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ひさぴよ
ひさぴよ
2020/10/30
×××の部分が知りたい
古本価格がやや高いため、なかなか手が出ず、読む機会がなかったのだが、三軒茶屋の漫画喫茶ガリレオに行った際にお店に置いてあるのを見つけたので、そこで読ませて頂いた。 実際に読んでみると凄まじく面白い作品だった。 主人公・猪子幻之助が、剣術道場で師匠を殺害するシーンから始まり、門弟たちに次々と復讐をしていく話。その理由は、幻之助の生い立ちにより差別を受けていた事実にある。 中盤までセリフには「×××」で伏せられた箇所が数多くあり、ほとんどバツで埋まっている場面もある。「×××」の部分は差別を理解する上で、知らなければ理解も及ばないと思うのだが、なぜこういう事が起きるのだろうか…。 その疑問に対しては、呉智英さんによる監修&解説が答えてくれる。時代背景や出版事情に関して、網羅的かつ切れ味鋭く説明がなされており非常に読み応えがあった。Wikipediaを読んで理解した気になってたが、普通にこちらの文章を読んだほうが問題を理解しやすいと思う…。 また、山上たつひこが「血だるま剣法」のパロディをやったのが「鬼刃流転」という漫画。興味のある方はこちらも読んでみるといいだろう。 鬼刃流転―孤高の天才剣士柳左近 山上 たつひこ https://www.amazon.co.jp/dp/4838701454/ref=cm_sw_r_tw_dp_0ztcGbC84DN7K @amazonJPより
ひさぴよ
ひさぴよ
2020/10/03
忘れてたけど、また読みたい良作
思い出せない漫画コーナーを見て、「そういえば一度読んだけど忘れていて、また読みたいなぁ…」と最近思い出したのがこちらの作品。 2019年だったか、Dモーニングの連載獲得マッチにて勝ち上がり、Dモニのアプリで連載されてた漫画です。なので読んでた人は殆ど見かけないですが…。 タイトルの通り、西東京の地方新聞社を舞台に新入社員・飯盛光(いさかりひかる)が体当たりで仕事に挑む、新聞記者のお仕事を描いたマンガです。 全国ニュースになるような大事件を扱うわけではなく、地元で起きた事柄を地道に取材して記事にするのですが、取材を重ねる中で次第に地方の新聞が担っている役割を意識するようになります。 地域密着というのはこれからの社会において重要なテーマだと思いますので、そこに対しても真面目に取り組まれている漫画なのです。 「西東京」が舞台というのも良かったですね。西東京のおだやかな雰囲気がとても良く出ていました。まるっきり田舎というわけでもなく、ひたすら発展し続ける都心に近いようで遠いので「東京」と一括では語れない問題があると感じます。 主人公が何かと世話になる警察のお兄さんや、渋い上司のオジさんなど、脇を固める人物たちも記憶に残る人ばかりで、ふともう一度読みたくなる魅力がありと思います。 単行本はいまのところ出てませんが、WebサイトのコミックDAYSで読めます。 https://comic-days.com/episode/10834108156689989899
ひさぴよ
ひさぴよ
2020/10/02
ネタバレ
ハッタリだけじゃない侠気のある勝負師
ヤンマガで2006年頃に連載していた、幕末の江戸を舞台にした博打マンガ。歴史×ギャンブル漫画という感じでしょうか。勧善懲悪でスカッする作品が好きな方におすすめの漫画です。 勝負事はサイコロ、双六といった単純な勝負が多いので、細かい心理戦などは気にせず読めます。この漫画における勝負は、一にも二にもハッタリがすべてと言ってもいいほど重要なのです。 主人公の麒麟は、実に粋で気持ちの良い男で、飄々としていながら、熱い義侠心があり、命を賭けた勝負に大胆かつ冷静なハッタリを仕掛けます。麒麟がなにか仕込んでると判っていても、勝負をひっくり返す瞬間は何度見ても面白いです。終始、ドスの利いた関西弁で相手をまくしたてるのも痛快。 「人はビビッたそのときから 何が正しいかわからんようになりますねん」 という麒麟のセリフには、博徒としての生き様だけでなく、幕末という混迷の世における人間心理をも捉えているように感じます。 江戸時代の背景もきっちり描かれており、劇画ほど濃い描き方ではないものの、薄くもなく絶妙な上手さの絵柄で、そこも好きな理由の一つですね。 途中までは非常におもしろかったですが、最後の方は麒麟の良さがやや薄れてしまったのが残念でした。5巻で唐突に<第1部完>として終わります。第2部へ続くと書いてありますが…。