あらすじ美人店主・瑠璃宮真央が営む、静かな住宅街の片隅にある古物店には、人を幸にも不幸にもする不可思議な道具が取り揃えられている。多感な中学生達が手にしたのは、人との繋がりを断ち切る事が出来る鋏。彼らはその鋏で悪巧みをはかる。何処となく息苦しさを感じていた女子高生は引き寄せられるように万引きを…。そして真央達の周りに現れる謎の少女と不可解な出来事とは―。謎の美女と古物が誘うダークサスペンス、第二幕。
勧善懲悪でめでたしめでたしな物語はすっきりするけど、現実はそうもいかない。 そもそも善人と悪人と境目も曖昧で、ほんの少しのきっかけで人の心は揺らいでしまう。 瑠璃宮古物店の品物を手に取ってしまったら、自分もどうなってしまうかわからない。 人も道具も大切にする、強欲にならない、傲慢にならない……人として当たり前のことさえできれば悲劇は起こらないけれど、悪用しちゃう気持ちもわかるので恐ろしい。 もうちょっと丁寧に注意事項教えたらいいのでは…?と思うけど、私利私欲に負けて暴走しちゃう人はそんなの聞かないんだろうな。 ドアノブを買ったおじいちゃんとかゆいかちゃんのように人の心を無くさなければいいだけのこと。 ハッピーエンドばかりじゃないので教訓が胸に刺さります。