プラチナエンド 小畑健 大場つぐみ
咲ちゃんって何者なの?
悪魔と天使
天才と凡人
栄光と絶望
狂信と葛藤
……などと見事に対極的なデスノートとプラチナエンドでしたが、物語終盤、超重要人物として米田博士が登場してから、「もう一つ」あったのかと気付かされました。それが、ファンタジーとSF
です。
集合的無意識が量子の動きに影響を与えるなんてのはよく耳にする話ですが、プラチナエンドの神はまさしく集合的無意識によって生まれた思念体あるいは生命体であり、神や天使の駆使する様々な能力(白の矢や翼など)は、かつて電磁波がそうだったように、そして現在ダークマターがそうであるように、未解明のエネルギーでしかないのだという。
この設定、ありそうでなかなか(知る限り)なかったやつで嬉しいです。
「この世界は箱庭で、上位存在としての神がいる」というような話はいくつも思い浮かびますが、「人々から信仰がなくなれば神が居なかったことになる」というのは一見いかにも冒涜的ですが、日本における民俗信仰のそれと構造全く同じだなと考えれば、とても日本人的な「神観」だなと言えなくもないかもしれません。