あらすじ捜査一課「A級未決事件捜査特別室」(通称・A別館)の氷室警視の指示で、松濤学院高等学校に女子高生コスプレで潜入した婦人警官・彩木(あやき)くるみ。学園は謎の爆破魔「チキン」によってパニック状態となっていた!怪しいのは、くるみが潜入している3年A組のクラスメイト?学院を探るうち、この事件の裏に隠された忌まわしい過去の事件が浮かび上がる――。追い詰められた状況の中、くるみは爆破を阻止することができるのか!?
いつの時代でも犯罪捜査という題材は受けがいいようです。加えて、時代によって人気になる捜査手法がでてくるのが、ジャンルとして廃れない理由かもしれません。この作品は”安楽椅子”系捜査官タイプで、動かないのではなく動けないのがミソ。自宅から外に出ない警視・氷室と、その手足となって動く婦人警官・くるみによる推理ドラマで、頭脳は氷室、行動はくるみという仕立てになっています。と、書くと、なあんだ、J・ディーヴァの「ボーン・コレクター」じゃん、と思う方もいるかもしれません。しかしこちらは、難しい科学捜査は省き、クールな氷室と、ふにゃふにゃ娘のくるみというキャラを生かし、より漫画らしく仕上げた作品。ドラマ化されたのも新鮮さとわかりやすさが同居してたからなのでしょう。さらに書くと、このドラマのキャストがはまっていたんですよね。氷室に堂本光一(テレビ誌によると警視を演じた最年少役者だそうです。警視って銭形のさらに上…)、くるみは深田恭子。漫画を読みながら当てはめてみると、わりと楽しめると思いますが、いかが?