懐かしさ漂う城砦が舞台の、日常大人ロマンス
恋は雨上がりのようにの著者の待望過ぎる新連載!! 中国の古びた繁華街を思わせるような、高層コンクリートに囲まれた魔窟“九龍城砦”で暮らし働く大人たちの日常ロマンス。 こういう、周囲から隔絶されて新しいものを受けいれず懐かしさに恋する人々が住む不思議な街、超好みです。ワクドキが止まらない…! 格子で囲まれたベランダにボロいトタン屋根とかたまらん 倒福の紙が貼れられてるとか完全に中国の文化だけど、登場人物は日本人ぽい。 なんとなく著者のフェチが詰まった作品のような気がしないでもないので、もしそうならとことん好きなように描いてほしい。
雑誌派なのですが読んでて訳が分からなくなってきたので、復習の為に既刊の単行本を一気読みしてみました。結論としては謎がより深まりましたね…。絡まっていた糸を直そうとしてよりこんがらがっちゃったような気分です。
でもこれはストーリーに欠点があるんじゃなくて、それだけ謎の明かし方が巧妙だってことだと思うんですよね。少々焦ったい気もしますが眉月先生のフェチが活かされてるシーンがたくさんあるので飽きずに読めるし、むしろ半分くらいはそれが目当てで読んでるからオールオッケーです!
ただ工藤さんの態度はどうなんだ?!とは思っちゃいました。常々思っていましたが改めて読んでみると、鯨井さんのことを突き放したかと思えば急に甘えて振り回してひどい男ですよね。自分は本人だからってワガママし放題でいいと思うなよ!(笑)。とはいえ彼も謎多き人物なのでこれが解明されたら見方もガラッと変わるかもしれません。私自身は考察が苦手なんですが工藤さんの鯨井Bさんへの愛情深さを見ると後追いしててもおかしくないな…と思ったりしました。