賭博黙示録カイジ 福本伸行
カイジのゲームがヤバい
自堕落な日々、負け続ける人生、非生産的な毎日。人の足をひっぱり、何の積み重ねもなく、ハナからあきらめ、あげく罠にはめられる。こんな泥沼から這い上がれるとしたら…やっぱり賭博で一発逆転しかないでしょう。。アニメや映画にもなっているこの作品ですが、やはりこの漫画のほうが、大勝負に臨むヒリヒリ感がダイレクトに伝わってきますね。一世一代の勝負に挑むは最低の人生を送っている主人公・カイジ。しかし彼は単なるダメ人間ではなかった、というのがこの漫画の真骨頂。小細工から大芝居、ギリギリのところで脳細胞をフル回転させ、人の心理を読み、一度手からこぼれおちた未来を手繰り寄せる。心理ゲームの妙というより、そんなプロセスと、その結果がもたらすカタルシスに心が動かされます。さすがは逆境で輝く男という異名を取るだけのことはある。最後まで逆転のカードを持ち続けるタフさと恐るべき勝負度胸は尋常ではありません。見習いたいもんですな。あ、見習ったら破滅しちゃいますか。