七色いんこ
七色(なないろ)いんこは、どんな役をもこなす天才役者。しかも、突然の代役でも完璧にこなし、舞台の出演料はいっさい取らないのだ。そこには、劇場にやってくる金持ちから金品を盗みとるという裏の目的があった――。古今東西の演劇をモチーフにした、軽妙洒脱な連作犯罪活劇! <収録作品>ハムレット/どん底/人形の家/修禅寺物語/ガラスの動物園/検察官/電話/ゴドーを待ちながら/アルト=ハイデルベルク/誤解/ヴァージニア・ウルフなんかこわくない/ピーター・パン/幕間/化石の森/じゃじゃ馬ならし/彦市ばなし/シラノ・ド・ベルジュラック <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT341~343『七色いんこ』第1~3巻収録 <初出掲載>週刊少年チャンピオン 1981年3月20日号~1982年6月4日号 連載
あいつとララバイ
青春がきらめくのなら、ちょっとだけ不良(ワル)がいい――。『シャコタン・ブギ』へと続く、不朽の名作バイク・ロマン!バイクとケンカ、そして女のコに夢中――。菱木研二(ひしき・けんじ)、16歳。ただいま横浜西高(ダブリの)1年生!道路に突然飛び出して、勝手にカワサキ750RS・ZIIの後ろに飛び乗った女のコ――佐藤友美(ともみ)に一目ボレ。男が恋する気持ちを決めたのなら……ゴーインなくらいに引き寄せるだけ!男心にグッとくる、大傑作の青春コメディ!
微風のように
山岡恒太郎、城京大一年の春。うれしめでたし、遊びましょうというときに、親友の山倉が結婚するという。かわいい彼女・絵嶋は、美大の課題に一生懸命で、大学の友人・浅野は通訳を目指している。浮かれているのは、大学に入学したばかりの恒太郎、ただひとり。まわりの人たちと少女マンガに刺激を受けて、ひとり暮らしを決意する恒太郎。そして、絵嶋との関係は?男・恒太郎、ただいま奮闘中!
スーパーゲーム
近未来を舞台に、貧民層の青年が死闘球技「スーパーゲーム」のスタープレイヤーを目指して活躍するスポーツアクション。西暦20XX年、辛苦に喘ぐ膨大な数の貧民層は、死と隣り合わせの過激すぎるスポーツ「スーパーゲーム」に熱狂していた。貧民街で育った19歳の青年・ジョウノ・アキオは、スーパーゲームの名門・アゲインズで補欠入りし、背骨を折られたダドに代わってデビューを飾るのだが……!?
ナスカ
ボロアパートで平凡に暮らしていた貧乏青年・大山敏郎(おおやま・としろう)は、ある夜、隣の部屋の美女・夜野麻由(やの・まゆ)が飼っていた吸血昆虫に襲われる。危ういところを麻由に助けられた敏郎だったが、その虫刺されに強い体質を見込まれて“昆虫開発社”で働くことに。そこで敏郎は、怪しい出来事に巻き込まれていき……!?
すっぽん物語
ある日突然、サラリーマン氏の鼻にスッポンが食いつき、はなれなくなってしまった!女房は怒るし、部長はワメく、頼みのカミナリ鳴ってはくれぬ……。軽妙な語り口に、鋭い風刺をこめておくる、ナンセンス短編集!
高校入学目前に彼女にフラれてしまった沖田俊彦は、親友から自分の代わりにペンフレンドに会いに行ってほしいと頼まれた。待ち合わせ場所にいた赤いスニーカーをはいた女の子・ちさとは、なんと俊彦が前日に偶然会っていた子だった!ちさとの可愛さに、つい親友になり代わり1日デートを楽しむが…。表題作ほか、読み切り3作を収録。 ▼目次 スニーカーすとりいと トラブルトラベル ふりむいて卒業 れもんスマッシュ
ロマン漂う大正の頃、蓮軽(パスカル)という有能な探偵が死んだ。調査中の事件関係者から命は狙われていたものの、死因はフグを食べての中毒死。死んだ翌日、相棒の業平は銀座でパスカルそっくりの女学生・篠宮葵の危機を救う。業平は瓜二つの葵に「事件解決までパスカルになってくれ」と懇願する…。 【同時収録】杏里クンの恋/放課後には魔女
学者で作家のアングレアヌ・サフォラン氏の行くところ夢とロマンがあふれ、いつでも熱烈ストーリーが展開するのです。愛すべき居候ヴィオル少年とのアフリカ冒険譚「ダイヤモンド・ゴジラーン」と「緑のエリオット」のアングレアヌ・シリーズ2編の他「夜想曲」を収録。
みゆき
みゆきとみゆき。六年ぶりに再会した妹・みゆきと、同級生のみゆきちゃん。二人はとってもかわいいのです。だから、ぼくの悩みは増すばかり。抱き合って眠れたら…… もう死んでもいい!!
医者のブラックジャック、タクシードライバーのミッドナイトと並んで舞台役者の七色いんこが活躍する、裏稼業プロ三部作のひとつです!いずれもチャンピオン掲載作品で、こちらはBJ終了後、ドンドラキュラを挟んで1981年〜1982年に連載されたモノです! つくりはブラックジャックなどと似た感じで、一話関係で何かしかを解決していくヒューマンドラマです。役者が主人公だけあって、毎回のテーマが実際の演劇に準えたものとなっています。 最初はかなり面白く、正直中盤は少しダレてきてパワーなくなってくるのですが、最後の最後のまとめ方が圧巻です。再読で結末がわかっていてもゾワゾワします!!ヅカ先の作品でも、そこまで知名度が高い方ではないと思いますが、もう少し中盤が短くてこのラストだったら名作になってたと思います。 途中からホンネが登場するのですが、これがいまいち最後まで効いてこなかったのが少々残念でした。本人はホンネに苦しめられるも、他人から見るとボロ布に見えるってのはアイデアとしては良かったと思います。 ロボットカーの話も、ここ数年自動運転がメジャーになってきてるので、興味深く読めました。 なお、ピーターパンの回では、手塚先生が描いたドラえもん(ヘタです)も登場するので必見です。