「日出処の天子」読んでみた
某漫画家がこの作品に触発されて自分も聖徳太子の話を描いたと聞いたことがありますが、才能ある漫画家に嫉妬される程の作品ってすごいですよね!私のような凡人はただ圧倒されるばかりで「もっと日本史を勉強しとけばよかった…」と後悔しました(笑) しかも山岸凉子先生はこの作品をほとんど資料なしで描き始めたと語られているから驚きです。オリジナリティ溢れた大胆な解釈で描かれた作品ですが、栄華を極めた聖徳太子がすぐに衰退したのはそういう理由があったのかとスッと飲み込めました。もし毛人が厩戸王子の誘いを断らなければ歴史は変わっていたのかもしれないですね!
子供の頃に呼んだのですが、その時は
「厩戸皇子はきれいだなぁ」とか、BL漫画だ!くらいにしか思いませんでした。
しかし、歳を重ねて何度も読み返すうちに、
まず作者の歴史への明るさに関心しました。
史実に基づいている部分も多いので、結構勉強になります。
また、絵がとても綺麗で、
蘇我蝦夷の前でだけ子供っぽくふるまってしまう皇子の可愛らしさや、
身分や性別を超えて思い合う二人が美しく描かれていて、
美しい作品だなと思います。
BLが好きな人にも、そうでない人にもおすすめしたい作品です。