草子ブックガイド」で知られる玉川重機先生の連載デビュー作。(1996年の月刊アフタヌーンで「玉川敏秀」名義で連載)

長らく絶版状態でしたが、2021年からKindleを始めとした電子書籍ストアで発売されるようになり嬉しい限り。

お酒が好きで酒雑誌編集者になった主人公”ハヤ子”と、お酒で繋がった人々の心温まる物語です。

伝統的なお酒を紹介するガイドブック的な漫画として紹介した方が良いかなと思ってクチコミタイトルは「草子ブックガイド」を模してみました。

出てくるお酒は、伝統的なカクテルやウィスキーなどの洋酒が中心です。「電気ブラン」とか、未だに飲む機会には恵まれてませんが、このマンガを通して初めて知ったお酒の知識は多いです。

なぜかハヤ子が、総合格闘技の使い手という設定なんですが、ここは深く気にせずに読んだ方が良いです。ハヤ子が酔っ払って危なっかしい時があっても、安心していられるのが利点ですね。ここぞという時に繰り出されるハイキックに要注目です。

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特装版「女が叫ぶとき~戦争という地獄を見た~」

「ヒロシマのおばちゃん」を読みたくて購入

特装版「女が叫ぶとき~戦争という地獄を見た~」
ひさぴよ
ひさぴよ

https://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b110795.html 『漫画が語る戦争 焦土の鎮魂歌』(小学館クリエイティブ)で読んだ曽根富美子の短編「ヒロシマのおばちゃん」が衝撃的だったので、もう一度読みたいと思って電子書籍版を探してたら、この短編集に収録されていた。 「ヒロシマのおばちゃん」以外の短編は、戦争の話というよりちょっと昼ドラっぽい話が多いものの、それでも表題作を読むためだけに買っても損はないと思う。 作品の詳しい時期は分かってないのだが、状況からして1990年代頃の設定と思われる。広島での戦争体験を語り継ぐの”一人のおばちゃん”を通して、戦時中の自身の半生を振り返るところから物語は始まる。巧みな語り口と、曽根先生お得意の、不幸で陰湿な心理描写にグイグイと引き込まれてゆく。そしておばちゃんは不幸のドン底と同時に、原爆の日を迎えるのだが…。 変わり果てた広島の街を、怨念そのものとも言える鬼気迫るタッチで描き出し、一度目にしたら忘れられないような光景がこの漫画にはある。おばちゃんは最後に「あれは地獄だったよ」とだけ語る。と同時に、この出来事が教科書の中のたった数行に収まってほしくない、と願うのだった。 個人的には「はだしのゲン」と同じく、ぜひ読み継がれてほしい戦争漫画の一つだ。

はやこさけみちをいく
ハヤ子サケ道をいく1巻
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西荻ヨンデノンデ

西荻ヨンデノンデ

西荻窪、この街で飲むお酒は人との距離を近づける。この街で出会う本はあなたの人生を豊かにする。バー「栞(ページ)」はちょっと変わったお店。お酒と読書を楽しむための空間であり、気になった本を選んだ客に、相応しいカクテルを作ってくれる。バーテンダーの芽絵と姉であり作家の樫子は、訪れた人に寄り添いそれぞれの物語に耳を傾ける。収録作品:『真珠母の匣』『異邦人』『プレイバック』『怪談』『悪童日記』『高野聖』『ノンちゃん雲に乗る』『八十日間世界一周』『塩一トンの読書』

草子ブックガイド

草子ブックガイド

東京の小さな古書店・青永遠屋(おとわや)に、楽園を見つけた少女・内海草子(うつみ・そうこ)。どこにも居場所がなかった草子が、青永遠屋を通じて出会った本を、ひたむきに読み解くことで、徐々に人々や世の中と結びついていく。「生きてる本の中でならあたしは……誰とでも会える。生きてる本の中でならあたしは……どこにでも行ける。」草子の澄んだ心が紡ぎ出す、爽やかな読書案内記(ブックガイド)。

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