投稿
159
コメント
269
わかる
1388
ひさぴよ
ひさぴよ
2017/06/15
家電は世界を救う!?
一見、どこにでもありそうな下町の電気屋さんを営む「ピース一家」の物語。 知られざる天才科学者である父・貫太郎と、息子の健太郎は、どんなささいな問題でもすべて科学の力で解決!!・・・しようとするのですが、日常生活ではとても使い物にならないとんでもない道具ばかり作り出します。普通に仕事をしていれば非常に優秀なエンジニアなのに、プライドに火が着いたら最後。店の部品や在庫を勝手に持ち出しては、他人の家電を魔改造して迷惑をかけまくります。まるでダメなドラえもんみたいな感じです。一話完結型で、オチは大体この親子が自らの発明品によって酷い目に合うのですが、他の家族たち(母や弟、妹)はそんな2人を反面教師として、科学に頼りすぎることなく、人間力で問題を解決していく姿を見せてくれます。家族同士のほっこりするエピソードだけでなく、商店街を舞台に、老若男女、さまざまな人達と関わり合いながら、日常の小さな悩みから世界規模の話まで出てくる、とても懐の深いマンガです。ちなみに一番のお気に入り回は、バカ親子が飼い猫のミャーちゃんの為に、超科学を駆使して道具を作る回。これがもう滑稽なことこの上なくて、何回読んでも笑えます(=^・^=)
ひさぴよ
ひさぴよ
2017/05/29
大きく時の流れが変わる時、一番純粋な者から犠牲になっていくのかもしれない
舞台は明治10年の北海道日高地方で、牧場開拓とエゾオオカミの絶滅を描いた物語である。 主人公は、未来少年コナンでもアイヌ人でもなく、北海道に入植してきた本州の子供だ。 薩摩郷士の息子なので、クマに立ち向かえるくらい肝が据わっており、エゾオオカミの一家と少しずつ交流を深めていく。 オオカミ同士がヒトの言葉でしゃべるのはご愛嬌。 もう一人の登場人物として、アメリカから呼び寄せたエドウィン・ダンという牧場技術者がいるが、この人は北海道の畜産業の発展に大きく貢献した歴史上の人物である。 アメリカから日本へ綿羊を輸送する際に、羊と寝食を共にして大事に世話し、一匹も亡くさずに運び込んだ(それどころか途中で生まれた子羊の数で増えた)というエピソードは、エドウィン・ダンが心から動物を大切に愛している人物である証拠だ。 そんな人がなぜ冷酷にもエゾオオカミを絶滅させるまでに至るのか。 そこが物語のテーマとなっている。 現代人から見るとオオカミやシカを次々と絶滅させた歴史は非常に野蛮だと思えてしまうが、この作品では人間=悪という単純な捉え方をしていないところが素晴らしい。 近代化の歴史を前に、誇り高く生きようとしても、絶滅を避けられない無力さがあったのだと思う。 良い漫画だった。