「彼女として完璧なのに、その歯だけ反抗的なんだよな」空気を読んで言いたいことを飲み込んでしまう椎葉は、彼氏からコンプレックスの歯並びを茶化されても曖昧に笑うばかり。“言えないきもち”は積み重なり、校舎裏で本音を叫ぶ椎葉。しかしタイミング悪く美術部の伸に聞かれてしまい、デッサンのために歯を触りたいと言う伸に協力することに。半ば脅されて始まった伸との関係だったものの、ありのままでてらいのない伸と過ごすうちに、彼の前だけでは素の自分を出せるようになっていき…? オリオリスープの綿貫芳子最新作! 少年少女のひと夏を描く、未熟な歪さが美しい青春群像劇。
圧倒的に終わり方が良い!
その後のパートに伸君は登場しないのがすばらしいね…すばらしいと思うのと同じくらい、どんなふうな大人になったかが見てみたかったなと思うんですよ。そこがいい。描かれないことは分かっているのにもう一度読みたくなる。
軽薄な悪意とか無害を装ってる邪悪がとてもいいし、3人の感情の流れ方と行動に無理がなくて私にもちゃんと理解できました。わかりやすいは大事!
木陰、植物、麦茶、果物、夏の描写がいい(蝶はモチーフとして好みじゃないんだけど、point5冒頭の伸君のページの蝶のあり方はかっこいいなって思いました)。
あと歯並びって描き方によると相当気持ち悪くできるので、point1前編表紙はギリギリのリアルさの案配がお見事だなぁって思いました。
歯を触る、口に指を入れるって生々しくてエロい行為だと思うんだけど、画から受ける印象はそうでもないのもバランスがよい…お見事…表情とか構図にハッとするものが多いのが魅力的。
「彼女として完璧なのに、その歯だけ反抗的なんだよな」空気を読んで言いたいことを飲み込んでしまう椎葉は、彼氏からコンプレックスの歯並びを茶化されても曖昧に笑うばかり。“言えないきもち”は積み重なり、校舎裏で本音を叫ぶ椎葉。しかしタイミング悪く美術部の伸に聞かれてしまい、デッサンのために歯を触りたいと言う伸に協力することに。半ば脅されて始まった伸との関係だったものの、ありのままでてらいのない伸と過ごすうちに、彼の前だけでは素の自分を出せるようになっていき…? オリオリスープの綿貫芳子最新作! 少年少女のひと夏を描く、未熟な歪さが美しい青春群像劇。