あやちゃんは自分の死に気付かず、毎晩彼の家に電話をかけ続けた。例え死んでしまっても、彼を想う気持ちは普通の女の子とちっとも変わらない。なんだかとても切なくて… こうして生まれたのが『銀のレクイエム』シリーズ。杉山祐子が哀しい女の子の幽霊の話を描けるのも、「幽霊は怖いもの」と言う固定概念を打ち砕いてくれた彼女のおかげ――。作者の知人の実体験を元に描かれた表題作など、哀感漂うオカルト短編シリーズ。
衝撃的傑作長篇、ついに文庫化! 小川家を訪れた八坂弘。そこで彼は神已と木鳩に出会う。そして神已の言葉から、弘はあるとりかえしのつかない事実を知った! 相反する性質ゆえに惹かれあう弘と神已。そして不思議な力を持つ神已とそれを見守る木鳩。二つの物語が静かに激しく交錯する……。幻の短篇「昨日の思い出」も収録。
黒い髪をした黒衣の美少年。その名をプワゾン(毒)という。彼の野望は老子、jaコブソンと共にギルドを壊滅させることだった……。身分を偽り見習い毒師について旅を続けるプワゾン。彼の野望は達せられるのか!摩夜先生の贈る耽美スプラッター・ホラー堂々見参じゃあ!
養父殺しの濡れ衣をきせられた過去を持つカメラマン「沢口 累」と、その先輩の敏腕雑誌記者「篁 柾樹」の二人を襲う怪事件の正体とは…!? 葉月暘子の傑作ミステリーが電子版で遂に登場。
市村歩夢はミステリー小説研究会、シンデレラ倶楽部に所属しています。そんな歩夢は階段を上がると恐怖感がこみ上げてくるというのです…。5年前、階段の13段目で彼女が見たものは一体……!?
双子の姉妹、ちぎりとせあらは人形師の娘。“天才人形師”と騒がれているちぎりの代役として演劇部の公演に参加したせあらなのだが、それが二人の運命を変えた忌まわしい過去を呼び覚ますことになり…!?
高校生の人形師・せあらは人形を動かす力を持っている。しかし、ある日せあらの人形がひとりでに動き出した。その人形の影には行方不明になった幼女の姿が…。“人形”に呼ばれたせあらは恐ろしい秘密を知ることに…!?
甘いマスクとルックスでTVのコメンテイターや妖怪評論で名を馳せている小説家・仙波順。ある日の番組収録後、彼の前に昔付き合っていた女性と瓜二つの女性が現れるのだが…!? 表題作ほか二篇の短編を収録。モダンチックホラー傑作選!!
ぴーひょろ一家の続編!きばっ太、Q太が「大霊界」へ行ってしまってから、強太は引越し屋稼業で暮らしていた・・。「現世守護神」として再び活躍する篠原兄弟の新シリーズが登場!
江神蝶子には“仲間”がいる。普通の人には見ることができない“仲間”だ。彼女は妖魔に愛される少女。ただそこにいるだけで辺りの魔を増幅させ、時にやっかいな妖魔をも呼び込んでしまう。しかし、三度目の転校先で出会った担任の飯塚には、不思議と妖魔たちをも和ませてしまう力があった。だが飯塚は、何やら異質な妖魔に取り憑かれてもいた。蝶子は相棒の妖魔ウィッチ・バンドと共に、妖魔の正体を探るが…!? 夜こそが活動の真骨頂! 漆黒の妖怪ファンタジー!!
人の世にも異界の妖(あやかし)は棲んでいる。人間と妖、その住み分けのバランスが崩れて人界が乱れた時、「宝壁の衛士」たちは戦う宿命にある…。神や魔をも降臨させる膨大な「器」の巫女である織子は、復活した古文書の悪鬼、四視(よみ)によって体を乗っ取られてしまう。四視を倒す切り札の「宝壁」は、闇の国に堕とされてしまった。織子の兄・聖臣は四視を封じるため、やむを得ず織子の体から魂を抜いて自らの体に引き入れ、四視を織子の体に封印するが…!?
月光の下に林立するビル街で、血生臭い事件が起きていた。凄まじい怪力で手足を裂かれた死体は、何を意味しているのか?怯える住民をよそに、無表情にライブハウスに立つ男がいた。長く伸ばした銀髪と少女のような整った顔立ちは、ひと目見れば決して忘れられない。了というその人物は、カリスマ性を買われてバンドにスカウトされた。しかし、猟奇的な事件は拡大し街を覆いつくす。ある夜、ついにバンドの関係者までもが鮮血に染まった!了の翡翠色の瞳が輝き、犯人と対決のときを迎えるが……。眠らない摩天楼に、美しき獣の叫びがこだまする!
僕の父はアル中だった。酒を飲んでは僕と母を殴って暴れた。酔いが醒めると父は「すまない」と言って泣いた。いつもいつもその繰り返し。なぜ僕たちを殴るのだろう…。そして僕は父を殺し……警察官になった。警察学校時代の友人をタレコミ屋と麻薬から救うため、その妹とともに身元を引き受けたクライヴ。自己の欲望を押し殺して生き続けるクライヴの前に、衝撃の事実が突きつけられる…。極上のサスペンス&ミステリーを収録した短編集。
突然の交通事故によって、いままさに生死の淵をさ迷っている少女・遥。泣き崩れる友人の肩に手をおこうとした瞬間、自分が既に肉体を離れていることに気づいた。あの世への旅を始めてしまった遥は、暗黒に満ちた「常闇の世界」で少年と出会う。緑の眼を持つ彼は「タカ」と名乗り、死のさだめを振り切って現世に戻る方法を教え、道案内をかって出てくれた。荒涼としたこの別世界から、2人は脱出することができるのか?冒頭に収録されている「9つの猫の魂」は、彼岸と此岸のはざまを映す幽玄なファンタジー。《その他に収録されている短編》ミュージシャン崩れの男が、ある日沼のほとりで謎めいた子どもと遭遇した。その子と肌を合わせるだけで、異様なほど甘美な恍惚感が全身をつらぬく。髪の色から「グリン」と名づけられた小さな居候と、男は穏やかな生活をはじめるが、やがて……(「緑の巻毛」)。学校に伝わる話では、夕暮れどきに黒づくめの怪人が少女をさらってゆく。孤独な少女の背後に近づくものは……(「影」)。
タロット占いが特技の北川真由子は、生徒会長の斎藤先輩に恋する女の子。同じクラスの滝沢倫菜は恋のライバルで、なにかと気になる存在です。ある日、一歩リードを狙う真由子が、タロットで先輩を占ってみると、不吉なカードが出てしまいます。そんな中、学校に爆だん魔が出没しはじめて―――!?
殺人現場や事故直後の遺体など、ショッキングな被写体を好んで撮影するフォトグラファー、ケニス・グローガン。当然のことだが世評は良くなく、先日発売した写真集にも、非難の手紙が山ほど寄せられた。ところが、その中に一通だけ「おまえは俺の仲間だ俺にはすぐわかる仕事を手助けしてやろう」という不気味な文面のものが混じっていた。直後からケニスの周りで連続殺人事件が発生しはじめ、女刑事ジェシカが捜査に乗り出す。容疑をかけられたケニスのもとに一本の電話が入り、事件は終幕に向けて大きく動き始めるが……。「君に捧げる屍(し)」はグロテスクとセンチメンタルが同居するサイコ・ミステリー風短編。青春ゴースト・ストーリー「常闇の家」、死神からの逃亡劇「DEATHROAD」などとあわせ4つの恐怖譚を1冊で楽しめます。瀬川乃里子先生の描くホラーコミックを是非!
七海は、アンティークが大好きな元気少女。ある日、じじさまの営む骨董屋さんで、古い中国の壺を割ってしまいます。そこから現れたのは、なんと壺の精霊マオマオだったの!! 古い物に宿る霊の気持ちが分かるじじさまを「骨董先生」と慕う少年・龍彦くんは、お寺の息子で霊が見えるものだから……!? 七海と龍彦がマオマオの力を借りて、アンティークにまつわる数々の物語を解き明かす、素敵なイリュージョンファンタジー!
腹痛で保健室を訪れた気弱な男の子・空くん。彼がベッドで目を覚ますと、シワシワのお婆さんに変身していた!?この姿は保険医の「春ちゃん」こと東雲春子85歳。なんと、寝ている間に体を取り替えられてしまったのだ。三学期終了までの1週間、という条件で空くんの身体をぶん取り、遊びまわる春ちゃん。いっぽう、空くんは肉体が変わっても以前と変わらぬ痛みを感じていた。それは友達の比奈を、いじめから庇えなかったことによる罪悪感。やがて空くんは、自分の痛みをちゃんと治したいと考え始めて……。ハートフルなアメイジング・ストーリーの傑作短編6本収録!!
一千年の世代を貫く「鬼封じ」の宿命を背負って生まれた子・九神荒夜。幼いころに彼に救われた少女・佐倉美咲は、高校生になってからひとりの人物に荒夜の面影を垣間見る。だが、相手は少年ではなく、長い黒髪のクールな美少女モデル「香夜」だった。彼女は美咲に冷たく振舞う。一体、これは!?宿敵の大鬼・「羅将王」を封滅する日まで生き延びられるように、九神のリーダーは女として密かに育てられていたのだ。だが、決戦の切り札となる神剣・龍王丸は長い年月のうちに失われ、いまだ発見されてはいなかった。さらに香夜の正体に勘づいた魑魅魍魎どもが、束になって学校を襲う!頼れる従兄弟・神尾冬馬や逞しい母親・遙と共に、荒夜は激戦に身を投じる。美咲にも、他の誰にも、傷ついて欲しくないから……。宵闇を切り裂くオカルティックアクション!作品製作の裏話が楽しめるおまけページも充実、伊藤ゆみ先生全力投球の全4話+α!
舞台は19世紀末のロンドン。自分や人の傷をすぐに治せるという、不思議な力を持つ黒髪の少女・カレンは、幼い頃の記憶がないエドという少年と出会いました。カレンの腕には、幼い頃に生き別れた母親が彼女に残した腕輪があります。ところがこの腕輪が人類が手にしてはならない“奇跡の力”のカギであることを知ったスタックレー伯爵は、腕輪を手に入れるために、非情なやり方でカレンを追います。果たして…!? ミステリアス・ファンタジー、第1巻!
演技はダイコン、恋にも臆病。そんな桃子が芸能界に入れたのは、泣く子も黙る「大女優」の憑依のせい!?――ミーハー少女の桃子は、現世に未練がたっぷりの大女優・アンナの霊に憑かれたことから、天才的な演技を披露する。大好きな「よーにーちゃん」の待つ芸能界で、シゴキとイジメに耐え抜いて、自分色の女優になろうと努力するが……。死線を越えた、桃子とアンナの罵りあいにも抱腹絶倒!ノンストップ・オカルトコメディ第1巻。
パタリロの印象が強い魔夜峰央先生ですが、この頃は冒険活劇みたいなのもよく書いてて(マザリシャリフとかゼロスターとか)、これはなんとなく山田風太郎とか菊池秀行とかの感じで面白かった。 お互い毒だけで戦うと言うのは案外他では見たことない気がしてる。もっと長く読みたかったなぁ。