あらすじ静かな町の片隅に佇む瑠璃宮古物店には、いつしか奇妙な力を持つようになった古物ばかりが売られている。自分の家族を取り戻すために実家へと帰った真央の弟子・要と入れ替わりで、放浪の同業者・ゆかりが店へとやってきた。どんな形であれ「幸せ」を求めるゆかりが訪れた理由は…? 人々の手を「別れ」と共にうつろう雨傘、過去の汚点を隠す香水瓶、音色で邪気を祓う風鈴… それらを手に入れた時、どう使うかは貴方次第…。謎の美女と古物が誘う大反響ダークサスペンス第四幕。
勧善懲悪でめでたしめでたしな物語はすっきりするけど、現実はそうもいかない。 そもそも善人と悪人と境目も曖昧で、ほんの少しのきっかけで人の心は揺らいでしまう。 瑠璃宮古物店の品物を手に取ってしまったら、自分もどうなってしまうかわからない。 人も道具も大切にする、強欲にならない、傲慢にならない……人として当たり前のことさえできれば悲劇は起こらないけれど、悪用しちゃう気持ちもわかるので恐ろしい。 もうちょっと丁寧に注意事項教えたらいいのでは…?と思うけど、私利私欲に負けて暴走しちゃう人はそんなの聞かないんだろうな。 ドアノブを買ったおじいちゃんとかゆいかちゃんのように人の心を無くさなければいいだけのこと。 ハッピーエンドばかりじゃないので教訓が胸に刺さります。