※ネタバレを含むクチコミです。
みんなそれぞれ複雑な事情を抱えてる、というのをここまで細かく具体的に、でも同時に詩的に描けるのが素晴らしい。会話が活き活きしてるし、シリアスな出来事の最中にふと浮かぶ変な妄想とかもいちいち現実味があって、人生だなという感じ。ものすごく辛い体験でもないとこんなこと考えない(辛過ぎて逆に醒めた目線で自分を見る状態というのはなかなか想像で描けないはず)と思うし、ちゃんとここまでの作品にまとめ上げるのにはかなりの力が必要だと思う。感服しました。
あんまり夢とか努力とか言われると、え?となってしまうんですが、なんか読んじゃうしおでん美味しそうだしAKさんがグラサン外すの待っちゃいますね。
孔明は、任せておけば何でも解決してくれる、心強い助っ人。 風水もできるし、作戦も完璧だし、恥ずかしくなる位褒めてくれるし、 大人の包容力も魅力! ブースの番号が、“E-15”って“EIKO”にかけてるのかなぁ? 今後、ラップの要素も入ってきてますます面白くなりそう♬
約1年ぶりですかね。また読めて嬉しいです。 主人公2人の美麗さもさることながら、蛇の怪異ちゃんの可愛らしいこと。そしてよくわからないけど何故かキュンとするオチでした…!!宮近さんが東條くんのカウンセラーをやってるところ読みたすぎ。
最初のシリーズからずっと読んでいたので読みました。 チャンが車を捨てにいき、数々のトラブルに見舞われつつも見事戻ってきたシーンが好きです。
作者の絵柄がかわいく、コマ割りや演出も読んでいて楽しいです。なんと、最後のエピソードでまんがの図書館ガリレオが登場!女性の店長さんも出てきます。不意打ちでびっくりした!
不惑を超えて大病もなく健康であることに関して、頑丈に産んでくれた親に感謝しているのですが、多分それは多少の幸運によるものなのだろうなあと思ったりもします。 仕事やお金は当然大切ですが、まず健康であること、そしてそれを支えてくれる食事も大切だということを、この作品は教えてくれます。 病魔がいつ襲ってくるのか、人間には分かりませんし、闘病の辛さは本人にしか分かりません。でも、入院生活を支える医療関係者には、「食べる」ことを支えてくれる人もいる。2ndシーズンも合わせて、お薦めです。
ただものかただものじゃないかって、なんの差なんでしょう。ただものだって誰かにとってはただものじゃないのかもしれません。 ごく普通の女の子・川田は転校先の学校で、生徒会長・澤田に「君はただもんじゃないね」と言われます。 その一言がきっかけで川田は「ただものではない」と学校中の噂になります。 スポーツも勉強もそんなに得意じゃない川田なのに、天才少女に違いないという周囲の思い込みからドタバタトラブルが起こり出します。 某芸人さんのすれ違いコントとかズレ漫才みたいに本来の意味とは違う捉えられ方をして、天才少女どころか宇宙人だの忍者だのと話が膨らんでいくのがめちゃくちゃ面白いです。噂が事実として膨れ上がっていく様が滑稽だけど怖さもあって、それがまたシュールな笑いに繋がってるのかもしれません。 とは言え、平和な事件しか起きない&オモシロの権化桐島先生だからこういう仕上がりになってるだけで結構怖い話よね…とは思います。 噂ってすぐ広まるけど払拭するのはめちゃくちゃ難しいですからね、ということで川田がただものであることを証明するためにとった行動にも注目です。 結局青春してんじゃねえか!っていうオチも含めてよかったです!
ちょうど中学生か高校生ぐらいの時にモーニングで読んだ覚えがある。タイという国のことはよく知らない状態だったが、料理の読み方がむちゃくちゃ難しいがうまそうだということだけはよく覚えていた。久しぶりに読んでみたが警察の内部事情やミステリーの部分も面白いがやはり料理を食うところが一番いいな。第5話まではむちゃくちゃ好き。
コンデコマ原作の「鍋田吉郎」と蟹工船/諸国グルメ放浪記の「原恵一郎」が組んでかいているのだから面白いんだろうなと思いながら読んだけど予想通りに面白かった。宮本武蔵との決闘に敗れた佐々木小次郎が実は生きていて、八丈島に流された大名・宇喜多秀家と一緒に各地の揉め事を解決していくストーリー。あらすじにもあるが佐々木小次郎が記憶喪失の状態で話が進むのかなと思ったらすぐに記憶が復活していた...
最初から最後までシノギ/面子/力関係/親子関係の会話がおっさんのアップのみで物語が進む。登場人物の全員が良い顔したおじさんなので区別がついているのかついていないのかがはっきりしないまま読み終わってしまった。独特のもみあげに気づいてからもみあげばかりをみてしまい余計に頭の中に内容が入って来なかった... これamazonで金額を見るとプレミアついていたな
改めて全12巻通して読んでみて、これはひとりの大人の成長の記録だと思いました。ひとは、何歳になっても学び、成長できる。勇気をもらえる、本当に良い漫画です。 更にいうなら、著者の成長の記録でもあると思いました。単行本を読んでいないと分からない事なんですが、各話の終わりにおおひなた先生の手書きのあとがきページがあります(無いときもある)。その手書き文字が巻を重ねるほどに上手くなっていくのです。 振り返ってみると、とくに7巻からの進化が顕著です。これについてどこかで言及してるのかは分かりませんが、自然に上手くなっていったのか、なにかレッスンでも受けたのか、知りたいところです。 最後の方では「これ本当に手書きなのか?」と疑いたくなるほどの美文字です。 そんなところに注目して読んでみるのもいいかもしれません。
ぶっせんって実写ドラマ化もされた人気作品だし、三宅乱丈のギャグ漫画なら間違いなく面白いっていうのは分かっていたのですが、やっぱり読み始めたら止まらなくなっちゃったくらい面白かった。貧乏なお寺が金儲けの為に「君も50単位で悟りだ!」がキャッチコピーの仏教専門学校を開校して、そこに入学した問題児な生徒8人を中心に繰り広げられる文字通りドタバタなコメディーです。一応ライバルの金持ち寺がスパイとして送り込んできた正助くんが主人公なんですが、おバカな一休さんみたいなキャラなのであんまり主人公っぽくないんです(ドラマでは吉沢亮が演じてたんだ!笑)。しかも、他の生徒達もイタリア人だったり、男のフリして入学した女の子とか、個性派ばかりで全員好きになっちゃうから誰が一番っていうのがないのも、この漫画の魅力ですね。全体的に大ネタも小ネタも多くて笑いっぱなしだけど、特によかったのは最終回かな〜。終わっちゃうのはさみしいけど、こんなにいい終わり方をされたら何度でも読みたくなる!って思いました。
ある時期、ある年代以外の記憶や記録に残り辛い作品というのは確実に存在していて、それは自分より若い世代と話す時に痛感することなのですが、この漫画も確実にそんなタイトルになります。 2000年前後のギャグ漫画として、自分にとってこの作品は「団地ともお」と同じくらい面白く、単行本を楽しみにしていました(ともおよりも遥かにマニアックなタイトルだということも理解しています)。 作者の真右衛門さんは恐らく几帳面な方なのだろうなあと思いますし、この種の作品を受け入れる人間がそれほど多くないことも理解しています。ただ、4コマのギャグマンガとしてこれほど自分の生理にあった作品は他にはなく、新作が読めないことをただただ勿体なく思っています。「コダえもん」「3年G組長州先生」「邪神さま」(フェレット)…。 大河ドラマ「いっき」をNHKで放送する日が来たら、多分テレビを購入するだろうと思っています。
日本舞踊を学びに来た外国人と、そのにわか師匠のやり取りで、日本舞踊を美しく・カワイク紹介する漫画『さんさん桜』。内容については、たかさんが先に書かれたクチコミが、日舞の経験者の視点から興味深い紹介をされていました。 https://manba.co.jp/topics/24511 私はこの作品から「外国人が日本文化に携わる意義」について考えました。 たかさんも書いてらっしゃいますが、この作品では外国から学びに来た子が、とても「楽しそう」で、それがいいんですよね。その楽しみ方、夢中になる目に、一度日舞を捨てた青年は魅せられ、苦しみながらも再び日舞に向き合い始める。 熱烈な外国人の「日本文化の楽しみ方」は、例えば陶芸を描いた『へちもん~信楽陶芸日記~』や、茶道の作品『ケッコーなお手前です。』にも描かれていて、伝統の本質を知り・学びつつも屈託のない、それでいて熱心な楽しみ方が、どこか鬱屈としている「伝統の継承者」を救う。 伝統芸能の内部にいた時に、なかなかその美しさに気付けなかった、というたかさんの告白は、結構重要な事を指摘しておられると感じます。 伝統文化を生きる伝承者達が、見失ってしまう「伝統文化=自分の良さ」を、外部の人から教わる事がある。外から熱気を帯びて、その文化が好きだ!と飛び込んでくる人に、かき混ぜられて再び吹く風がある。そんな爽やかさが、この『さんさん桜』、そして例に挙げた『へちもん~信楽陶芸日記~』『ケッコーなお手前です。』などにも、確かにある。 異文化からの熱と、それに救われた伝統文化、という形を描いた3作品。そこから日本人の私も、自分達の文化の継承について……本質的な楽しさを知り、誰かに伝えることの大切さを、色々考えさせられました。
表題作の『デイト』を始めとして、南Q太の漫画のキャラたちは、大抵ひとりあらぬ方角に視線を向けている。メロドラマの描き手として、南Q太は、もうたったのこれだけのことで勝利しているといっても過言ではありません。 メロドラマですから、お年頃の男女が出合う。まあ、南Q太のばあいは、男と男のときもあれば、女と女のときもありますけど、性別はどうであれ、必ずといっていいほど出会った二人が視線をたがいに介そうとしないのです。デビュー当初から比較的ラフな線画でドライなメロドラマをいくつも描いていますが、どれもキャラの黒目には力が入っている。とりわけ、その黒目がどの方角を向いているのかが如実に描かれているのです。 南Q太はこのように視線を中心にしてメロドラマを構築する。視線がたがいに交わらないということで、そこに何かしらの関係性を描いてしまうのです。 表題作の『デイト』で言うなれば、まず交わらない視線劇の積み重ねがあり、その状況を打開するために、居酒屋の座敷で向かい合う男女、のぶおくんはテーブルの下に足を伸ばして、みどりさんのひざを小突く。これが決定的な瞬間となるわけです。視線は交わらないし、会話だって上手くいかないのは分かっている、だからこそ、この些細な行動が決定的な瞬間として利いてくる。事実、次のページで二人はラブホテルにいて、やっぱりおかしいよ、とか何とか言いながら身体を重ねてしまいます。そして、事後にはまた交わらない視線にもどってしまうんですけど、二人の関係性は事前とは大きく変わっているのです。
あんまりあらすじをペラペラ話すのも野暮なのでこれだけ。 この顔が好きすぎてwwww
大蛇の先生のために非常食を名乗り出た、蛇好き女子高生・つくしちゃんのラブコメなんだけど、それならもっと日常的にペロペロするんじゃないん…??けっこう焦らすよね!!道徳的に非道徳してる感じでしょうか。よく分からない 2巻にかけて、表紙とタイトルだけでは想像もつかない展開が。そういうキャラも出てくるか!そして更に、うわー!マジか!!ドキドキ となること必至。
読んだ後に関西弁になってしまうぐらいには面白いし読みやすいです! JK転生で空手の王者に登り詰めるのかと思ったら廃れた道場を立て直しにかかるところが面白いですね。 そして、キュウべえみたいな猫が何かを企んでいるファンタジー要素もいい ギャグもストーリーも専門知識も全部バランスよくて一巻の時点で感動してます
麺料理と落語が好きなサラリーマンがそばにうどんにラーメンに、ひたすら麺を食べるお話。 ハンター錠二や噴飯男みたいな奇天烈なキャラクターは出てこないものの、土山しげる先生らしい食欲をそそる食事シーンと絶妙に古臭い世界観にグッときます。 麺への愛と情熱で、仕事や恋愛までもうまくいく姿はまるで進研ゼミの漫画のよう。進研ゼミの漫画を土山しげる先生が描いてたら、わたしも今頃部活のレギュラーで志望校合格して憧れの先輩と付き合えたんだろうなあ…とありもしない妄想を膨らませてしまいました。 麺好き漫画だけど高級店や独創的なメニューなどは登場せず、町の中華屋やカップ焼きそば、B級グルメ中心なのがまたよいところです。読んだら絶対麺食べたくなること間違いなしです。
今年もノーベル賞発表の季節がやってきたので、ここぞとばかりに積ん読していた『木曜日のリカ』を読みました。 松森正先生の作品は初めて読んだのですが、白黒メリハリがはっきりした絵が魅力的で、精緻な描き込みも本当にすごかったです。 最近『マッチョテイスト』を読んだばっかりだったので「世界でただひとりノーベル殺人賞をもらった女・リカ」があまりに普通の女すぎてビックリしてしまいました(笑) 小池一夫先生の作品はこれで2作目なんですけど、作品をどう受け止めればいいのかちょっと悩んでしまいましたね。シリアスな作品だと思って読めばいいのか、シリアスな笑いを描いていると思って読めば良いのか…。 個人的にはギャグとしてめっちゃ面白かったです!
この作品を知ったきっかけは、劇作家の鴻上尚史さんの連載エッセイ「ドン・キホーテのピアス」で取り上げられていたからでした。 興味を持って書店で購入して、読み終えて溜め息が出ました。 この作品の「ママ」のような人物は、多分世の中に沢山いると思います(何にはまるかは、人それぞれですが)。 現代社会において、何かに依存しないで生きていくことは恐らく無理なのだろうと思います(比較的依存の薄いと思う自分も、恐らく何かに頼っていることでしょう)。 その依存を矯正するためには、大袈裟ではなく自分の人生を投げ出さなければならないでしょうし、それを出来る人間に出会うことは恐らく人生において物凄く低い確率なのだろうと思います。そして、それは家族であっても不可能だろうし、そのために人生を投げ出すことを強いることも出来ないだろうと。 自分が悪くなくても苦しめられるのが家族であるとしたら、そんな場所からは離れて欲しい。単身者はそんな風に願ってやみません。
痛烈な読切。 帝王切開で産んだ恩を娘に着せて自分が出来なかったこと、憧れを投影し、娘にやらせようとコントロールしようとする毒母の気持ち悪さが際立っていて、娘は母が望む方向には行かないように緩やかに抵抗しているように見えました。 時は経ち、大人になった娘は死にゆく母と対峙し…。 教育や子育てって洗脳や呪いと変わらないので、親になる人は子供を決して自分の身代わりや所有物として扱わないでほしいなと、これを読んで切実に思いました。 別個の人格をもっと人間として接しないと、やがて衰え、力関係が逆転したときに悲劇が起きます。 何をしたところで恨みは消えないようにも思えましたが、救われないのでもう何もないと思いたかった、思いこもうとしているといった部分もあるのかもしれませんね。 『すみれの花咲くガールズ』の朱良観(あけら かん)先生の別名義。 これは改名なんでしょうか。
日本で最も有名な焼物の一つ、信楽焼の作家である女子と、信楽焼を学びに来たイギリス女子を描いた本作。陶芸愛と、師弟愛に心温まる物語です。 若くして高度な作陶技術を持ち、亡き祖父に代わり工房を切り盛りする作家女子。そこに弟子入り志願したイギリス女子はかなりの資産家でありながら、陶芸への愛が深く、鋭い審美眼を持つ才女。最初は本気度を測りかねた作家でしたが、すぐにその熱意を知り、彼女の師匠になります。 しかし、問題は師匠の方にありました。様々な要因が重なり、作家としての自信を無くしてしまう彼女の力ない目と迷いは、周囲も読者もモヤッとさせます。 そんな師匠に、弟子が告げた一言…… どんな美辞麗句よりも、作家を勇気づけるその言葉。好きな物作りを、他人が肯定してくれることで得られる、作家としての自信。 芸術家・クリエイター(例えば漫画家やイラストレーター、デザイナーや文筆家なんかも含めて)に仕事を発注する人は、この弟子の言葉を知り、伝えることが大切だと思います。 納期を守るとか正確さとか、そんなことばかり褒めていませんか?それではクリエイターは消耗します。「自分じゃなくてもいいじゃないか」と。 クリエイターをやる気にさせるのは、たったの一言……彼らが創るものへの、敬意と愛と同調を込めた短いセンテンスを、この作品から見つけてみて下さい。
全然存じ上げなかったんですけどこちらの作品はTwitter発でバズりまくってたんですね。 https://twitter.com/asa_gao45/status/1090825080307777536?s=20 アマゾンで見かけて「ほーん、百合好きくんと百合好き好きくん的なやつか?」と思って買って読んでみたら想像以上にキレの良い百合好き男子高校生コメディで最高でした…! 読み終わってから評価2件しかついてないの嘘だろ…!? ってビビリました。 物語はヤンキーの杉川がオタクの須原に絡んだところ、まさかの推し百合絵師だったと判明し力関係が崩壊するところから始まります。そりゃクラスメイトが神絵師だったらもう拝むしかないじゃない…! 杉川は元々ヤンキーとして振る舞っていただけに最初は須原とその友人・吉田とちょっとギクシャクするのですが、途中から開き直ってただの百合好きとして仲良くなっていくところがホント好きです。高校生っぽい…! 絵師・須原のことを「先生」って呼んじゃうところとか、百合作品の良さを噛みしめるときに顔覆っちゃって語彙力フニャフニャになっちゃうとことか。ヤンキーのくせに中身完全にオタクな杉川がものすごく可愛い!! 良い百合小説を書くのにPixivアカウントを持っていないという吉田に杉川がバチギレするとこが最高でした。その気持ち痛いほどわかる。 スーパーヒロインボーイ、神絵師JKとOL腐女子が好きな人には特にオススメです…! 【追記】 あさがお先生について調べたら、『ジンガイさんとニンゲンくん』の人じゃないですかやだ〜〜!! いつも読んでます大好きです…! https://twic.jp/books/kLYh6kczFQoVZskEd8Qq/1 (↓自分の好きなアニメについてツイートしたら推し絵師が二次創作絵を描いてくれたの図。お金払いたいのわかりすぎる)
久しぶりのうすた京介先生の新作読切! 『パラレルワールドくん』 ジャンプSQ11月号 イケメン主人公が学校の玄関のガラス扉ぶち破って入るとそこは知ってる人たちとは微妙に違ってキモくなってる世界で・・。 読切作品らしく構成がかなりしっかりしていてギャグ部分はもちろんたくさんあるんですが、ストーリー的な裏切りもあったり完成度の高さが伺えました。 うすた先生のノリが健在で、そうだ、これがほしかったんだよな!という感じ! でもいつものキャラ重視な雰囲気より設定が強めに思えました。 もちろんキャラも強烈でしたが! 描くのに半年かかったとコメントを書いてて、やっぱり一本読切描くのも大変なんだなと思いました。
新刊ページ見てたら吉野裕行という名前が目に飛び込んできて二度見したら、どうやら同姓同名の漫画家さんではなく、自分が知っている方の声優さんだとわかり購入ました! 読んでみるとかなり予想外の内容でありきたりな内容じゃないという点ではかなり面白かったです。 率直な自分の感想はというと主人公の男がウザくてホントマジ無理です笑 よくユキちゃん1年も付き合ったな…。 あとがきによると「人はすれ違う生き物」ということを書きたかったそうで、その言葉どおり完璧にすれ違って破局するお話でした。 なので一般的な少女漫画のように危機を乗り越え仲直りできてよかったねという展開を想像していると、読み終わって「は!??」ってなるのも当然ですね。 「どちらかだけに非があるとは思えずどちらかだけを攻めることなどできないのでは…」という吉野さんの言葉どおり、ユキちゃんはもっと早く主人公に「何でも私に合わせてくるのホント無理なんだけど」と伝えるべきだったなと思います。「言葉にしなくても私の気持ちをわかってほしい」というのは子供っぽい甘ったれた考えで、ここは確かにユキちゃんの非ですね。 最後に秋田まで飛行機で追いかけていった主人公には驚いてしまいました。自分の主人公に対する好感度が低すぎるため、この行動には「うわー…」となってしまったのですが、これってこのあと2人で話し合って仲直りしてハッピーエンドになることを示唆してるんでしょうか? 他の人の感想が気になります!
普段何気なく眺めているチラシやポスターですが、当たり前ですが人の手によって加工され印刷されているんですよね。 あと、本なんて印刷物の塊ですよね。 そういうことの細かい作業や苦労が本作によって知れます。 身近な印刷物にもつい目がいってしまうほど、色味とかつくり方とかの説明をわかりやすく面白く伝えてくれます。 また、主人公が元ヤンという設定も良いです。 というのも、元ヤン=アツイ思いがありやるときは突き抜けてやる、イメージがあるのですが、本作も同じです。 大好きな漫画に影響されて入った会社なだけに、その理想と現実にギャップを感じながらも、一生懸命向き合う姿は勇気と元気をもらえますね。 誰もが何かしら思いがあって、その仕事についているわけですから。 クセのある同僚(主人公も元ヤンで大分クセありますが…)との、連携などもアツイです。 印刷物や印刷会社のことがわかりながらも、お仕事漫画特有の面白さもある漫画です。 人間関係の広がりも含めて2巻がどうなるか楽しみです。
『海街diary』は、読んでないのだが・・・。 この物語だけでも、当然ながら成立してます。 主人公の和樹は、複雑な家庭に育ったのに、素直に成長しているように感じる。反面教師なのかな? 温泉街に住んでいる人々の何でも共有できている良さもあるけど、その閉塞感も辛い。 この街で、生活していくこと、仕事、人間関係、自分の立ち位置、色んな事に気を使いながら成長していく和樹を見守りたい。
初めて編集長金一封がでたというヤングスペリオール新人賞受賞作。 一方で問題作とも言われる本作、作者が64歳という前情報もあり興味深く読みました。う〜む、問題作なんだろうか。思いっきりエンタメを描こう!という内容でもないけど、考えさせられるな…!という方に振り切っているわけでもない。 残虐な事件の話と思いきや、オチは「ああそうか」という。 とにかく今言えることは、また新作読ましてくださいということだけです。
仕事して生活費を稼ぎ、食事を作り(もしくは買い)食べる、そして寝る。 そんな人間として当然の営みの中のひとつに「家を買う」もあるような気がしました。 主人公の沼越ちゃんが自分の理想の住まいを探す漫画なのですが、見つけたら終わりじゃないんですね。その後、その家での暮らしもじっくり描かれる。生活を描いてる。読んでよかったな…と思います。 家を買うなんてそんなこと自分の今後の人生で全く想定してなかったけど、選択肢に入れてもいいのかもしれない。
名前のせいで?野球に興味がない、むしろ嫌いな幼少期を過ごした山本昌子ちゃん。そんな彼女は高校の新歓会で見た野球部の主将の勇姿に一目惚れ。そこから初めて野球に興味を持ち始める、というおはなしです。昌ちゃんの野球観察デイズが始まりました。 どこに向かってるのかまだよくわからないですが、、、絵は抜群に可愛い。
男子高で3年間を過ごした田舎者にとって、恋愛のある高校生活というのは手に入れられなかったファンタシーなのですが、この作品はキラキラと眩しく美しく輝いています。 言葉に関する部活と恋愛という縛りのもとで紡がれた短編集ですが、書道部と演劇部のお話は特に好きです(高校の書道部というととめはね、マイナーな作品だとラブレターなんかも思い出されます)。 1話完結のオムニバスで、1冊だけの単行本ですが、紡がれる言葉の美しさと、過ぎ去ってしまった「青春」と呼ばれる日々を思い出させてくれます(自分の青春は決して美しいものではありませんでしたが)。
力強い絵から繰り出されるジワジワくる笑いの威力がすごい! これ始めはどこにいるのかざっくりとしかわからなくて(地方と島々が広がる風景だけが手がかり)、クライマックスで初めて地名がわかるんですよね。 「こんな辺鄙な村さ何しに来たのや」っていう言い方がうわメッチャ自分の地元っぽい〜〜と思いつつ読んでたらホントにそうで、地名を最高の威力でオチにしてあってマジあっぱれでした。 いぎなしすげぇ!! https://twitter.com/k_sato22/status/1311594213084024832?s=20
やっぱり主人公の更紗と同じ年齢くらいに読むのが一番どハマりすると思うけど、初めて読むのが大人になってからでも面白かったです。最初から最後まで田村由美のパワーに圧倒されました!!あれだけ壮大な物語だと終わらせ方も難しそうだけど最終回もよかった。その後に収録されてるBASARA外伝もすごかった。読者が気になってることすべて描ききってくれていて、もう何も言うことないなと思いました。外伝の最後で前世の更紗と朱里が登場して物語がループするような演出は感動した。もう完璧ですね。
私は弐瓶先生の作品が好きなのですが、何故かストーリーが頭に入ってきません(それで好きと言えるのか?あとシドニアの騎士は大丈夫だった)。 この作品も一読しただけではよく分からなかったけれども、短い分読み返しやすく、他の人の感想なども合わせて読んで理解しました。 現実の世界を忘れて別世界に没頭したい時に読みます。
写真も漫画も静止画だが、 ともに静止画の良さを追求しながらも やはり動画を超えようとする試みも今までには 数多く執り行われてきただろうと思う。 とくに漫画はページ展開やコマ割り、 効果線というのかスピード・動きを表現する線などの書き込みなど 様々な表現方法が研究され発表されていると思う。 しかし今の時代はテレビ・映画・アニメ・Youtubeなど 各種の動画が普及し氾濫し、プロからアマまで 見る側も作る側も浅くも深くも動画に 当たり前に接することが出来る時代になっている。 例えば東京歴史案内とか観光ガイドとかでも 簡単に見やすく楽しく判りやすい動画が Youtubeなどで手軽に閲覧できる。 だがそれでも「東京シャッターガール」からは けして情報が少ないとか古いとか 「つまらない」というものではない、 そう思わせてくれるものを強く感じた。 静止画が動画を超える、とまでは言わないが 動画にはない静止画の良さと言うか、 余韻とか名残りとかを感じさせてくれるものがあると感じた。 「東京シャッターガール」は多分にそのへんを 伝えたかった漫画なのではないかと思う。 通常の漫画と比べると、効果線というのかスピード線というのか、 動きを漫画的に表現する絵が殆ど無い。 とはいえ、全く無いわけでもなく 流鏑馬のシーンとか路面電車のシーンとか、 ときどきはそういう線画を加えたコマも出てきたりするんですよね。 このへんに作者の先生の考え、表現方法の機微があるようで 色々と想像してしまう部分があったりしました。
とある病院で産まれた子どもたちが謎の死を遂げる中、唯一元気に退院できた天使のような赤ちゃん・シンセラ。可愛い可愛い我が子に愛を注ぐ夫婦だったが、シンセラは天使ではなく不幸をもたらす黒天使(ブラックエンゼル)であった…。 なんの因果か突然産まれる黒天使(ブラックエンゼル)。なんの理由もなく訪れるのが不幸というものなのかもしれません。 それにしてもブラックエンゼルというルビが味わい深くてグッときます。 わたなべまさこ先生の最高傑作『聖ロザリンド』では最狂殺人鬼ロザリンドちゃんは可愛い可愛い天使のお顔のまま殺戮を繰り返していましたが、シンセラちゃんは天使と悪魔の表情の変化がはっきりと描かれています。 ロザリンドちゃんはサイコパス殺人鬼のサスペンス的恐怖でしたが、シンセラちゃんは悪魔憑きのホラー的恐怖です。 そして、普段は普通の可愛らしい赤ちゃんなので母親の苦悩や葛藤が伝わります。 悪魔だろうと黒天使だろうとシンセラはわたしの愛しい子なの、という母の愛は不幸の連鎖を止めることができるのか?そもそも悪魔にとって愛は救いになるのか? 恐怖だけではなく愛の力にも注目して読んでいただきたい作品です。
何かあっても絶対に傷つきたくないから、表向きは人好きに振る舞って、本心では誰のことも信用しないように生きている主人公。そんな彼女が、そんなことどうでも良くなるような恋をした。ただそれだけの話です。でも、その普通がめちゃめちゃ怖いんですよね。そういう切り口で描かれた漫画は初めて読んだのですごく面白かったです。あんまり普通って言葉を何も考えず使うのは好きではないですが、すごく普通のことを描いた漫画。それ以外に言いようがない。
「高校鉄拳伝タフ」の続き。 前作を読んでいなくてもわかるぐらい序盤から説明がしっかりとあり、いつどこから読んでもTVをつけたらたまたま格闘技の試合をやってた、みたいな感覚で読める。 序盤は割と闇の世界っぽさがあるものの、ハイパーバトルからはちょっとだけスポーツ感が出る(試合だからかもしれないが) それでもヤクザやマフィアと金で動くこの格闘技者達のぶつかり合いは、秋田書店の少年誌でやっていた某親子喧嘩格闘バイブル漫画とは一味違う面白さを魅せてくれる。 何より猿渡哲也先生が格闘技が好きだというのが強く出ており、色々な実在する選手たちがその特徴そのままで出演しているところがまた楽しい。 鈴木みのるなんか名前もそのまんまだし、風に因んでいるところなんかはみのるが好きじゃないとなんのことかわからないかもしれないが、そういうのがわかる人にはたまらない漫画です。
部員一人の廃れた茶道部に、米国留学生男子と茶道の家元の息子が共に訪れることから始まる、高校茶道部の活動物語。茶道という日本伝統文化の楽しみ方について、色々教えられる作品です。 日本文化を格闘術としか認識していなかった留学生。家元の息子の手前に触れ、何かを感じるものの、その心を理解するのには、幾らか時間がかかります。 喧騒を離れ、客に寛いで欲しいという茶の湯の心を理解するのに、邪魔になるのは「無駄を省く」欧米流ビジネス的な効率主義。そこから離れ、茶道の楽しみを覚えた留学生を苦しめることになるのは、一流ビジネスマンの父親という悲しみ。 一方、家元の息子は、茶道は一流だが人と和することが苦手。こちらも父親と、仲は悪くないが微妙な距離感。グイッと距離を詰めて来る留学生や、部員達との交流で彼は、茶の湯と父との、新たな向き合い方を見つけられるか。 茶道というと作法や道具に目が行きますが、本作ではそこよりも、茶席の回し方や設えの意味、意外な場面での茶道部の活躍など、多面的に茶道の「実践」が示されています。ノスタルジーや儀礼ではない、現代においても変わらない茶道の有効性が、ここにはあります。 日々の生活にゆとりを取り戻すために、誰かに茶席に招待されたいな……と、思わず考えてしまいました。
15巻出るまでは生きねば。 https://twitter.com/428and_tweet/status/1310895025744568320
1巻の表紙が泣きながら肉食べててすごいなと思いました。焼肉食べ放題の回が平和で好きです。
最後がとても心が満たされる終わり方で、そこに至るまでのくだらないクダリが全て報われるぐらい良かった。 正直、序盤は「古谷実」だったからなんとか連載できたんじゃないか、編集は何やってたんだ、と思ってしまっていた。 でもこの頭のおかしい兄貴は愛に満ちており、妹の愛ちゃんは愛に満ちた人生を過ごすべきで、それを守るという彼の使命を果たすために今日も田舎町で説法を説くのだ。 全体通していい具合に頭がおかしい漫画。古谷実お得意のサイコホラーのような展開に怯えながら読了。
※ネタバレを含むクチコミです。