橋留美子の特異性にもっとも相応しいアイコンだったのではないでしょうか。
名無し
1年以上前
マンガのハナシ vol.4:ライバルのハナシ 2019年2月10(日) > 【メインゲスト】 > 花沢健吾(『ルサンチマン』『ボーイズ・オン・ザ・ラン』『アイアムアヒーロー』『特火点 花沢健吾短篇集』『アンダーニンジャ』『たかが黄昏れ』) > 浅野いにお(『素晴らしい世界』『ひかりのまち』『ソラニン』『虹ヶ原ホログラフ』『おやすみプンプン』『世界の終わりと夜明け前』『Ctrl+T 浅野いにおWORKS』『うみべの女の子』『おざなり君』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』『零落』『ばけものれっちゃん/きのこたけのこ』『勇者たち』『Ctrl+T2』) > 【聞き手】 > 吉田豪(『男気万字固め』『人間コク宝シリーズ』『元アイドル!』『吉田豪のセメント!!スーパースター列伝』『元アイドル!2』『hon-nin列伝 セキララなオンナたち』『サブカル・スーパースター鬱伝』『吉田豪の喋る!!道場破り プロレスラーガチンコインタビュー集』『聞き出す力』『YAWARA、その愛。』『吉田豪の空手★バカ一代-“地上最強の人生”インタビュー集-』『続 聞き出す力』『吉田豪の"最狂"全女伝説 女子プロレスラー・インタビュー集』) > 【司会】 > 大坪ケムタ(『少年ジャンプが1000円になる日 ~出版不況とWeb漫画の台頭~』) ジュンスズキ(トライヘッド代表取締役「裏サンデー」「やわらかスピリッツ」運営) > 話題の人気漫画家を招いて、毎回テーマに沿った「マンガのハナシ」を展開するトークイベント! 初回から3回連続でチケット即日完売! 注目の第4回目は…「ライバルのハナシ」! > 今や押しも押されぬ人気作家として漫画業界で知らない人はもちろんいない、花沢健吾先生と浅野いにお先生のお二人によるトークは超貴重! > そして、このお二人を前にして、聞き手はもちろんこの方をおいて他には考えられません! 最強のプロインタビュアー、吉田豪さんをお迎えして今だからこそ話せる色々なことをお聞きしてほしい! > 「マンガのハナシ」4回目にして初の純粋なトーク! 世界中のマンガ好きが注目する最高のイベントになることは間違いありません! プレミア必至! > 今回チケットは抽選販売となります。過去3回と同様に前売で完売する可能性が非常に高いので、当日券が出ない場合がございます。予めご了承ください! https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/107974