あらすじ「それでも 一つの命――…」 明日の“赤の矢”とメトロポリマンの“白の矢”の撃ち合いによる1対1の攻防。向かい合う緊迫した空気と縮まる両者の距離。決着の時は近づいていた。生きる為。願いを叶える為。命を燃やし、戦う者達の結末は――。
あのデスノートやバクマン。を生み出した現存する原作者の中でもトップの大場つぐみは、心理サスペンスや漫画家を目指す二人のドラマなどを頭脳明晰に展開する力はあるが、物理的に相手を倒すというアイデアになると、途端にバトルシーンの振りであるドラマが安っぽくなってしまっている。それぞれが戦わなければならない動機の部分とそれに関係するドラマが安直で悪い意味でベタである。 一方、こちらも漫画界では最高峰の画力とされている小畑健も丁寧かつリアルに描く力はあるが、そもそもこういうリアルな絵を描くタイプの漫画家は線がガッチリとブレなく描かれているため、絵が止まってしまっている。ポーズにはなっているが、アクションになっていない。構図やカメラワークもやたら大ゴマの角度の効いた絵を描くが、それを繰り返しすぎて、段々と迫力に慣れてしまう。あと、この男は引きの絵が全然描けないのでキャラクター位置関係の提示も下手である。