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ひさぴよ
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2020/08/08
何者でもない犬、それが雑種犬
桐島いつみ先生の飼い犬”ももちゃん”を描いたハートルフル4コマ。 (90年代のアンソロジー本「犬っこ倶楽部」の連載) ウチで初めて飼った犬も雑種で、見た目が”ももちゃん”によく似た犬だったので、親近感ありすぎ…。見た目だけでなく性格も行動もそっくりというのは、雑種犬に共通する何かがあるんでしょうか。 外見からは、なんとなく「犬」であることしかわからず、犬好きから「犬種は何ですか?」と聞かれても困ってしまうのが雑種犬。 しかし、純血種にはないたくましさがあります。 病気に強く、長生きする犬が多いし、親しみやすさがある犬が多いのです。 飼い主含め、ズボラだけどおおらかな性格で、良い所もダメなところも含めて、ありのままの生活を描かれている漫画だと思います。 愛犬家の人が読んだら、もしかすると怒ってしまうような、いい加減な飼い方かもしれません。 でも自分にとっては、犬も飼い主も完璧じゃないところが好きで、共感する部分が多かったです。 ちなみに、他の作品に登場するキャラ(「まいったカッパは目でわかる」のカッパとか)を見てると、仕草や表情からどことなくももちゃんの面影を感じることがありますね。
ひさぴよ
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2020/08/04
今日マチ子自伝〜中学受験から藝大受験まで
これから中高一貫校受験しようと考えている親子向けの受験案内&学校紹介などの情報をまとめた書籍。文章と漫画が半々になっており、学校紹介の間に、中高一貫校出身である今日マチ子先生の受験体験を描いた自伝的漫画が挟まる構成です。 作者の小学生時代の勉強の仕方から、受験に合格して中高一貫校での学校生活、そして大学受験までの体験がエッセイ調で描かれているのですが、これが実に面白いです。 一つ一つのエピソードが普通の人と違うので、受験テクニックの参考にはならないかも。しかし、作者が子供の頃に感じていたことが素直に描かれていて、日々の過ごし方や、入学してからの楽しい学生生活の雰囲気などを生徒目線で伝えることを重視されているので、結果おもしろおかしい自伝漫画になっています。 自分も中高一貫校出身なので分かるのですが、学校によって教育方針や環境が千差万別で、入学してみないと本当の所は分からないのが中高一貫校の特徴です。卒業までの期間が長く、中高6年間の過ごし方を事前にイメージしておく事は特に大事だと思います。高校受験のない一貫校の宿命ともいえる「中だるみ地獄」がどういうものなのか、この漫画を読めば参考になるはずです。 さて、漫画後半で高校生になった今日マチ子先生は、美大への受験を決意します。 予備校に通い、努力の末にめでたく合格。 短いページ数でサラッと合格したように見えますが、その美大とは東京藝術大学のことなんですよ…。 ここにブルーピリオド数巻分のようなドラマがあったかもしれないと思うと、もっとページを増やして描いて欲しかったところです。 ちなみにですが、予備校時代の同級生だった漫画家の近藤聡乃先生も登場しますね。 あくまでこの本は受験生と親のための本になりますが、同時に漫画ファンも楽しめる作品ではないでしょうか。 特にエッセイ漫画が好きな人、美大受験漫画が好きな人、自伝漫画が好きな人は、漫画ページを読むためだけに買っても損はないです。
ひさぴよ
ひさぴよ
2020/07/29
心にいつもニコボール
90年代の少年サンデーで連載していたゴルフ漫画。小さな少年・青葉弾道(通称ダンドー)がド素人の状態からゴルフを始めて成長していく物語です。ゴルフにそれほど詳しくなくても楽しめる作品です。 子供の頃に読んだ時は気付きませんでしたが、原作は風の大地の坂田信弘先生だったんですよね。今にして読むと坂田ゴルフ塾の教えが随所に散りばめられているのが分かります。 ダンドーという主人公は、ある意味、坂田先生の理想の少年像ともいうべき存在かもしれません。 誰よりも他人への思いやりがあり、健気なまでに努力家で、窮地に陥っても絶対に諦めず笑顔を絶やさない。その象徴として、ボールに笑顔を書いた「ニコボール」という存在があります。 試合では対戦相手の嫌がらせを受けたりして、毎度ピンチに陥るんですけど笑、このニコボールに思いを乗せたスマイルショット(ウルトラスーパーショット)を繰り出すのです。 たとえ非現実的なショットであっても、ニコボールという特別な想いの力で納得させてくれるのが最高ですね。こういう所が漫画の素晴らしいところだなあと思うのです。 また、ダンドーと同じくらい魅力的なプレイヤーとの出会いもあります。ダンドーの最初の師匠、新庄さんをはじめ、兄貴的存在の拓さんも忘れられません。拓さんのキャディーをダンドーが務めた全日空オープン編は、何度読んでも感動してしまいます。それと実在のゴルフ界のレジェンド、帝王ジャックニクラウスも登場し、ゴルフの奥深さを見事に示してくれます。 ご都合主義的なところもある漫画でしたけど、最後はダンドーの純粋さが全てをひっくり返してしまうパワーがあって何だかんだ好きな漫画でした。
ひさぴよ
ひさぴよ
2020/07/23
宜保愛子の自伝的マンガ
> 「みなさんこんにちは。私の名前はぎぼあいこ。小学五年生。」 この書き出しをみた瞬間、ゾッと寒気がしました。 霊感ではありません。 実に興味深い漫画だ…という第六感を感じたのです。   宜保愛子(1932 - 2003)さん、ご存じの方も多いと思いますが、かつて一世を風靡した心霊番組に出演していた霊能力者です。 その人生は波瀾万丈なもので、幼少期の事故によって左目をほぼ失明してしまい、それがきっかけで霊能力に目覚め、人には見えない霊や魂が見えるようになるという漫画の主人公みたいな人物です。 そんな宜保さんを主人公にして学校の心霊現象を解決させるとか、読んだら絶対面白そうだと思いませんか…。 読んでみての感想ですが、いずれも1話完結型なので読みやすいです。 とりあえず宜保さんの周りで怪現象が次々と発生するのでそれを説得したりして解決します。 怖い話もありハートフルな話もありで、学園心霊モノとして普通に面白いは面白いのですが、さすがにこれは漫画に合わせたエピソードだろうな〜と思ってしまう部分があったのは否めません。 特に違和感を感じたのは、(宜保さんが美少女すぎるとか、性格が明るすぎるとかではなく)時代背景が明らかにおかしいのです。 そもそも、宜保さんは1932年生まれですから、学校ではバリバリの軍国教育の時代だったはず。なのに学校は昭和の雰囲気で、水洗トイレが登場したり、服装や設備が現代的すぎます。演出として仕方ないとはいえ、苦笑いするしかありませんでした。 ところがこの漫画、第3巻の3話目「鉄矢ちゃんの悲しみ」の回以降、まるっきり別の漫画に変わります。 > 「ここからのお話は私が生きてきた戦争の時代のお話をしたいと思います」 というモノローグが突如出てきて、 「えっ・・? じゃあ今までの話はなんだったんだ・・・」 という気持ちは置き去りに、物語は戦時中の体験を描いたエピソードへ変わっていきます。 服装もモンペ服に変わり、厳しい軍国教育と食糧不足に悩まされる日々。最大の理解者だった兄を戦争で亡くし、弟も交通事故で亡くしているんですよね…宜保さん。 そして、空襲で地獄のような体験をします。生きてる人と、霊の区別がつかなくなるほど悲惨な状況が描かれています。 後半はとても重い話が続きますが、それだけ宜保さんにとって戦争のことは忘れずにはいられない記憶として残っているという事が伝わる内容でした。 ===補足=== 他にも宜保愛子さんの過去が語られている漫画として、『MMRマガジンミステリー調査班』があります。 第2巻のノストラダムス大予言1999「人類は滅亡する!?(前編)」に宜保さんがゲストとして登場。キバヤシ達に、霊界の話や自身の幼少期の体験を語っています。
ひさぴよ
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2020/07/15
史群アル仙とツチヤタカユキは似ている
原作は未読です。漫画の方だけ読みましたが、史群アル仙先生の作風に合いすぎている…、と感じました。両者に相当なシンパシーがなければ、ここまで内面に食い込んだ壮絶な孤独や絶望感は描けない。 だからこそマンガ化に至ったのも頷けるわけですが、どうやらマンガ化の話は、原作ツチヤタカユキ氏から史群アル仙さんに向けて熱烈なラブレターを送っていたことで実現したようです。 『笑いのカイブツ』漫画化決定!|『笑いのカイブツ』公式 https://warainokaibutsu.com/n/n789f569bbd78 自分の気持ちを理解してくれると信じた作家に託して、描いてもらえたのは、ツチヤタカユキ氏にとって、とてつもなく幸せなことだったのではと思います。 私が、ツチヤタカユキ氏を知ったのは、オードリーのラジオを紹介した記事がきっかけで、漫画の印象とは若干異なる部分もあったりします。 ラジオでは、ドがつくほどの下ネタを投稿していたと思うのですが、漫画内には下ネタがあまり出てこないのです。できるだけキレイなネタが多い気がするのは、下ネタだと話がブレてしまうからなのかも。 この辺は原作を読んでない分際で意見する資格はないのですが、ツチヤ氏のヤバい下ネタの数々を漫画でも出してほしかったですね。