リモートされるのが鉄人28号ではなく、かよわい女性だったら

遠隔操作(リモートリモート)は戦闘等の危険な活動には有効だ。
操縦者が負傷したり死ぬ危険がない。
操縦されるほうも通常は鉄人28号のようなマシーンだから
痛みも恐怖も感じず、それらに左右されることもなく
操縦者の意図通りの行動が行える。
壊れたら修理すればいいし、修理不能なら捨てて
新しいマシーンを投入すれば良い。
マシーンなら痛みや恐怖や死は関係ないのだから。

だが操縦される側が鉄人ではなく、かよわい女性だったら?
鋼の体も拳も心もなく、個人として意思を持ち、
傷つけば血が流れ痛みも死の恐怖も感じる人間だったら?
そして操縦する側のほうがマシーンのように冷徹だったら?

寿退社寸前だった婦人警官・彩木くるみは
急遽、結婚資金を貯めるために仕事を続けることに。
新たに与えられた任務は
地下室に引きこもってはじめの一歩一歩も出てこない
イケメンで感情の一部が麻痺した
氷室警視正のお世話係。
身の回りの世話くらいかと思っていたら
連絡役とか捜査のアシスタントどころか
劇場型犯罪や密室殺人、大統領テロの現場に
体を張って「飛び込まさせられる」ことになってしまった。

マシーンとは違い体は生身で、
マシーンとは違い自分自身の意思を持ち、
マシーンとは違い痛みや怒りや恐怖心も感じる、
21歳の女の子が
マシーンのように冷徹な上司からの
携帯電話での指示だけを頼りに
犯罪者に立ち向かうことになってしまった。

腰かけ仕事が命がけ仕事になってしまったくるみが
葛藤のすえに辿り着いた境地は・・

遠隔操作(リモ...

漫画だからこその設定だともいえるが
危険な現場に送り込む部下をチョイスするなら
普通は屈強な男を選ぶと思う。
ターミネーターみたいなクールでタフな大男とか。
なのにカヨワイ娘を使うとか、無理がある感じはある。
まあ氷室警視正としては毎回
「安全を確保出来る」と見込んで
「無茶はするな」と指示した上で送り込むから、
ギリギリ納得できないことも無い展開かもしれないが。
過酷な任務すぎて部下になった者は皆が逃げ出して、
しょうがなく彩木くるみが押し付けられたということでもあるし。
それに後半は、くるみのほうがなぜか偶然に事件に
巻き込まれてしまって氷室に助けを請うパターンが多くなるし。
この辺は、さすがに「金田一少年」の原作者らしい(笑)。

お仕事の世界では、上司の無茶振りや
意に反した人事や仕事の割り当てに憤ることは珍しくない。
「いいからやれ」「黙って働け」
と言われて納得できなくても動かされることはよくある。
後になって、それの指示がいかに的確だったかと
思い知らされることも、
いかにいい加減だったかと思い知らされることも、
どちらもあったりする(笑)。
どっちにしても死んじゃったら元も子もないのだけれど。

くるみはわけもわからないままに
非番だろうがデート中だろうが呼び出されて
命がけの仕事を押し付けられる。
上司・氷室の無茶振りは強烈だ。
だがそれだけに第10巻での氷室の言葉には
無茶振り上司にこんな独白をさせたくるみに
「よく頑張った」と言いたくなった。
リモートリモート」は究極の、無茶振り上司と部下の
仕事を通じたツンデレ話だったのかもしれない。

漫画だからこそ...

コメントする
reread
また読みたい
フォロー

このクチコミをフォローしているユーザー