人は古物に夢を見る
なんとなく読んでみました。 想像通りの不思議で惑わされる感じ、いいですね…。 曰く付きの鏡に翻弄される姉妹、昔の大事だった人の幻が見える眼鏡。 どれも人には制御できなくなってしまうようなもの。 こういう不思議系の漫画たまに読みたくなります。 ハッピーエンドとは限らない話のオチの付け方も好きです。
美人店主・瑠璃宮真央が営む、静かな住宅街の片隅にひっそりと佇む古物店。近代物から古作まで幅広く取り扱うその店にやってくるのは、地味で冴えない女、愛妻を亡くした男、友達が出来ない少女…。呼応するかのように品物を手にしては店を後にする。しかし、その古物たちの取り扱いには十分な注意が必要だった…。奇妙な力を秘めた古物を手にした客達が向かうのは、天国か地獄か。謎の美女と古物が誘うホラーサスペンスストーリー。
勧善懲悪でめでたしめでたしな物語はすっきりするけど、現実はそうもいかない。
そもそも善人と悪人と境目も曖昧で、ほんの少しのきっかけで人の心は揺らいでしまう。
瑠璃宮古物店の品物を手に取ってしまったら、自分もどうなってしまうかわからない。
人も道具も大切にする、強欲にならない、傲慢にならない……人として当たり前のことさえできれば悲劇は起こらないけれど、悪用しちゃう気持ちもわかるので恐ろしい。
もうちょっと丁寧に注意事項教えたらいいのでは…?と思うけど、私利私欲に負けて暴走しちゃう人はそんなの聞かないんだろうな。
ドアノブを買ったおじいちゃんとかゆいかちゃんのように人の心を無くさなければいいだけのこと。
ハッピーエンドばかりじゃないので教訓が胸に刺さります。