あらすじ

遂に限界に達してしまった石田の気力。自らのチケットをカイジに託し、無言で堕ちた石田の最後の勇気に、カイジは涙を流す。気がつけば、先を行く佐原も堕ちた人間の幻影に惑わされ、その足が止まっていた。そんな佐原を、そして己を鼓舞し、カイジはゆっくりと、しかし確実にその歩みを進めていく。カイジと佐原、互いが互いを“希望”とし、恐怖と闘う二人……そして遂に佐原が橋を渡り切るのだが……?阿鼻叫喚の「鉄骨渡り」の結末とは……?
賭博黙示録カイジ 1巻

上京後、自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押しつけられる。遠藤に誘われるままカイジは負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。そこで行われるのはカード12枚を使った「限定ジャンケン」。うまく勝てば借金は帳消しだが、負ければ命の保証は無いというものだった……。

賭博黙示録カイジ 2巻

騙し騙されの限定ジャンケン。安藤、古畑と手を組むこととなったカイジだが、手持ちのカードは「チョキのみ4枚」という絶望的な状況。しかし、そこでカイジはあることに気付き、古畑と安藤に「ある条件を満たす」男を会場内から探すことを指示。そして見つけたその男に「チョキ4枚」で勝負を挑むのだが……。

賭博黙示録カイジ 3巻

破綻した「グー買占め」戦略。絶望に打ちひしがれるカイジらの前に現れた男・北見は、ある取引を持ちかけてきた。しかしカイジはそれを断り、あろうことか全ての星と金を賭けたデスマッチを北見に提案。勝てば天国、負ければ地獄……カイジらの破滅を願うギャラリーが周りを取り囲む中、一世一代の大勝負が始まるっ……。

賭博黙示録カイジ 4巻

遂に訪れた決定機……流れも、そして理すらも手中に収めたカイジらだったが、閉塞した場は勝負を放棄……。不信感から誰もが動くことのできない中、カイジを騙した男・船井が声を上げる。カードをシャッフルして再配布、そこからの勝負再開を提案する船井だったが、それに乗ることはカイジらの戦略破綻を意味していた。金縛り状況のまま沈むのか……それとも再び運武天武の勝負に身を任せるのか……カイジの決断は……?

賭博黙示録カイジ 5巻

3人で生き残るため、全ての星と金を古畑・安藤に預け、自ら別室へと落ちることを決めたカイジ。しかし連行される直前、泣きながら「必ず救い出します」と言う仲間の姿に、カイジは何とも言えぬ違和感を感じていた。そして訪れた救済の時間、安藤に変化が……。

賭博黙示録カイジ 6巻

再び現れた遠藤によって、とあるギャンブルに誘われたカイジ。その会場であるスターサイドホテルで行われていたのは、人間を馬に見立て、地上数メートルに架けられた橋を渡る“人間競馬”だった……。カイジら「金を得たい」人間たちは“馬”……そしてそんな馬を対象に賭けを行う、金も地位も得た観客たち……様々な思いが交錯する中、カイジは……?

賭博黙示録カイジ 7巻

橋を渡り切って手にした大金のチケット。しかしそれを換金するためには、新たな“橋”を渡らなければならない。その新たな“橋”とはビルとビルとの間に渡された、高さ数10メートルの鉄骨だった。さきほどの橋とは違い、落ちればそれは即、死を意味する。勝てば金……負ければ死……己の命を賭けた鉄骨渡りが始まるっ……!

賭博黙示録カイジ 8巻

遂に限界に達してしまった石田の気力。自らのチケットをカイジに託し、無言で堕ちた石田の最後の勇気に、カイジは涙を流す。気がつけば、先を行く佐原も堕ちた人間の幻影に惑わされ、その足が止まっていた。そんな佐原を、そして己を鼓舞し、カイジはゆっくりと、しかし確実にその歩みを進めていく。カイジと佐原、互いが互いを“希望”とし、恐怖と闘う二人……そして遂に佐原が橋を渡り切るのだが……?阿鼻叫喚の「鉄骨渡り」の結末とは……?

賭博黙示録カイジ 9巻

帝愛グループのドン・兵藤から提示された、利根川との「Eカード」勝負。「市民」「皇帝」「奴隷」の三種から成るこのゲームに勝てば、大金が手に入るという。しかしその代償としてカイジが賭けねばならないのは「目」か「耳」……。とは言え「大勝ちを目指さなければ器官の安全は保障される」という利根川に、カイジは……?

賭博黙示録カイジ 10巻

利根川とのEカード勝負6回戦……。ここでカイジは針の進行10ミリを選択。これはつまり残り勝負、カイジが全敗した場合、鼓膜が破壊されることを意味する。金を得るために、そして何よりも無事に帰還するために絶対に負けることが許されないこの勝負、利根川の思考を読み、己の理によって定石と言えるであろう手を選択するカイジ。しかし利根川は不敵な笑みを浮かべ、「その定石こそが最も浅はかなのだ」と語り出す……。

賭博黙示録カイジ 11巻

耳に取りつけられた機械によって脈や体温といった“変化”を利根川に知られていると気付いたカイジは、機械を無効にするために、トイレにて大暴れをし、さらにある思い切った行動に出る。勝負の席に戻ってきたカイジだが、この勝負で負けたら鼓膜は破壊される……。利根川の仕掛けを欺き、勝利を得ることはできるのか……?

賭博黙示録カイジ 12巻

Eカード最終勝負・第12戦。追い詰められた利根川には勝負開始当初の余裕などまるで無い。そんな利根川が気付いた、「カードの血痕」。これはカイジが張った罠なのか、それとも……?これが最終戦……勝っても負けてもこれで終わりっ……。今、カードオープンっ……。

賭博黙示録カイジ 13巻

帝愛グループのドン・兵藤を、自ら提案した「くじ引き勝負」のテーブルに着かせたカイジ。事前に“仕込み”を行っている以上、カイジの勝利はほぼ確定している。これで兵藤に一矢報おうとするカイジに対し、兵藤は「三つの条件」を提示、その中には「最初にクジを引くのは自分」ということが含まれていた……。一度くらい先に引かせても大丈夫、とその条件を呑むカイジだが……。賭け金は1億、カイジが負けた場合は5本の指を斬り落とす――という最後のギャンブル。勝負の行方は……。

賭博黙示録カイジ

読んでてソワソワしてしまう…

賭博黙示録カイジ 福本伸行
酒チャビン
酒チャビン

連載開始時に掲載誌であるヤンマガを読んでいたので、すごく覚えています。なんか少し暗くてアウトロー感があって、それでいてすごくためになり、考えさせられるマンガで、しばらくずっと単行本が出ると買ってました。 けっこう人を選ぶマンガなのかな、と思っていたのですが、なんのなんの、なんと実写版映画とかにまでなって、大多数の国民が「カイジ」といえば「ざわざわ…」のマンガでしょうというくらい知名度の高い作品となりました。 けっこう内容も攻めていて、積み上げてないヤツはウスノロだ、根暗だ、いけすかないマイペース野郎だ、とすごい正論で芯を喰った指摘がズバズバ出てくるのですが、わたしのように全く積み上げてない人間からすると、ものすごく身につまされるようで、読んでてソワソワしてしまい、いまいち「面白かった!!」だけでは終われない気持ち悪さがあり、心底楽しみきることができなかったりします。 そんなこともあって、ここまで多数の人に支持される作品になるとは思っていなかったのですが、ただ、面白いことはヒャクパー間違い無いです。 ちなみにこの後もシリーズが続いていくのですが、本作品で出てくるギャンブルは以下のとおりです。 ■限定ジャンケン ■鉄骨渡り・人間競馬編 ■鉄骨渡り・電流編 ■Eカード ■ティッシュ箱くじ引き