「祝福王」読んでみた
主人公が教祖になる話ですが、超人的な能力がちゃんとあるので怪しい話ではありません。少年時代から正平閣の教祖になるまでは分かりやすくて面白かった。特にイベントに参加したおじいさんの戦争に翻弄された人生を舞いによって昇華するシーンが好きです。煉獄に行ってからは自分の理解を超える話になってしまいましたが、何万人の群衆シーンが毎回あってこれを週刊連載で描いていたと思うと圧倒されます。終わり方にも納得しましたが、礼子と橋本が同時に身籠った子供はどうなるのか気になりました。
故たかもちげん氏による「神とは何か」というテーマを、信仰や宗教の枠を超えて描き出そうとした意欲作。
正真正銘の「神」として生まれた主人公が成長するにつれ、神の自覚を持ち、悩みながらも人間社会への影響力を増してゆくのが前半部。後半は、核心に近づくとともに宗教的な抽象表現が多くなる。
前半は、神が生まれる瞬間を見ているようで面白く読み進められたのだが、後半については大いなる話すぎて、自分の中で意味をどれだけ理解できているのか正直なところわからない。
ただ、「全てのものに従うのが神だ」という言葉は腑に落ちたように思う。
あまり言葉で考えすぎず、とてつもないスケールの作画を見て何かを感じ取れればそれでいいかもしれない。
煉獄の狂気的な描き込みも良かったが、それ以上に序盤の主人公が踊る舞の描写が素晴らしく、あの舞にはとてつもない神々しさを感じた…。
内なる神を感じよ!
神の定義など知る者はいない。しかし、誰もが今ここに神がいると信じた。異色の宗教をテーマとしたマンガ作品スタート