あらすじ奇妙な力を持つ古物ばかりが売られている瑠璃宮古物店には導かれるように客がやってくる。事なかれ主義を貫く平凡なサラリーマンが手に入れたのは人の感情に火をつける不思議なライター。無意識に火をつけてまわった結果…。過去に、心を映し出す鏡で人生を狂わされた姉妹。真央を付け狙っていた姉の紀子にはどんな結末が…? そして要にも大きな転機が―…! 謎の美女と古物が誘うダークサスペンス、緊迫と転機の第三幕
勧善懲悪でめでたしめでたしな物語はすっきりするけど、現実はそうもいかない。 そもそも善人と悪人と境目も曖昧で、ほんの少しのきっかけで人の心は揺らいでしまう。 瑠璃宮古物店の品物を手に取ってしまったら、自分もどうなってしまうかわからない。 人も道具も大切にする、強欲にならない、傲慢にならない……人として当たり前のことさえできれば悲劇は起こらないけれど、悪用しちゃう気持ちもわかるので恐ろしい。 もうちょっと丁寧に注意事項教えたらいいのでは…?と思うけど、私利私欲に負けて暴走しちゃう人はそんなの聞かないんだろうな。 ドアノブを買ったおじいちゃんとかゆいかちゃんのように人の心を無くさなければいいだけのこと。 ハッピーエンドばかりじゃないので教訓が胸に刺さります。