あらすじ

10年前、五所の首を切りつけ、勇樹と共に消えた男・桜根は、宗教団体「幸せの血」を作り、山奥で暮らしていた。五所は、失踪した岡崎と勇樹の手がかりを求めて、宗教施設に潜入。信者が崇める“吸血鬼”の正体を探るため、怪しげな地下室に辿り着くが…!?
ハピネス 1巻

謎の少女に襲われ、決断を迫られたあの夜──。幸せでも、不幸でもなかった僕のありきたりな日常は、跡形もなく壊れてしまった…。首筋に残った“傷”。何かを求めて、止まない“渇き”。冴えない高校生だった、岡崎を待ち受ける運命とは…!?

ハピネス 2巻

僕、じゃない──。謎の少女に襲われた夜から始まった、岡崎(おかざき)の異変。“血”を見た瞬間に湧き上がる欲望。そして、驚異的な身体能力。一方で、あの日をきっかけに岡崎には友達ができた。同級生の五所(ごしょ)さん、いじめっ子だった勇樹(ゆうき)とその彼女・白石(しらいし)。つかの間の楽しい学校生活はしかし、岡崎の“覚醒”で一変する…!!

ハピネス 3巻

彼の血を、これまで飲んだどんなものより“おいしい”と思った──。“渇き”に耐えられず、謎の少年・サクとともに勇樹(ゆうき)の血を飲んだ岡崎(おかざき)。その後、勇樹はかつての仲間達とともに行方不明になってしまう…。一人助かった岡崎を殺そうと、再び姿を現すサク。窮地を救ったのは、“あの夜”岡崎を襲った少女・ノラだった! 血の臭いを辿り、夜の空を翔ける。瀕死の勇樹を無事発見した岡崎だったが、新たな異変はすぐに訪れ…。

ハピネス(4)

母親を襲い、病院から姿を消した勇樹。一方、岡崎は、彼の“秘密”を知る謎の男たちに連れ去られてしまう。間一髪で、勇樹に救い出された岡崎。2人は助けを求め、ノラのもとへと向かう。しかし、ノラは勇樹を拒否し、突如襲いかかり…!?

ハピネス(5)

ノラと岡崎を襲う銃弾! 謎の武装集団に狙われた2人の運命は…!? そして、菜緒を殺めてしまった勇樹。絶望する勇樹のもとへ、桜根とともに向かった五所だが…。新たな思惑が絡みつき、彼らを取り巻く日常は、さらなる混沌へ──。

ハピネス(6)

桜根の裏切り、岡崎の失踪…。あの混沌の日々から10年の月日が経った。傷を覆い、過去を隠し、ひっそりと毎日を過ごす五所だったが、同僚の須藤によって少しずつ普通の日常を取り戻していく。しかし、かつての悪夢が、再び五所の日常を侵しはじめ──!?

ハピネス(7)

10年前、五所の首を切りつけ、勇樹と共に消えた男・桜根は、宗教団体「幸せの血」を作り、山奥で暮らしていた。五所は、失踪した岡崎と勇樹の手がかりを求めて、宗教施設に潜入。信者が崇める“吸血鬼”の正体を探るため、怪しげな地下室に辿り着くが…!?

ハピネス(8)

五所を捜し、桜根の統べる教団施設へ潜入した須藤。怪しげな教会の地下室で、須藤が目にしたのは勇樹の贄として痛めつけられ、無惨な姿となった五所だった…。五所を救い出そうとする須藤に、襲いかかる桜根。血塗られた地下室に、五所の叫び声が響き渡る…。

ハピネス(9)

長い自失から正気を取り戻した勇樹。桜根に嬲られていた五所と須藤を助け出し、集まった信者達に「自分は神でない」と訴える。混乱し寄る辺を求める信者たちは、“導師”の言葉に暴徒と化す。貪られ、啜られる勇樹の肉体。救いを求める勇樹の叫びが、十年混濁していた岡崎の意識の中で響き渡る。

ハピネス(10)

十年の時を経て、目を覚ました岡崎。頭の中で響く声を頼りにノラを捜し出すも、その姿は無惨に変わり果てていた。施設を脱出した岡崎は、勇樹の救出へと向かう。勇樹の血肉を啜るも、“神様”になれなかった桜根は暴走。五所の胸元へと振り下ろされる桜根のナイフ。間一髪、五所を救い出した岡崎は、桜根を前に決断する。