ネタバレ

感想、何をどう書いてみても無粋だなと分かりました、なのでとりあえずみんな読んだらいいと思うけど、そんなこと言われても困っちゃうもんな…

くだんは航路の先の未来を知っている、で、船を乗り換える装置である。拍手。
くだんによって家族が別の舟に乗り換えて行ってしまうことを恐れていた主人公だけど、乗り換えてこちらの世界から居なくなるのはほかの誰かじゃなくて自分だった。拍手!
くだんは自身で予言したとおり殺されてしまった。乗り換えは完全ではなかったかもしれない。ただ、元の世界で家族や桜が願った皆の幸せは、あちらの世界で実際のものとなった。爆弾は落ちなかった航路の先へ、主人公は進んでいく。

それでも、「気持ちは相変わらず、あの悲惨な世界にある」し、「また心はあそこに戻っていく」。「色とりどりの襤褸をまとった、あの美しい舟の上に。」

心の置きどころの問題なのかもしれない。こうあればいいと願った世界がある、それに対しての現実など幻に過ぎないとそう思えたなら、その航路が終わった先で願った自分として目覚めるだけ。なんかとってもやばい思想ですが、この物語世界において、魅力的で、説得力しかないのです。

主人公に教育を受けさせたいと考えている清子さんにどうしても泣いてしまう。昭助兄さんも魅力的なお人ですが、私は清子さんが好きだな…

↑これだけだと、マンガへの感想には実はならないんですよな。私は漫画を読んでから原作小説を読んだくちですが、びっくりするくらい原作そのままのコミカライズだったんですね。
惹かれる要素の多くは小説由来かもしれないんですけど、たぶん小説のもつ雰囲気を100%以上に表現している…違和感がないというのは凄いことだと思うのです。
感想下手でいやになってくるな。

好きなので所有しているマンガです。

読みたい

人の感想に触れるのはおもしろいですね、素養が無いのがもろに出てしまうので自分で感想を書くのはけっこう怖いですが。
nyaeさんが書かれている感想コメントのなかから、読んでみるぞ~ってなっているマンガがあるので、たのしみなのです:-)

わたしが書いたもの読んでくださって嬉しいです!感想書くのってちょっと怖い面もありますよね。でもこうして反応がもらえたり、人のにコメントしたりするのが楽しくて書いてます。

着たい服がある

ロリータハウツー本ではない

着たい服がある
漫画を読む女S
漫画を読む女S

ロリータ服のハウツー本では全くなかったです。着用の心得とか、立ち居振る舞いのコツとか、メイク方法とかそういうのは一切無いです。ちょっとそういうのに興味があったのです… ロリータ服をきっかけとする、主人公の気づきと成長と出会いの物語とでも言いましょうか… 登場人物の中でもカヤさんは素敵です。毎日酒場(バー)に強めの服を着てやって来てビール類を流し込んでいるお嬢さんです、昼は介護福祉士、夜はバーテン?、働き者のうえ人間の出来た素晴らしいお嬢さんなのです。主人公は偶然彼女と出会いますが、この出会いなくしては物語が成立しませんマジで。全編通して一番好きなシーンはカヤさんちにお泊まりして着せかえごっこ遊びをするとこです。うらやましいぞ。 物語は終盤小澤君を掘り下げて進んでいきますが、羽根をむしって丸裸にしてから建て直しまでの流れの無駄のなさがお見事だと思いました。中盤のSNSで主人公が攻撃される、生徒が改心するまでのくだりも、きつすぎる悪意の描写は無い(ひかえめ)なのが美点だと思いましたが、小澤君の過去と現在の描写も、つらいけど必要最低限というか、過激ではないのが良かった。 ※ここで言いたい過激っていうのは、よく広告である、見た人の興味をひくことだけを特化したような思わせぶりでショッキングで醜悪なシーンの寄せ集めのアレみたいなことです ストーリーの流れありきの、材料の1つとしてのロリータ服なんだな!と勝手に思っていたら、作者インタビューにロリータ服を描きたかったという発言を見かけて今「????」ってなっています。ロリータ服の魅力を伝える的な要素は限りなく薄かったように感じたのですが、、、、???

悪女

何度も繰り返し読み返してきた結果、感想が重い

悪女
漫画を読む女S
漫画を読む女S

連載中から読んでいて、当時、私は子供心に大人社会、会社という場所に憧れたものです。 大きな会社には行ったことのないフロアや知らない場所がたくさんあって、そこには秘密が隠されていて、隠れキャラのオセロおじさんから主人公まりりんは隠しアイテム(いつでも真夜中でも空調が効いている、好きに使っていい一室)をもらったりします。対人関係のはったりや、夜のネオン街へのあこがれも、今思えばこのマンガで覚えたもののように思います。 ホワイトローズクラブの定例会、仲間たちと夏祭りの支度をすすめる様子にそれはそれはわくわくしました。 大人になって社会人になった私でしたが、あいにく運命的にT.Oさんと出会うことも、職場で峰岸さんや小野さん、山瀬さんと出会えることもなく、金曜の飲み屋で涼子さんと出会うことも出来ないままただひたすら年月を過ごしてきました。 さらに悪いことには、もしかしたら、私はたぶん、新入社員のまりりんを鬱陶しく思うタイプの大人になってしまった。つらいです。やるせないです。おかしいな? 果たしてT.Oさんに胸を張って好きですと伝えるのに恥ずかしくないような成長してこられたのか?できていないな… やるせない時、深呼吸をして、この37冊を読みなおしたりします。それを繰り返してきました。 昔ただよくわからない嫌な人でしかなかった上司、同僚、それぞれに暮らしがあって、考えがあって、だから働いていて、この漫画はそれを取り立てて肯定することもしないし否定もしていない。一時一瞬一緒に仕事をしただけの人、時を経て違う場所で再会した人、なんだかんだで関係が続いている人、いろいろ出てくる。まりりんは会社で人生を冒険していて、絶対の正義なんかじゃないけど、ひたすらまっすぐだ。ずいぶん遠くまで来てしまったな、そう思います。 さらに年を取って、そんなまりりんのまっすぐさに泣きそうになったり、実際泣き、何度も読み返したから隅々まで知っている話なのに、いつも節々で感動するのです。 大好きな社会人RPGコミックです。 なんせ冊数が多いので勢いで読むには大変だと思いますが、子供に、大人になっていく若者に、社会人になった人に、中年になった私などに、おすすめしたい漫画です。が、自分が抱くくらいに熱い感想を余所で見かけたことがないのが少し気になります。なんでみんな泣かないのん…? 好きなキャラクターは木村さんです。あと高田さんと小野さん。

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夜長姫と耳男

夜長姫と耳男

長者の一粒種として慈しまれる夜長姫.黄金をしぼらせ,したたる露で産湯をつかわせたので,姫の身体は光りかがやき,黄金の香りがすると言われていた.飛騨随一の匠の弟子で,大きな耳を持つ耳男は,姫が13歳の時,姫のために弥勒菩薩像を造るよう長者から命じられる.美しく,無邪気な姫の笑顔に魅入られた耳男は,次第に残酷な運命に巻き込まれていく.[カラー6頁]※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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桜の森の満開の下

桜の森の満開の下

鈴鹿の山に暮らす一人の山賊.怖いものなしの山賊が唯一怖れていたのは満開の桜の森であった.ある日,山賊は旅をする美しい女に出会い,その夫を殺して自分の妻にする.わがままな女の言いなりになる山賊と,涯のない欲望を持つ女はやがて――.[カラー6頁]※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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水鏡綺譚

水鏡綺譚

著者にとって「自分の仕事の中で一番好きな漫画だった」という代表作。時は戦国の世、狼と行者に育てられ、立派な人間になるべく修行をする少年ワタルと、記憶をなくした少女・鏡子の物語。鏡子の家を探す旅の途中、護法童子、白比丘尼、外道丸……などによるさまざまな妖しい事件に出会う。そして、二人は……。完結版、待望の文庫化! 解説=南伸坊 推薦文=高橋留美子

極楽ミシン

極楽ミシン

恋愛、結婚、出産、子育て、離婚…そして、人生のたそがれ。さまざまな背景の中で悩む女性たち。その心理の微細な綾を描く。珠玉の漫画作品11編と初の短編小説を収録。

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ルームメイツ【新装版】

ルームメイツ【新装版】

近藤ようこ先生の『ルームメイツ』が、新装版として登場! 60歳、還暦を迎えた三人の女性が、同窓会での再会をきっかけに同居をはじめる? 結婚できなかった女に、愛人だった女、夫を愛せなくなった女――。人生にどこか「失敗」の要素を抱える彼女たちが、生き生きと再生していく物語。1991~1996年連載、全4巻。

兄帰る

兄帰る

彼は帰ってきた。遺骨となって…。失踪した男は何を想い、何を背負っていたのか…。婚約者と家族たちは、数少ない遺品を頼り、失踪時の足跡をたどっていく。そして、たどり着いた真実とは────。「あなたにとって私は…、一番の女でしたか?」 女として男として、家族として…、人の心の機微を丁寧に描き抜いた名作が、新装復刊! 【目次】 1、三年の空白 2、追跡 3、裏切り 4、ダブルキャスト 5、忘れる… 6、蝶の影(前編) 7、蝶の影(後編) 8、路地の家 9、許す日

戦争と一人の女

戦争と一人の女

著者が6年がかりで描き下ろした意欲作。敗戦の気配を察知して日本に絶望する虚無的な小説家と、過去に女郎屋、飲み屋で働いていた不感症の女。戦争に生かされた二人の刹那的な同棲は、空襲の日々で高ぶり、そして終戦で終わりを告げる…。戦争への興味から坂口安吾の異色作に入り込み、膨大な資料による時代考証と、原作であるGHQ検閲前の無削除版「戦争と一人の女」、「続戦争と女」「私は海をだきしめていたい」を一つの話に構成しマンガで表現。坂口安吾と近藤ようこのコラボレーションによる最高傑作が遂に誕生!

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遠くにありて

遠くにありて

悩みを解かす癒しを紡ぐ近藤ようこ先生の青春ライフストーリー傑作が登場! 田舎にUターン就職し先生になった朝生だが、東京で果たしたい夢が忘れられない……大切なエピソードが折り重なる優しい物語は、きっと読んだ人を元気にする必見作です!

見晴らしガ丘にて

見晴らしガ丘にて

入院中の老妻を見舞った老夫が、同じ病室の名札に見た名前。それは遠い昔、初めて恋をした人と、同じ名前だった――。東京郊外にある住宅地「見晴らしガ丘」に暮らす、世代も立場も様々に異なる人々の、平凡な日常に起こった小さな異変を鮮やかに描いた連作シリーズ、待望の電子書籍化。第15回(1986年度)日本漫画家協会賞・優秀賞受賞作品。第一話~第八話を収録。

見晴らしガ丘にて それから

見晴らしガ丘にて それから

入院した父親を介護するために、二度と帰るつもりのなかった「見晴らしガ丘」に戻ってきた沙也加は、子どもの頃に通ったおにぎり屋が、まだ営業していることに気がついて――。第15回(1986年度)日本漫画家協会賞・優秀賞を受賞した『見晴らしガ丘にて』から三十余年。東京近郊の住宅地で“今”を生きる人々を描いた近藤ようこの連作シリーズ、待望の単行本化。プロローグとエピローグに「宇宙爺」(前・後)を描き下ろし。

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