お菓子大好き漫画家のこづかいやりくり生活
酒もタバコもしない、家計に協力的で家族思いの漫画家・吉本浩二の新連載は、“小遣いやりくりエッセイ漫画”! モーニング公式Twitterによると、今日の時点で小遣い残額は「ほぼない」とのこと。大丈夫なのか…!? https://twitter.com/morningmanga/status/1182131890108678145
「おこづかい、もっとちょうだい!」--ドキュメント漫画家・吉本浩二が叫ぶ。45歳、月額2万千円。1万円は大好物の「おかし」に使いたい。子供にオモチャをねだられたら、おしまいだ。そして、悩ましくも楽しい「おこづかい」との攻防戦が始まった。全国の「おこづかい生活」を営むすべての「定額制夫(ていがくせいおっと)」に贈る吉本浩二流「おこづかい漫画」。
話題になっていたので、読んでみましたが、身につまされました。
結婚して家庭をもつと、特に、意識しなければならないのはお金のやりくり。独身のときよりも自由に使えるお金が減りますからね。
なので、毎月のお小遣いも、必然的に制限されます。
本作は、そんなお小遣いをやりくりする夫の話で、世の中の所帯持ちの男性は参考になるのではないでしょうか。
特に、自分もお菓子が好きなので、筆者の少ないお金で最大限の幸福を追求する姿勢は、唸るものがありました。
ただ、添付のように夫婦間でセコイ喧嘩をするシーンがあり、
カルピスを多く飲んだくらいで、また味ごのみを1袋食べたからって、そない怒らんでも(ってか、勝手に食べちゃいかんでしょ)と思いました。
貧しくても、心まで荒むのはよくないすよね。
貧乏や苦労話のジャンルが個人的にトラウマなので、色んな人の小遣いをやりくりする話が続いて気が滅入りそうになりますが、
さっきの、夫婦喧嘩の仲直りの仕方が粋だったりと、読後感は総じて良いです。
金銭的な苦労話が中心ですが、ストーリー全体で暗くならないのが、本作の魅力かなと思います。
また著者の持ち味である人情系のエピソード(小遣いを通した家族の絆的な)もあって、これがすごく良くて、何度も読みたくなります。
お金の使い方はその人の価値観がでると言いますが、すなわち、お小遣いもしかりです。
お小遣いを通した人生観が垣間見える、そんな作品ではないでしょうか。