あらすじ

古(いにいえ)より優れた医術を誇るK一族。その子孫にあたる神津家(こうづけ)の一人娘の海(カイ)もまた、医学を究めんと前に進み始めていた。人を救う人間になりたい――再び医療の原点に触れた一也(かずなり)は、ある地方の総合病院へ向かう。かつて同じ師の下で研鑽を積んだ、懐かしい兄弟子に会うために。どこか日和見主義な新人医師たちと共に研修の日々が始まった!
K2 1巻

かつて日本に不世出の天才と呼ばれた医師がいた。野獣の肉体に天才の頭脳。そして神業のメスを持つ男。だが、ある日をもって彼は忽然と姿を消した。男の名は「K」。全ては伝説となっていた。――富永研太は、西海大学から村の診療所に派遣された新米医師。無医村状態を救うため自ら志願して来たが、村人たちの態度は冷たく……!?Kの系譜は続いていた!長き沈黙を破り、神の業がここに復活!!医学漫画の金字塔!!

K2 2巻

表社会で、神業をふるうことを決意した「K」。一族の掟という制約から解き放たれ、ついにその真価が発揮される。――病に苦しむ人々を救おうと精力的に治療を施すKは、ある日、先代「K」が治療を施していた患者と出会う。彼は先代「K」から、ある物を託されていた。それは「K」の刻印とナンバーを彫られた見事なメス!元は10本あったというこのメスは今、散り散りに……。先代「K」がメスに託した意味とは!?

K2 3巻

日本の消化器外科の第一人者である大学病院教授の悩みとは……?若手助手の育成を見届けるため、ほかならぬ教授自身のオペをフォローすることになったK。果たして切なる願いは届くのか!?また、生体肝移植の裏のドラマとは?伝統や名誉、それらは患者の命に優先されるものなのか!?裏社会を渡り歩く闇の医師ドクターTETSUも登場!!尽きることのない現代日本の医療問題に挑むKの戦いを描く、珠玉の7編を収録!

K2(4)

世界的な医学の権威となり、凱旋帰国した男・氷室俊介。彼はKのかつての親友だった。が、故郷の村を訪れた氷室は、表社会で活躍するKの姿に愕然とし、村の掟破りだと非難する。ついに明らかになり始めるKの過去!!そして、医の陰陽を合わせ持つ「Kの一族」ならではの高度なクローン技術が、世界のどこかで倫理を追い越す進化を遂げていた?臓器畑としての「クローン人間」をめぐる正邪の攻防が、今、始まる――!

K2(5)

先代「K」の刻印入りメスがまたひとつ発見された。これまで回収されたのは3本。しかし他のものと違い、今度は刃のないメスだった……!?そして、Kの診療所で育つ少年・黒須一也には大きな出生の秘密があった。先代「K」、KAZUYAのクローンとして誕生した彼は、現在この世に存在する唯一のクローン人間だったのだ!完全なクローニング技術の生きるサンプルとして、臓器密売組織の摩手が一也に伸びる!?

K2(6)

人類初のパーフェクト・クローンである黒須一也。先代Kである西城KAZUYAのクローン人間で、11歳の少年。クローン臓器の開発を進める組織に存在を知られ、つけ狙われることになってしまう。その為、出生の秘密を何も知らない一也は、訳もわからないままKの村に匿われることに。閉鎖性が高く、安全な村のはずだったが、Kが村を留守にした時を狙ったのかのように、組織が放ったのは特別な男だった……!?

K2(7)

Kの村で医者としての腕を磨く富永。大学病院では経験できない貴重な勉強を日々させてもらっている。そんな折、実家で大きな個人病院を経営する父が倒れたとの一報が富永に届く。病名は脳腫瘍。無理に手術すれば手足に重大な後遺症が残る可能性がある部位の為、病院長である父は手術を拒否していた。Kの元を去って病院を継ぐ覚悟の上で、手術に臨もうとする富永に、Kは「覚醒下手術を行う。執刀はおまえだ」と告げ……!?

K2(8)

人間の脇腹に一対ある腎臓の血液をろ過する機能が正常の30%以下に落ちた状態を腎不全という。体内の老廃物を十分に排泄出来なくなる為に人工透析が必要。Kが偶然助けた寿司屋の親方は、人工透析で病院に向かう途中だった。助けた御礼と寿司屋に招待されたKだったが、店内で一人の客が倒れてしまう。救急車で共に病院に向かうKだったが、客の心臓の状態は重篤だった。そして、検査の過程で腎臓を3つ持つことが分かり……!?

K2(9)

違法クローン組織と決別した相馬。医療の本分に立ち返った男は、一也に移植医療の未来を託す。果てなき医療への想いを受けた一也は、医者になる覚悟を決める。ただ心底、人間を救いたいと願う医者に……。だが、小学生という年代特有の無邪気さや明るさを感じさせない一也を心配する母親。彼女の声掛けで、級友とサッカーをすることになった一也。だが、サッカーの名門中学への進学が決まった仲間の足の異変に気付き……!?

K2(10)

Kの村を訪れた都会育ちの少年は体が弱く、母は日頃から抗生物質を飲ませていた。昆虫採集の最中、一也と出会い意気投合した彼は虫捕りを楽しむ。だが翌日、一也が少年を訪ねると、発熱して街の病院へ行ったという。数日後、足は膿で大きく腫れ、最悪で切断もあり得るとの事態に…!抗生物質も効かない少年を前に、Kは「投薬を中止し、代わりにマゴットを使う」と指示。マゴットとは傷の患部のみを食べる治療用のウジだった!?

K2(11)

村の学校が廃校になり、市内の中学へ通うことになった一也。成績優秀で文武両道、生活態度も問題ない一也だったが、何故か担任教師・津島から目の仇とされる。そんな津島が、授業中にめまいを起こす。三半規管の障害である「メニエール病」と診断されているというが、一也は不審を抱き……!?他にも、大一番で力を発揮できない柔道王や骨のガンを宣告された教師など、悩める人々を救うためにKの技術が生かされる!!

K2(12)

村の診療所の世話をしてくれているイシさんが、バスの中で見知らぬ女性と出会う。イシさんから彼女の思いつめた様子を聞いたKたちが山に向かうと、女性は自殺を図っていた!一命をとりとめた彼女は、業務上過失致死の容疑で指名手配されている看護師だったのだ。偶然、彼女の看護師としての実力を知ったKは、彼女が犯したという医療ミスに不審を抱く。医療ミスか濡れ衣か!?医に対する徹底的な信念と技術が患者を救う!

K2(13)

医療ミスの濡れ衣も晴れた、実力ある看護師・麻上夕紀はKの診療所で働き始める。ある日、彼女に会う為、看護学校の同期だった友人が息子を連れて現れる。麻上を心配して訪れたのだが、母子の体には殴られた痕が……。二人はDV(ドメスティックバイオレンス)を受けていたのだ。児童相談所と警察への通報を受け、父親は暴行傷害で逮捕される。が、息子は父親は悪くない、本当は優しいと言い張る。その言い分を聞いたKは……!?

K2(14)

一也の前に現れた、謎の医者TETSU。彼は、先代Kとことごとく対立し、裏社会を渡る闇の医者だった。だがTETSUは、自らのスキルス性胃ガンを告白。自分の体を一也に診察させ、そして安楽死をと望む――。死を覚悟したTETSUに、一也とKが立ち向かう!!他に、胃潰瘍に苦しみ薬を飲み続ける老人や、不妊治療で授かった子の胎児治療に悩む夫など、病に苦しむ人生の数々にKが挑む。全ては患者の心に光を灯す為に!!

K2(15)

先天的な心臓の病に苦しみ、プロポーズを断った女性が手にしていたのは、先代Kのメスだった……!ある事情により果たされなかった患者との約束を、今こそ新たな医療を持ってKが果たす!!――――首の病を発症した富永の恩師。妻の子宮がんを知り、窮地に追い込まれた力士。子供の腎臓の病気に立ち向かう血のつながりのない親子……如何なる病にもひたむきに立ち向かう、Kの揺るがぬ意志が患者を暗闇から救い出す!!

K2(16)

目の病を乗り越え、再起をかけるプロサーファーが羊膜移植を経て、第一線に復帰する。(「再発」)肺がんを宣告されたベテラン記者。その命を救ったのは、何時如何なる時も裏取りをしてきた自身の記者魂だった。(「覚悟」)一本の刺繍針。アレルギー治療中の少女の勇気と決断が、一也の命を救う。Kも驚愕のその手法とは?(「拒絶」)――絶望に暮れる患者達に希望を与えるKの意志が冴えわたる、全5話収録の第16巻!!

K2(17)

昔から村に伝わる“腑分け”。それは、常に不足する移植用臓器をまかなうために編み出されたKの村独特のシステムである。しかし、たとえ移植の順番がまわってきたとしても、拒絶反応を100%抑えることは難しい。移植手術を待つ患者を救う手立てはないのか?かつて臓器の不足に苛立ち、人間のクローンを作製するという罪を犯した神代家の執事・村井は、その罪を贖うべく、再生医療の研究に己が身を投じた……!!

K2(18)

Kの村にやって来て、はや8年――。西海大学の医局員・富永(とみなが)はこれまでKの下で数々のオペや診療に携わってきたものの、いまだKに及ばない自分を恥じ自信を失いかけていた。そんな折、里帰りの途中で立ち寄った大学で救急患者が運び込まれる。周りの医局員が立ち往生する中、富永は迷うことなくオペを開始。見事患者を救う。それが、ちょうどアメリカから来日していた著名な博士の目にとまって……!?

K2(19)

シカゴへの留学か、日本にとどまるか――。Kの血を引く黒須一也(くろす・かずなり)は、かつてのドクターKの後輩・磯永(いそなが)からシカゴへの留学を勧められていた。「K」の名を継ぐプレッシャーとクローンという特殊な存在にまつわる危険から一也の身を案じての提案である。そんな折、Kの村でクレーン事故が発生。ケガ人を治療するかたわら、一也は現場に居合わせたクラスメイトの宮坂(みやさか)さんに自身の生い立ちを語り始める……。

K2(20)

ドクターKの正統なる後継者・黒須一也(くろす・かずなり)。彼の通う高校に奇妙な転入生がやって来た。その名は和久井譲介(わくい・じょうすけ)。医学の心得があり、裏表のある性格である。なぜかK一族の秘密を知っており、事あるごとに一也を挑発し試そうとする。譲介の正体とは!?そして、彼の目的とは!?Kの意志を受け継ぎ、医者を目指す一也の日常が変わり始めていた……。

K2(21)

先代のドクターKにならい、帝都大医学部を目指す一也(かずなり)。一也をライバル視する譲介(じょうすけ)もまた同じところを狙っていた。しかし、医学を志す者としての言動をKや一也にたしなめられ、自慢のナイフを取り上げられてしまう。その後、無断でナイフを持ち出した譲介は山中で事故に遭遇。足を痛めた村民を救助する。単なる打撲のはずが、患者の症状はどんどん悪化していって……!?

K2(22)

先代ドクターKの母校、帝都大学。今年の春、Kの後継者・黒須一也(くろす・かずなり)は帝都大医学部へ進学した。最初の授業では、医師の倫理規定である「ジュネーブ宣言」に触れ、改めて医学を修める意義を噛みしめていた。一方、受験に失敗した和久井譲介(わくい・じょうすけ)は迷っていた。今いる場所や思い描いていた医者の在り方、本当に自分はこのままでよいのか。気が付けば譲介はドクターKの住む村へ向かっていた……。

K2(23)

初めての解剖実習を前に、戸惑い緊張する医学生たち。その中に異彩を放つ一人の男の姿があった! 帝都大に再び、ドクターKが降臨! 医学部を舞台にKの末裔・黒須一也(くろす・かずなり)は学友と共にあるゆる病に立ち向かう!

K2(24)

永遠の師にして生ける伝説、ドクターK。将来、その名を継ぐ一也(かずなり)の心は揺らいでいた。初代のKとはいかなる人物だったのか。Kと出会った人々はいかに生きてきたか。今、本当のKを探す旅が始まる!

K2(25)

時を超え、KAZUYAと共に生きたヒーローが帰ってきた! 僧侶にして法医学者の岩動瀧造、薬学者の香田直一。K亡き後、今なお第一線で闘う医学者たちが、未来のドクターKと対面を果たす!

K2(26)

ドクターK指導の下、日夜研鑽を積む譲介の前に、彼のかつての師・TETSUが現れた。TETSUは譲介を連れ出し、ある女性を訪ねる。TETSUが捜し当てたという女性、それは譲介の生き別れの母親だった。彼女は再婚したものの、生まれた子供は重い病気を患っているという。弟を救うため、譲介が下した決断とは……。

K2(27)

バイトに部活、課外授業。医学部のカリキュラムに追われながらも、大学生活を謳歌する一也(かずなり)。父親と違い温厚で優しい性格の持ち主だが、その身体にはKの熱い血が流れている。日常を脅かす傷病を一也は決して見逃さない! ほか健康体にメスを入れることへの迷いを描いた乳がんのエピソードなど全9話を収録。

K2(28)

船医見習いとして医学生も乗船する帆船・波王丸。航海中、突如、悪漢どもに船を占拠されてしまう。身動きが取れない状況の下、船を奪還すべく立ち上がったのは……!? 海上で発生するケガや病気、そして船内での緊急オペ! 未来の医師たちと海を生き抜く青年たちの知恵と力が試される。帆船シリーズ、クライマックス!

K2(29)

並外れた肉体と明晰な頭脳! 医学生の身でありながら、なんなくオペもこなす黒須一也は仲間内から一目置かれていた。彼の背後にはどうやら「K」と呼ばれる名医が絡んでいるらしいのだが……。地下に眠る貯蔵庫、無名の墓所、よそ者を恐れる村人達。好奇心にかられた医学生達が辿り着いたのは医の原点を貫く禁忌の村だった!

K2(30)

術者の腕前に関わらず、患者の誰もが最適な治療を受けられたなら……。10年の歳月を経て、AI(人工知能)搭載型手術支援ロボット“イカロス”が完成! 開発者はドクターKゆかりの名物工学博士! 理想の医療への一歩を踏み出したはずだったが……!? ほか「二次溺水」「ラテックスアレルギー」「手同種移植」「ガン探知犬」を扱った4編を収録。