あらすじ人の情念がより強く宿り、時に使用者を死に至らしめる古物「四方コレクション」。瑠璃宮古物店店主・真央と旧知の仲である神谷は、古物の回収を試みる真央を阻み姿を消したまま。時同じくして、同業者・ゆかりも旅立ちを決意。真央と要の周囲は少しずつ、静かになってゆく…。成長した要の言動により、常に傍観者であった真央も「一線」を越える決意を固め、過去を清算すべく四方照光と直接対峙する。邂逅、離別、回帰―― 美女と古物が誘った全てのモノ達が辿る道筋は… 大反響ダークサスペンス最終幕。
勧善懲悪でめでたしめでたしな物語はすっきりするけど、現実はそうもいかない。 そもそも善人と悪人と境目も曖昧で、ほんの少しのきっかけで人の心は揺らいでしまう。 瑠璃宮古物店の品物を手に取ってしまったら、自分もどうなってしまうかわからない。 人も道具も大切にする、強欲にならない、傲慢にならない……人として当たり前のことさえできれば悲劇は起こらないけれど、悪用しちゃう気持ちもわかるので恐ろしい。 もうちょっと丁寧に注意事項教えたらいいのでは…?と思うけど、私利私欲に負けて暴走しちゃう人はそんなの聞かないんだろうな。 ドアノブを買ったおじいちゃんとかゆいかちゃんのように人の心を無くさなければいいだけのこと。 ハッピーエンドばかりじゃないので教訓が胸に刺さります。