10年前の話題作、星守る犬と続編が一冊にまとまった完全版。
初めて読まれる方はもちろんのこと、『星守る犬』は読んだことあるけど、続編は読んでない、という方にもおすすめ。
特に、続編『続・星守る犬』は『星守る犬』で色々と誤解があった所を、物語を広げることでよりテーマを鮮明にして描かれてますので、やはりこれは一気読みした方が、引っかかりなくて良いと思います。
自分は既に原作を所持しているものの、単行本未収録の短編「奥津、犬を飼う」が読みたくて購入しました。
奥津さんという方は、脇役ながら作中では重要な役割を果たしている中年のおじさんですが、番外編でも期待通りの地味な活躍を見せています。本当に善き小市民という感じで、こういう人になりたいものです。

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特装版「女が叫ぶとき~戦争という地獄を見た~」

「ヒロシマのおばちゃん」を読みたくて購入

特装版「女が叫ぶとき~戦争という地獄を見た~」
ひさぴよ
ひさぴよ

https://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b110795.html 『漫画が語る戦争 焦土の鎮魂歌』(小学館クリエイティブ)で読んだ曽根富美子の短編「ヒロシマのおばちゃん」が衝撃的だったので、もう一度読みたいと思って電子書籍版を探してたら、この短編集に収録されていた。 「ヒロシマのおばちゃん」以外の短編は、戦争の話というよりちょっと昼ドラっぽい話が多いものの、それでも表題作を読むためだけに買っても損はないと思う。 作品の詳しい時期は分かってないのだが、状況からして1990年代頃の設定と思われる。広島での戦争体験を語り継ぐの”一人のおばちゃん”を通して、戦時中の自身の半生を振り返るところから物語は始まる。巧みな語り口と、曽根先生お得意の、不幸で陰湿な心理描写にグイグイと引き込まれてゆく。そしておばちゃんは不幸のドン底と同時に、原爆の日を迎えるのだが…。 変わり果てた広島の街を、怨念そのものとも言える鬼気迫るタッチで描き出し、一度目にしたら忘れられないような光景がこの漫画にはある。おばちゃんは最後に「あれは地獄だったよ」とだけ語る。と同時に、この出来事が教科書の中のたった数行に収まってほしくない、と願うのだった。 個人的には「はだしのゲン」と同じく、ぜひ読み継がれてほしい戦争漫画の一つだ。

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少年と犬

少年と犬

馳星周の直木賞ベストセラーを、『星守る犬』の村上たかしが感涙コミカライズ!傷つき、悩む人々に寄り添う、一匹の犬がいた──。『少年と犬』は、東日本大震災で飼い主と別離した一匹の犬「多聞」が、さまざまな人々との出会いと別れを繰り返しながら、東から西へと旅する物語です。家族のために犯罪に手を染めた男、外国人窃盗団のリーダー、男に貢ぐ風俗嬢、死期を悟った老猟師、震災で心を閉ざした少年……旅の途中で多聞が遭遇するのは、傷つき、悩み、惑う人々です。彼ら彼女らは、多聞によって心を洗われ、勇気と愛をもらいます。東北から本州を縦断、ひたすら南西へと向かう多聞が目指す“目的地”とは──。人間という愚かな存在を、犬の視線を通して描いた珠玉の連作集。原作は2020年に第163回直木賞を受賞、25万部を超えるロングセラーとなっています。コミカライズを担当したのは、ベテラン漫画家の村上たかし。すべてを失った中年男と愛犬との最後の旅を描いた『星守る犬』シリーズが100万部の大ヒットとなり、映画化もされました。抑制の効いた語り口でドラマを紡いだ原作を踏襲しつつ、きめ細やかな作画力で、感動的にコミカライズしました。犬好き、マンガ好き、文芸ファンだけでなく、幅広い読者を引きつける魅力にあふれた作品です。

されど父になる【合本版】

されど父になる【合本版】

ぼくが幼い頃から家に寄り付かなかった父、離婚をしても父を諦めきれない母…。そんな機能不全家族で育ったぼくが結婚し、子どもも生まれ、家族ができた。ぼくが生まれた家とは全く違う、にぎやかで愉快な家庭。奥さんの佳代ちゃんは家族を知らない僕を育て直し、父にしてくれた。 ※この作品は『されど父になる【分冊版】』1~23を収録しております。重複購入にご注意ください。

ピノ:PINO

ピノ:PINO

『星守る犬』で日本全国を感動の涙に溢れさせた村上たかしの最新作。今回も“泣き”の村上たかしの真骨頂が見られる。ピノは世界で初のシンギラリティに到達したAI「PINO」を搭載した人型ロボット。AIは、心を持つことができるのか。そして“心”の正体とはなんなのか。ピノと、彼が介護するおばあさんの交流を描いた、涙腺崩壊必至の作品。

ナマケモノが見てた

ナマケモノが見てた

【愉快な動物てんこ盛り!】村上たかしの初連載作! 日本語をしゃべり二足歩行の動物たちが大暴れ! 動物の生態ギャグ、関西のノリのあるあるネタや時事ネタを下ネタだらけで贈るショート動物劇場! さらに動物トリビアにも詳しくなれちゃう!? 昭和から平成にかけてのヤングジャンプを賑わせた動物ギャグ第1巻!

続・星守る犬

続・星守る犬

『星守る犬』の正統続編。「泣けた本第1位」など多数受賞しヒット、2011年6月には映画が公開される同作の続編となる本作は、漫画アクション掲載の続編2本を大幅加筆・修正、そして単行本のための新たな描き下ろし続編1本を収録。第1作と対を成す“生”そして“救い”をテーマにしたもうひとつの『星守る犬』。

ぎんなん

ぎんなん

めっちゃ貧乏だけどめっちゃ暖かい大阪の下町。ちょっと頼りないくらい天然な小学生のとーるちゃんと色っぽくてしっかり者の母ちゃん。野良ハイエナのブチが繰り広げるコッテコテの日々!ガハハと笑えてしっかり泣かせるハートフル村上劇場の開演です!

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