HEAVEN

かつてGONTAという漫画家がいた

HEAVEN
(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
1年以上前

GONTAが王欣太にペンネームを変えたのは、いつのことだったか。 …って、そんなのは考える必要もなく、『蒼天航路』からなのだが。 GONTAの漫画が大好きだった。 特に、ほぼデビューである本作は、自在に猛り奔るようなコマ割りに筆使いで、「こんなに地ベタのブラック・カルチャー・テイストを活き活きと描き出す漫画家が日本に現れるなんて!」と、いつもワクワクしながらページをめくっていた。 野心作『地獄の家』の失墜の後、『蒼天航路』で三国志という巨大なテーマに挑み、美事大きな成功を収め、結果、GONTAという名義は漫画史から消えることになった。 それは、著者にとっても雑誌にとっても、本当に素晴らしい達成だったと言えるだろう。 だが自分は、今も『HEAVEN』の頃の、読む者の精神を煽ってくる、「自由」を希求するエネルギーが迸りまくった漫画家GONTAを忘れられないでいる。

遥かなる甲子園

号泣保証

遥かなる甲子園
(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
1年以上前

自分は、漫画や映画のようなフィクションに触れてウルウルすること、実際に「涙を流す」ことの多いセンチメタルな人間なのだが、その多くは、あくまで個人的な心情にフィットして、だ。つまり、自分自身の経験や環境と類似するシチュエーションにいるキャラクターに、感情移入をして泣くのである。 だが『遙かなる甲子園』は、あくまで物語内のキャラクター、自分とはまったく異なった存在に作品を読むと同一化させられ、オンオンと号泣させられる。 自分でもおかしいんじゃないかと思うくらい、涙でページが見えなくなってしまう。 感動作という表現がこれほど相応しい漫画はない。 山本おさむはキャリアの長い人で、初期の青春物から近年の『そばもん』『赤狩り』まで、篤実な作風とはこのことか、という誠に得がたい才能だが、なんと言っても本作『遙かなる甲子園』『わが指のオーケストラ』『どんぐりの家』という、聴覚障害や重複障害の人々を描いた「人権三部作」とも呼び得る圧倒的作品群が素晴らしい。 漫画読んで泣きたい人は、ぜひ。 不思議と読後に心がすっきりします。 余談だが、山本には、漫画作品ではないが『マンガの創り方』という隠れた名著があり、これを読むと、その真率に創作に向かう姿勢の一端を知ることができる。簡単に言えば、彼の作品には常に読者への強い心配りがあるのだ。だからこそ、自分と関係のない存在にも、あれほど感情移入させることができるのだろう。(この本、古書でも高額で、あまり薦めにくいのだが)

ラーメン大好き小泉さん

ラーメン愛に溢れた作品

ラーメン大好き小泉さん
六文銭
六文銭
1年以上前

ラーメンと動物は数字がとれるとTV業界にいる某が言っていたが、 グルメと美少女は部数がとれると私は思っている。 (当然、異論は認めます。) それを単純に組合わせた作品がこの「ラーメン大好き小泉さん」だと思っていた・・・そんな時期が私にもありました 実際は、そんな安易なものではなかったです。 それ以上のものがあります。 ひとえにラーメンに対する愛情とリスペクトです。 グルメ漫画ってともすると情報量が多いんですよ。 うんちくだったり、Wikipediaかよと言いたくなるくらいのマメ知識的情報をコマいっぱいに描かれたりする。 ラーメンとか、特にそうです。 やれ、ダシはなんだ、タレは、麺は、加水率は、うんぬんかんぬん。 でも、個人的にはそんなのいいんですよね。 ただ、美味しければ。 理論的にまとめなくても、美味しそうに食べてくれれば。 全国津々浦々、色んな種類のラーメンを紹介し、行きたくなるくらいの情熱をもっていれば。 それだけでいいんです。 この小泉さんは、決して否定しません。 どのラーメンリスペクトし、美味しそうに食べる。 どっちが優れているとかではない、どれも美味しいのです。 すぐバトルしたがるグルメ漫画がおおいですが、たまには、こんなのがあってもいいんじゃないか? そんな風に思いました。 ラーメンは最高のエンタテイメントだと思います。

吸血姫まひるちゃん

まひるちゃんかわいすぎて母性が目覚める #1巻応援

吸血姫まひるちゃん
野愛
野愛
1年以上前

まひるちゃんかわいすぎる育てたい!! 小学生くらいの女の子に見えるけど血を吸う口元がなかなかにグロいまひるちゃん。超ハードなパンチやキックで気持ちをあらわすまひるちゃん。 でも読めばわかる、まひるちゃん超かわE。超かわF…♡ 髪の毛を梳かす仕草やドールハウスを欲しがる姿を見たら八郎じゃなくても育てたい、幸せにしてあげたいと思うこと間違いなし。 怖がられてしまうのも仕方ないけど、お外に連れ出してあげたいしお友達できるといいよね…なんて思うと少し切なくなってしまう。UMAから学ぶ母性…。 チスイザルを最初チズザイルと読んでしまいました。LDH。

人間劇場

優れた短編小説を読むような、味い深い短編漫画集

人間劇場
名無し
1年以上前

「柔道一直線」の作画で知られる永島 眞一先生の短編漫画集です。ここに納められている7編は1962年から1963年にかけて描かれた作品なので、画風やあらすじが少し古臭いのは否めません。でも、今読んでもそこにえも言われぬ新鮮さが感じられるのは、作品の一つ一つがいつまでも変わることのない、人間の本質を見抜いた鋭い感性から描かれているからでしょう。 各作品は物語が淡々と語られるように進行するのみで、読者をハラハラさせる展開も、ドキドキさせるクライマックスも、納得させるオチもありません。ただただ、解釈の方法は読者の手にゆだねられているかのようです。どの作品も楽しく、明るいテーマを題材としているものではありません。犯罪者の複雑な心境や苦労人の話など、どちらかと言えば暗いテーマを取り上げているのですが、読んだ後には何とも言えない温かさや清涼感を覚えます。漫画というよりは、優れた短編小説集なような味わい深い作品集です。

思い、思われ、ふり、ふられ

青春の甘酸っぱさ

思い、思われ、ふり、ふられ
名無し
1年以上前

1巻を読み出したら止まらない、そんなストーリーです。ふとしたきっかけで出会った4人の気持ちが交錯し、切なく甘酸っぱい気分になります。お互いがお互いを思うからこそ複雑になり、もどかしさを感じながらも止まらなくなります。青春中の学生さん、働き盛りの女性、主婦の方、どなたにも読んでほしい1冊です。そしてキラキラした青春を感じてください。また透き通るような絵が素敵で、吸い込まれていくように夢中になります。

神州纐纈城

ついにあの神州纐纈城が電子書籍になったぞ!!!

神州纐纈城
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

朝にマンバから通知がきて気づいたが個人的に石川賢の書いたマンガの中で「極道兵器」と並ぶくらい傑作だと思っているのがこの「神州纐纈城」 「極道兵器」の陽気な狂気とは違い暗い狂気が全面にでている 最初の深紅の布の探索から感じからどんどん話が広がっていき最終的にはいい感じになってたはずです... 私の特に好きなシーンは、以下でした。 ・「纐纈布」を作成するために血を集めるのですが、その血を集めるため機械がむちゃくちゃ種類があり石川賢の想像力が凄まじさがよくわかる。 ・三合目陶物師と光明優婆塞との常軌を逸した会話 このマンガはあらすじを書いたり感想を読んだりしても物凄さを人には説明できないと思うので少しでも興味がある場合は読んだ方をおすすめします。 あと何を言ってるかわからないと思いますが、私はこのマンガを三回読みましたが、なんでか知らないけど毎回結末が違う印象で、マンガなので何回読んでも同じ結末のはずなのになぜか違うと思ってしまう。これは一体なんなのか?

ハッピーカンパニー

ザ・ハッピーコミック

ハッピーカンパニー
名無し
1年以上前

個人的に、ストーリーがどんな内容でもオチで全部丸く収まってしまう漫画をハッピーコミックと呼んでいるのですが、このハッピーカンパニーはその名に恥じないハッピーコミックでした。 働く人達の悩み、あるあるネタ、性事情なんかがコメディチックに描かれていますが、登場人物が不幸になるようなオチは一切ありません。 結婚するサラリーマンとOLの話なんかが顕著なんですが、二人とも仲間内では「実はハゲ」「実は厚化粧」という結婚で、同僚達がそれを暴露し合って大丈夫かあいつら、となるのですが、「そんな事はどうでも良い、あんなに幸せそうだし、何よりも職場の仲間じゃないか」と純粋な祝福がなされ、それで話がオチていました。 さすがに唖然としましたが、ハッピーコミックとしてはこれで正しいのです。 誰も不幸にならないので安心して読めます。 この絶対的な安心感は他では味わえないかもしれません。

ナニワ金融道

貸した金返せよ

ナニワ金融道
野愛
野愛
1年以上前

面白いと言い切ってしまっていいのか悩ましいけど、間違いなく面白い! 金の貸し借りにおける駆け引きが巧妙で気持ちよくなってしまう。気持ちのよい話なんてほぼゼロなのに何故なんでしょう。カタルシス的なものなのか。 鬱々とした気分になるお話ばかりなのに、コミカルで淡々としていて、どこか感情の読めない絵柄もまた魅力的。灰原の優しいんだか冷たいんだか食えない人間性と絵柄がぴったり合っている!! 金を借りるも地獄、借りられないも地獄。真っ当に生きていてもいつどうなるかわからないのがこわいところ…。 とりあえず貯金はしなきゃ、変な気起こさないようにしなきゃ、連帯保証人にはならないようにしなきゃ、と自らの紐をかたく結ぶのでありました。 ドラマ版も久しぶりに見たくなった…読んでも暗い気持ちにならないのは心の中にウルフルズが流れるからかもしれない。

新装版 回転銀河

海野つなみを語るのに不可欠な作品

新装版 回転銀河
nyae
nyae
1年以上前

一話目から「そうくるか…」というただならぬ空気を察しました。もちろんいい意味でですし、読み終わって「さすがは海野つなみ…!!」と震えました。 毎度丁寧なあとがきにも書いてあるように、連載時は紆余曲折あった作品だったようです。なのでこうして新装版として6巻イッキ読みできることは幸せですね。 オムニバスですけど、殆どが同じ高校が舞台の話でキャクターもヨコやタテのつながりがあるので「回転銀河」というひとつの作品として読めます。 王道は絶対に行かないけど全部面白い、いろんな愛の話を描いた傑作です。

西郷隆盛

この臨場感…震える

西郷隆盛
名無し
1年以上前

西郷隆盛を題材にした漫画は多い。しかしその中でも私はこの作品が最高傑作だと思う。 まずその目を引くのが漫画のタッチだ。武骨でありながら、どこか繊細なそのタッチは西南戦争の緊迫感を余すことなく伝えている。またストーリーは西郷隆盛やその側近だけでなく民衆、そして新政府軍にもスポットライトを当てており、西南戦争の悲哀を十二分に表現している。二巻完結なので手軽さという観点からもおすすめだ。

女の人生―日常に潜む罠と悪縁―

女の人生

女の人生―日常に潜む罠と悪縁―
名無し
1年以上前

一人の女性と、周囲の人間関係をサスペンスっぽく描いた短編作品集。 予想外な着地を見せるお話が多かったです。 一見して、信頼できる味方だと思っていた人が、 実はそうでなかったり、心の奥底に狂気を持っています。 私たちが知らない人間の裏側、それも見ちゃいけない部分、それをのぞき見しているような、そんな気持ちになります。

流浪のグルメ 東北めし

家でグルメ飯を読むこの贅沢!!

流浪のグルメ 東北めし
家で漫画
1年以上前

自分は漫画に出てきたご飯をリアルでも食べて見ようと実践してしまうタチです。 食べに行きたい〜! 今キンドルで無料で読める美味しそうなグルメ漫画! いつか食べに行くのを妄想画策しつつ家で漫画… 漫画の割合的にほとんど「ご飯」です! いきなり見ず知らずの人に2日間の外食コースを指定されて、従って食べに行ってみるとめちゃくちゃうまかった、ってぐらいストーリーが単純で他はほぼ飯なので頭使わずに読めます。

心の処方箋~ストーカー被害/ネット依存症編~

氷室メンタルクリニックへようこそ

心の処方箋~ストーカー被害/ネット依存症編~
名無し
1年以上前

怖いもの見たさで読み始めました。潜在的な性倒錯やネット依存症など、心の闇、人間の本質をあばくようなお話です。 氷室メンタルクリニック女医・レイカによる心理学や美術論などを交えた解説がなかなか面白いです。 ネット依存症編では、パソコン、インターネット用語がかなり古いなーと思う箇所もあるものの、相談内容はいまの時代にも当てはまる問題です。 途中、ちょっとグロテスクだったり痛々しいシーンもあるので、苦手な方は注意したほうがよさそうです。

投了すっか!-将棋奨励会物語-

将棋ファンにおすすめ

投了すっか!-将棋奨励会物語-
名無し
1年以上前

奨励会員で少し型破りな主人公と、奨励会に在籍する棋士たちの物語であるが、彼らはスランプに陥ったり、年齢制限に引っかかり退会する者、女流を目指し奮闘するもの…と様々であり、必ずしも棋士として成功するわけではないが、その生き様にどうしても目が離せない。たしか平成初期ごろの作品だったと思うが、今の時代にも充分にその気迫は作品から伝わってくる。

怨み屋本舗WORST

転売ヤー編はじまったな

怨み屋本舗WORST
名無し
1年以上前

転売ヤー編が始まったのでスレ立て。 フリマやらで転売された、和菓子が劣化して、クチコミ炎上という導入。いまのところは「カバチみてーな話だな」って感じ。前回のインパクトが強すぎたか? まぁ転売ヤーがまだ登場してないので、こっからに期待。にしても「許さんぞ…転売屋め…」のコマ、絶妙にTwitterで使えそう

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