デコちゃんが行く
1966年に起きた静岡県静岡市清水区の一家惨殺事件。犯人として逮捕された袴田巌さんの無実を信じ、50年以上に渡って戦い続けてきた姉・袴田ひで子さんの壮絶な半生のストーリー。終戦後、中学を卒業して経理の仕事を学び、自立した生活を送っていたが、ある日、弟・袴田巖さんの勤め先で一家惨殺事件が起き、犯人として巖さんが逮捕されてしまう。それをきっかけに、ひで子さんの人生は大きく変わっていく。…生来の負けず嫌いと明るさで、数々の困難と戦い続け、希望を捨てずに生きてきた袴田ひで子さんの半生を描く。
ごみをひろう
・・・・・・・・・・・・・・・・ ごみひろいをしている。 想像上の妻はいう。 「またおかしなことをはじめたね」 私は答えた。 「うん、でもおもしろいんだ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・ <ごみひろい>を描く連作、第1話24ページ。
小籠包、鹹豆漿、豆花、臭豆腐…台湾には美味しいものがたくさん! 2019年、夫婦二人で初めて訪れた台湾。ローカルフードと街歩きが好きな漫画家とその夫が台北市内(八徳路電気街、袖珍博物館、寧夏夜市など)、故宮博物院、金瓜石などを歩いた3泊4日の旅行を漫画にしたほのぼのコミックエッセイです。巻末には購入したお土産や飲み物、機内食などを詰め込んだイラストコラムも収録。
芸術の都・パリに一ヶ月滞在して思うぞんぶん美術館巡りをしたい…! 一人の漫画家がそんな思いを抱いて訪れた2019年秋のフランス旅を漫画にしました。訪れた美術館はルーヴル美術館、オルセー美術館などの有名どころから、ニッシム・ド・カモンド美術館、ギュスターヴ・モロー美術館、モンマルトル博物館などの邸宅美術館まで様々!美術の専門的な知識がなくても楽しく読める、美術館に焦点をあてたコミックエッセイ。 漫画の他にもイラストコラムやパリの美術館巡りに便利なアイテムの紹介など、ぎゅっと詰まった一冊です。
「マンガのヒントは日常の会話のなかにあるんじゃないか?」ということで、ボイスブログ【マンガ★カイギ】で毎回相方のカンパチと話したことをもとに、思いつくままに描きまくったよ。「しゃべる→ひらめく→描く→しゃべる‥」のローテーションの結果、全94回・411ページになっちゃったよ
『あの頃、まだ若い僕たちはなにが真実の愛なのかもわからず、ただ彷徨っていたね…』元夫から届いたやたらポエムチックな内容のメール。これって…巷でウワサの『ロミオメール』!? 新婚たった3ヶ月で紗雪を襲った悲劇。早めに帰宅すると、夫婦の寝室から夫と若い女の嬌声が聞こえてきたのだ…。浮気した夫とはさっさと別れ、新しい道を歩み出した紗雪。会社にはいい雰囲気になりそうな人もいるけど、もう恋愛も結婚もこりごり! そう思って過ごしていたある日、元夫から一通のメールが届いて…ロミオと化した元夫との攻防が始まった!
ノンシリーズの推理漫画。本格ミステリです。 私の『怪奇探偵・写楽炎』(文藝春秋・刊)と同一世界というか、彼らの時代より前にあった事件の話です。 1話16ページ×17話で本編272ページ。 表紙やあとがきを入れると全280ページ。 サインペン一発描きのラフな絵です。 この絵で「販売」するわけにはいきません。 しかし下描きもなしに一発で描いたという緊張感が、この作品を支えているような気もします。
のりちゃん
講談社の新人賞「第37回MANGA OPEN」で東村アキコ賞と編集部賞のダブル受賞を果たした『僕の変な彼女』や、青春の呪縛と、その中での友情を描き、Twitterを中心に話題となった『セーラー服の記憶』など、その作品が多方面で高く評価される漫画家・三浦よし木。AMeeTでは三浦による全56ページの描き下ろし漫画を掲載する。小学生の頃、お調子者でクラスの中心的存在だったあきは、引っ込み思案で内気なのり子をいじめていた。しかし、とある出来事から罪悪感を抱くようになり、いじめに加担するのをやめる。時が流れても自責の念は消えず、あきは出会った人を庇い、親切にするようになるが…。
モリのアサガオを読んでから死刑制度について考えるようになったのですが、死刑制度と切っても切り離せない問題が冤罪ですよね。この「デコちゃんが行く」は袴田巖さんのお姉さんの半生を描いた漫画です。ニュースで報道される袴田事件はどこか対岸の火事のように捉えてしまいますが、この漫画は中学生が読んでも理解できるくらい分かりやすいので、自分に起きた出来事のように考えるきっかけになりました。まず無実の罪で投獄されるなんてあってはならないことです。そして日本では死刑当日に本人に告知されることになっていて、そうした常に明日にも死ぬかもしれない状況下にいることで拘禁症状が出てしまった巖さんの悲痛を思うと胸が張り裂けそうになりました。しかしお姉さんは弟の無実を信じて行動を続けるのです。60年も。けれどもこの漫画を読んで感動したで終わらせてはいけません。もう二度とこんなことが起きないようにするにはどうすればいいかを一人一人が考えることが大事なんだと思いました。