…なんで読んでなかったんだろ?
完結しているおもしろいマンガが読みたかったのでそういう検索をしていたら、マンガ大賞2019で篠原健太の名前を発見したので読みました。
私は、考えて描かれたものなんだな…!って分かる漫画が大好きです。風呂敷がきれいに広げられて畳まれる。主軸がしっかりあって、サブエピソードが無駄なく配されて、集約されていく、そういう漫画が読みたいのです。絵が見やすくて、登場人物の区別がちゃんと付くだけじゃなくて、キャラクターが掘り下げられていて、好感が持てるとさらに良い。小ネタに笑ったり、ドキッとしたり、終盤まで続きが気になったりすれば最高です。
彼方のアストラはそういう漫画でした。

計算づくで描いてて、制作裏話を作者に聞いて欲しいんだろうなってタイプにみえるこの作者のことも、嫌いじゃないのです。スケットダンスはイロモノというか反則気味な過去エピソードにばかり触れられがちだったように思うので、変わりダネだけどものすごく王道なこのマンガが面白く読めてとても嬉しかったです。
一番好きなキャラはウルガーです。

読みたい

アストラはシナリオが綿密に練られていて本当にたまらないですよね…!
合本版の表紙も素敵ですが、単行本だと全部読み終わったあと5巻の表紙の意味に気づくようになっていて…そういう「しかけ」が仕組まれてることにも唸らされました。

しかもただ無駄のない美しいお話なだけではなく、仰るとおり、キャラそれぞれの過去やコメディシーンもしっかり描かれていて気づくと全員に感情移入してました…🥺

表紙…しかけ……?

すいません気が付いてませんでした…差し出されているものすら受け取れていない…自分にがっかりです…
さておき、複数キャラクターがいるとその中になんかイヤだなって感じてしまうタイプが居たり、設定がご都合主義に感じたり、掘り下げが全員に辿り着く前に連載が終了したりがままあると思うんですけどこちらはほんとうに読みやすくて良かったです。
構想段階の15人ver.もいつか読んでみたいですね:-)

いえいえ、がっかりしないでください…! 篠原先生の伏線がすごすぎるってことなので。1巻から4巻まで8人のメンバーが順番に大きく描かれていて、最終巻でちゃんとシャルスになるようになってるのがもう…!😭

わかります…! キャラが多いのにみんな好きになれるし、お話の筋も通っていてストレスなく楽しめるの本当にすごい。

15人ver〜!!😂頼れるリーダー『ジェド』かなりタイプです。

着たい服がある

ロリータハウツー本ではない

着たい服がある
漫画を読む女S
漫画を読む女S

ロリータ服のハウツー本では全くなかったです。着用の心得とか、立ち居振る舞いのコツとか、メイク方法とかそういうのは一切無いです。ちょっとそういうのに興味があったのです… ロリータ服をきっかけとする、主人公の気づきと成長と出会いの物語とでも言いましょうか… 登場人物の中でもカヤさんは素敵です。毎日酒場(バー)に強めの服を着てやって来てビール類を流し込んでいるお嬢さんです、昼は介護福祉士、夜はバーテン?、働き者のうえ人間の出来た素晴らしいお嬢さんなのです。主人公は偶然彼女と出会いますが、この出会いなくしては物語が成立しませんマジで。全編通して一番好きなシーンはカヤさんちにお泊まりして着せかえごっこ遊びをするとこです。うらやましいぞ。 物語は終盤小澤君を掘り下げて進んでいきますが、羽根をむしって丸裸にしてから建て直しまでの流れの無駄のなさがお見事だと思いました。中盤のSNSで主人公が攻撃される、生徒が改心するまでのくだりも、きつすぎる悪意の描写は無い(ひかえめ)なのが美点だと思いましたが、小澤君の過去と現在の描写も、つらいけど必要最低限というか、過激ではないのが良かった。 ※ここで言いたい過激っていうのは、よく広告である、見た人の興味をひくことだけを特化したような思わせぶりでショッキングで醜悪なシーンの寄せ集めのアレみたいなことです ストーリーの流れありきの、材料の1つとしてのロリータ服なんだな!と勝手に思っていたら、作者インタビューにロリータ服を描きたかったという発言を見かけて今「????」ってなっています。ロリータ服の魅力を伝える的な要素は限りなく薄かったように感じたのですが、、、、???

悪女

何度も繰り返し読み返してきた結果、感想が重い

悪女
漫画を読む女S
漫画を読む女S

連載中から読んでいて、当時、私は子供心に大人社会、会社という場所に憧れたものです。 大きな会社には行ったことのないフロアや知らない場所がたくさんあって、そこには秘密が隠されていて、隠れキャラのオセロおじさんから主人公まりりんは隠しアイテム(いつでも真夜中でも空調が効いている、好きに使っていい一室)をもらったりします。対人関係のはったりや、夜のネオン街へのあこがれも、今思えばこのマンガで覚えたもののように思います。 ホワイトローズクラブの定例会、仲間たちと夏祭りの支度をすすめる様子にそれはそれはわくわくしました。 大人になって社会人になった私でしたが、あいにく運命的にT.Oさんと出会うことも、職場で峰岸さんや小野さん、山瀬さんと出会えることもなく、金曜の飲み屋で涼子さんと出会うことも出来ないままただひたすら年月を過ごしてきました。 さらに悪いことには、もしかしたら、私はたぶん、新入社員のまりりんを鬱陶しく思うタイプの大人になってしまった。つらいです。やるせないです。おかしいな? 果たしてT.Oさんに胸を張って好きですと伝えるのに恥ずかしくないような成長してこられたのか?できていないな… やるせない時、深呼吸をして、この37冊を読みなおしたりします。それを繰り返してきました。 昔ただよくわからない嫌な人でしかなかった上司、同僚、それぞれに暮らしがあって、考えがあって、だから働いていて、この漫画はそれを取り立てて肯定することもしないし否定もしていない。一時一瞬一緒に仕事をしただけの人、時を経て違う場所で再会した人、なんだかんだで関係が続いている人、いろいろ出てくる。まりりんは会社で人生を冒険していて、絶対の正義なんかじゃないけど、ひたすらまっすぐだ。ずいぶん遠くまで来てしまったな、そう思います。 さらに年を取って、そんなまりりんのまっすぐさに泣きそうになったり、実際泣き、何度も読み返したから隅々まで知っている話なのに、いつも節々で感動するのです。 大好きな社会人RPGコミックです。 なんせ冊数が多いので勢いで読むには大変だと思いますが、子供に、大人になっていく若者に、社会人になった人に、中年になった私などに、おすすめしたい漫画です。が、自分が抱くくらいに熱い感想を余所で見かけたことがないのが少し気になります。なんでみんな泣かないのん…? 好きなキャラクターは木村さんです。あと高田さんと小野さん。

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ウィッチウォッチ

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