故・速水翼先生の代表作霊媒師多比野福助 速水翼さいろくバンドブームというのもあり、当時を物語るような背景。 よくいえば流行、悪く言えば少女漫画あるあるな設定だったものの、そこに霊媒師(スピリッツマスター)という要素を足す事で大人気を博した作品。 速水翼先生は離婚されてしまったものの、頭文字Dのしげの秀一先生と夫婦仲であったというのも印象深い。 懐かしいなーという気持ちで今読むと突っ込みどころがいっぱいでホッコリする(内容は魔祓いが中心のダークさに加えミーハーな雰囲気があるので全然ホッコリ要素はないが)Twitterでよく見る日本贔屓の金髪碧眼ラトビア人アルトゥル君アルトゥルと行く!不思議の国・ジャパン アルトゥル ぺぷりさいろく昔からTwitterでフォローして見ていた自分としては感慨深い。 マンガ化されたことはバンザイなのだが、Twitterで感じる彼のツイートの深さはまた別のベクトルで素晴らしいので最初にそっちをバーっと見てあげてほしい。 マジでかわいいので。 タイトルの通り、外国人からすると不思議な日本の習慣が紹介されている微笑ましいエピソードばっかり。 つけ麺のスープをかけちゃうのとか想像すると思わずニッコリしちゃうような話がいっぱいあるのだが、やっぱりTwitterで本人の顔を見ておくと想像できてとてもよい。 https://twitter.com/ArturGalata/status/1464874419248111620 推しのツイッタラーである。たぬきかわいいよたぬき雨と君と 二階堂幸さいろくテロップで日本語を堪能に使いこなす謎のたぬき。 謎である。 犬として飼われている。 獣医の先生が好き。 何も考えずに読むのに向いている。良い。祝!このマンガがすごい2022オンナ編第1位海が走るエンドロール たらちねジョンさいろく(がんばれっていうとパワハラになるらしいので) いざゆけ、うみ子さん。 映像科の大学生×夫を亡くしたおばあちゃんのなんともいえない感情と想いの交錯。 久しぶりにこんなに惹きつけるチカラが強い作品を見た。 「メタモルフォーゼの縁側」でも思ったけど、おばあちゃん主人公の作品って強い。これは自分がそういうのが好みなだけではないと思う。なんということでしょう無くした利腕の葬式をあげる話 あさいろくマンガに狂ってしまう人間、漫画家になりたかった自分を呪う。 自らの失った利き腕がマンガを描きたいと化けて出てくるものの、呪縛は自分自身がかけていたもの、というのはよくわかる。 にしてもこの展開はすごかったなぁ・・・ 迫力もあり、コマ使いもベタもすごく雰囲気があってよかった。山手線駅の数だけ上質な物語が山手線ものがたり 池田邦彦さいろく山手線の駅の数は29駅だそうです。 というわけでこちらには29話入っています。 そして何れもホッコリするエピソードであり、かと言って鉄道(JRが国鉄と呼ばれてた時代の話)が全てというわけではなく脇役的なときもあればただ駅として出てくるだけという話もあり、なんとも上手くできてるいい話が盛り沢山。 この内容で29話も1冊に入ってるとは…漫画本として素晴らしいコスパである。 ちなみに私は「田町の提灯殺し」が好きでした。 序盤からもそうだけど、照美がどんどんいいキャラになっていくのもまた見どころでしょう。ジョークと思うことなかれ、真剣に恐ろしいショートショートえれほん うめざわしゅんstarstarstarstarstarさいろく奇才うめざわしゅん先生のとんでもないショートショート。 ただ「恐ろしい」というのは全てには当てはまらず、解釈次第である。 趣味趣向の偏向でオタク文化を切り分けたまま極端に育てたらどうなるか、といったような第一話。 ©、いわゆるコピーライト。それはその人名あるいは団体名が保持する著作権物である事を示すが、全てが著作権(IP)に守られていたらどんな未来かを揶揄しながらもさらに捻られまくった第二話。 そして一人の人間として認めるのはどこから?人権って何?というのをもしこうだったらどうなるか?というめちゃくちゃ考えさせられる第三話。 最後に、エピローグ。これも皮肉りまくってて面白い。 余談というかアレだが、自分自身これまで社会で生きてきて、「ただ声がデカいだけの人」というのが10年ほど前までは本当に大手を振っていたが、徐々にそういった社会が変わりつつあることを実感している。 未だに偏った人たちによる意見というのは目立つものだが、よーく考えてみるとそれらの意見は非常にマイノリティなもので、要するに普通じゃないですアピールであったりかまってちゃん的なアピールとなんら変わらないという解釈も出来てしまう。私がそう思っているとは言わないが、そういう事だろう。 うめざわしゅん先生の作品は割とそういった風刺が効いたものが多く、皮肉ってるだけではないものの、読者はある程度「自分でモノを調べる事が出来る」ぐらいの能力(教養?)を必要とする。 また、あえてやってるのにそのまま一本描ききっちゃうから途中から自然すぎて忘れてしまうが、多くは模写から始まる。北条司、藤子・F・不二雄のようにわかりやすいものから最近の漫画家のものまであって、それはそれでわかると(これはリスペクトだと思うが)とてもおもしろい。 本作はとにかく最高である、というのは言えよう。ショートショートは得てしてこういう不気味さが必要だ。ヒューマンとチンパンジーのあいの子、ヒューマンジーチャーリーダーウィン事変 うめざわしゅんstarstarstarstarstarさいろくこりゃー事変だ。 3巻まで一気に読了。 すごい漫画だ、そしてすごくアメリカだなぁとつくづく感じる。 かといってこの題材で日本だと現実味はないとわかっててアメリカなんだろう、想像してみりゃわかる自然さと、リアルすぎる文化が入り交ざっている。 どうなっていくんだろう、どうするんだろうという期待も含め、これまで自分の読んできた短い名作たちと同じ短めな物語になってしまうのを想像してしまう。 ただ、自分の感覚ではこの時点ですでに名作だ。 自由の国では何を主張してもいい、みたいな風潮はあるけど主張したことで起こるその後の事については誰も守ってなんかくれない。 例えば(この漫画でも序盤に話題に出てくるが)私はヴィーガンはある種の宗教のようなところがあると思うけど、多数の人が集まるとそうなってしまうもんなんだろう。 ヒューマンジーであるチャーリーは唯一無二だが、この世界において生を受けたという意味ではただの一人でしかない。ONEであることはひどく難しい、というのがよくわかる。 なんか色々言いたくなる漫画でもあるなー、とにかくすごい漫画。 単行本派なので次号で終わってしまいそうな心配も少しあれど、それはそれで仕方ないとも思う。 うめざわしゅん先生の知識や想像力がいかんなく発揮されているので、この後の目を瞠る展開を楽しみに待ちたい。日常から飛ぶ、「飛日常」な物語メメント飛日常 カラシユニコさいろくなんとも不思議な話ばかりだった。 かといってまったく理解できないような話はなく、ふわっと着地するものが多かった。 あ、飛んでるからオチがこうなのか。 ただ、読んでて1つだけ納得行かないのがあった。 窓際会社員のオジサンが主人公の話で、この読後感はモヤモヤというかエンヴィなのだろうか、すごーく納得いかん感じだった。決して不満であるというわけではないんだけど…なんだろうこの気持ちは。 ズルいなと思ったのか、羨ましいような気もするけどそうでもないような?なんというか複雑な心持ちになった。 いずれもふわっとしていて、どれもふわっと着地してしまう。第1話・2話と猫→犬と続いたから、こういう動物ものの短編集なのかなと思ったけどそんなこともなく。 ただ、「このぐらいがいい」という心地よさがある。ジャンプ読者なりたての少年時代には刺激が強強なサスペンスだったMIND ASSASSIN かずはじめさいろく懐かしい、と思って電子書籍の立ち読みを開いてみた。 ああ、こんなだった、奥森先生の目がいつも怖かった、ハッピーエンドが全然なくて読後感が少年時代に色んな影響及ぼしてたんだろうな、と色々と思い出してきました。 主人公は表向きは医者だが、記憶を一部消したり、精神を破壊したりできる暗殺者。 能力の話も追々出てくるけどそれは置いといて、1話ごとに事件の起承転結がしっかりあり読み応えもあり、今考えたらだいぶいい作品だったんじゃないか、と感じる。当時はちょっと流行らなかったノリなのかもしれないけど、これがジャンプでやってたのだ。 キャラ設定や背景もしっかりあり、当時大好きな作品だった。 必殺仕事人の亜流とでもいえよう、ハッピーエンドが少ないけれど楽しみにジャンプ買ってたなぁ。 どうして忘れてたのか・・・( ゚д゚)ハッ!消されてたのか() かずはじめ先生という漫画家を知るのに欠かせない名作。爆音の虜になる奴ら爆音列島 高橋ツトムさいろく地雷震、スカイハイ、ヒトヒトリフタリ、鉄腕ガール、blue heaven、SIDOOH… 90年代後期のアフタヌーンで自分にとって1番魅力的な絵を描くマンガ家だった高橋ツトムの、まるで自伝のようだと思える漫画(勝手なイメージです。でも族上がりのマンガ家は多くはないと思うので貴重ですよね) 振り返って読み直したところ、ヨンフォアの値段に愕然とする。新車がこんなもんだったんだ、あのバブルの時代に、と。旧車の中でもHONDAでは1番人気と言えるであろう主人公が乗るこの「ヨンフォア(cb400f)」は今やプレミア付きまくりで250万ぐらいしてしまうのです。 そのぐらい憧れの単車だったし、名機だということですね。 ちなみに特攻の拓のマー坊くんが乗ってるのと同じ、だと思う(たぶん) 連載自体が90年代だったはずなのでバイクの価値としては当時もすでにちょっぴり貴重になってたはずなんですが、やはりそれでこそ憧れるわけで、少年達がなんとかして手に入れようとする様には共感を憶えます。 爆音列島も例に漏れず、奔る事に命をかける少年達の物語。 ヤンキー漫画としては意外とメジャーじゃない?と思うんですが、個人的には好きな作品。ギャグ要素が全くないのがホンモノの当時の学生ヤンキー達にウケなかったのはあるかも(あとアフタヌーンだったから月刊だしちょっと高いし?とかあったのかな) ヤングキングで復刻連載したぐらい名作ではあるんですが、それは割と最近(2016年だった…)なので、今の時代から見ると「懐かしい」「あの頃は良かった」みたいな感想になりがちで少し勿体ないですね。 あ、男子は必読だと思います。高まるドイツ熱、そしてしっかり現実ねこと私とドイッチュラント ながらりょうこさいろく香山哲センセイの「ベルリンうわの空」を筆頭に、ここ数年マンガ界でかなり注目度が高いドイツ(私の中で) 主に発信してくれている人たちがクリエイティブだというのもあってか、暮らす場所としては色々あっていいのかもしれない。羨ましい。 本作もそんな羨ましい暮らし感がバッチリ出ていて、猫のむぎくんと一緒に暮らしているのも含めファンタジー味が増す。 ドイツ行きたいなー、住みたいなーって本気で移住を考えたくなる1冊。 « First ‹ Prev … 74 75 76 77 78 79 80 81 82 … Next › Last » もっとみる
故・速水翼先生の代表作霊媒師多比野福助 速水翼さいろくバンドブームというのもあり、当時を物語るような背景。 よくいえば流行、悪く言えば少女漫画あるあるな設定だったものの、そこに霊媒師(スピリッツマスター)という要素を足す事で大人気を博した作品。 速水翼先生は離婚されてしまったものの、頭文字Dのしげの秀一先生と夫婦仲であったというのも印象深い。 懐かしいなーという気持ちで今読むと突っ込みどころがいっぱいでホッコリする(内容は魔祓いが中心のダークさに加えミーハーな雰囲気があるので全然ホッコリ要素はないが)Twitterでよく見る日本贔屓の金髪碧眼ラトビア人アルトゥル君アルトゥルと行く!不思議の国・ジャパン アルトゥル ぺぷりさいろく昔からTwitterでフォローして見ていた自分としては感慨深い。 マンガ化されたことはバンザイなのだが、Twitterで感じる彼のツイートの深さはまた別のベクトルで素晴らしいので最初にそっちをバーっと見てあげてほしい。 マジでかわいいので。 タイトルの通り、外国人からすると不思議な日本の習慣が紹介されている微笑ましいエピソードばっかり。 つけ麺のスープをかけちゃうのとか想像すると思わずニッコリしちゃうような話がいっぱいあるのだが、やっぱりTwitterで本人の顔を見ておくと想像できてとてもよい。 https://twitter.com/ArturGalata/status/1464874419248111620 推しのツイッタラーである。たぬきかわいいよたぬき雨と君と 二階堂幸さいろくテロップで日本語を堪能に使いこなす謎のたぬき。 謎である。 犬として飼われている。 獣医の先生が好き。 何も考えずに読むのに向いている。良い。祝!このマンガがすごい2022オンナ編第1位海が走るエンドロール たらちねジョンさいろく(がんばれっていうとパワハラになるらしいので) いざゆけ、うみ子さん。 映像科の大学生×夫を亡くしたおばあちゃんのなんともいえない感情と想いの交錯。 久しぶりにこんなに惹きつけるチカラが強い作品を見た。 「メタモルフォーゼの縁側」でも思ったけど、おばあちゃん主人公の作品って強い。これは自分がそういうのが好みなだけではないと思う。なんということでしょう無くした利腕の葬式をあげる話 あさいろくマンガに狂ってしまう人間、漫画家になりたかった自分を呪う。 自らの失った利き腕がマンガを描きたいと化けて出てくるものの、呪縛は自分自身がかけていたもの、というのはよくわかる。 にしてもこの展開はすごかったなぁ・・・ 迫力もあり、コマ使いもベタもすごく雰囲気があってよかった。山手線駅の数だけ上質な物語が山手線ものがたり 池田邦彦さいろく山手線の駅の数は29駅だそうです。 というわけでこちらには29話入っています。 そして何れもホッコリするエピソードであり、かと言って鉄道(JRが国鉄と呼ばれてた時代の話)が全てというわけではなく脇役的なときもあればただ駅として出てくるだけという話もあり、なんとも上手くできてるいい話が盛り沢山。 この内容で29話も1冊に入ってるとは…漫画本として素晴らしいコスパである。 ちなみに私は「田町の提灯殺し」が好きでした。 序盤からもそうだけど、照美がどんどんいいキャラになっていくのもまた見どころでしょう。ジョークと思うことなかれ、真剣に恐ろしいショートショートえれほん うめざわしゅんstarstarstarstarstarさいろく奇才うめざわしゅん先生のとんでもないショートショート。 ただ「恐ろしい」というのは全てには当てはまらず、解釈次第である。 趣味趣向の偏向でオタク文化を切り分けたまま極端に育てたらどうなるか、といったような第一話。 ©、いわゆるコピーライト。それはその人名あるいは団体名が保持する著作権物である事を示すが、全てが著作権(IP)に守られていたらどんな未来かを揶揄しながらもさらに捻られまくった第二話。 そして一人の人間として認めるのはどこから?人権って何?というのをもしこうだったらどうなるか?というめちゃくちゃ考えさせられる第三話。 最後に、エピローグ。これも皮肉りまくってて面白い。 余談というかアレだが、自分自身これまで社会で生きてきて、「ただ声がデカいだけの人」というのが10年ほど前までは本当に大手を振っていたが、徐々にそういった社会が変わりつつあることを実感している。 未だに偏った人たちによる意見というのは目立つものだが、よーく考えてみるとそれらの意見は非常にマイノリティなもので、要するに普通じゃないですアピールであったりかまってちゃん的なアピールとなんら変わらないという解釈も出来てしまう。私がそう思っているとは言わないが、そういう事だろう。 うめざわしゅん先生の作品は割とそういった風刺が効いたものが多く、皮肉ってるだけではないものの、読者はある程度「自分でモノを調べる事が出来る」ぐらいの能力(教養?)を必要とする。 また、あえてやってるのにそのまま一本描ききっちゃうから途中から自然すぎて忘れてしまうが、多くは模写から始まる。北条司、藤子・F・不二雄のようにわかりやすいものから最近の漫画家のものまであって、それはそれでわかると(これはリスペクトだと思うが)とてもおもしろい。 本作はとにかく最高である、というのは言えよう。ショートショートは得てしてこういう不気味さが必要だ。ヒューマンとチンパンジーのあいの子、ヒューマンジーチャーリーダーウィン事変 うめざわしゅんstarstarstarstarstarさいろくこりゃー事変だ。 3巻まで一気に読了。 すごい漫画だ、そしてすごくアメリカだなぁとつくづく感じる。 かといってこの題材で日本だと現実味はないとわかっててアメリカなんだろう、想像してみりゃわかる自然さと、リアルすぎる文化が入り交ざっている。 どうなっていくんだろう、どうするんだろうという期待も含め、これまで自分の読んできた短い名作たちと同じ短めな物語になってしまうのを想像してしまう。 ただ、自分の感覚ではこの時点ですでに名作だ。 自由の国では何を主張してもいい、みたいな風潮はあるけど主張したことで起こるその後の事については誰も守ってなんかくれない。 例えば(この漫画でも序盤に話題に出てくるが)私はヴィーガンはある種の宗教のようなところがあると思うけど、多数の人が集まるとそうなってしまうもんなんだろう。 ヒューマンジーであるチャーリーは唯一無二だが、この世界において生を受けたという意味ではただの一人でしかない。ONEであることはひどく難しい、というのがよくわかる。 なんか色々言いたくなる漫画でもあるなー、とにかくすごい漫画。 単行本派なので次号で終わってしまいそうな心配も少しあれど、それはそれで仕方ないとも思う。 うめざわしゅん先生の知識や想像力がいかんなく発揮されているので、この後の目を瞠る展開を楽しみに待ちたい。日常から飛ぶ、「飛日常」な物語メメント飛日常 カラシユニコさいろくなんとも不思議な話ばかりだった。 かといってまったく理解できないような話はなく、ふわっと着地するものが多かった。 あ、飛んでるからオチがこうなのか。 ただ、読んでて1つだけ納得行かないのがあった。 窓際会社員のオジサンが主人公の話で、この読後感はモヤモヤというかエンヴィなのだろうか、すごーく納得いかん感じだった。決して不満であるというわけではないんだけど…なんだろうこの気持ちは。 ズルいなと思ったのか、羨ましいような気もするけどそうでもないような?なんというか複雑な心持ちになった。 いずれもふわっとしていて、どれもふわっと着地してしまう。第1話・2話と猫→犬と続いたから、こういう動物ものの短編集なのかなと思ったけどそんなこともなく。 ただ、「このぐらいがいい」という心地よさがある。ジャンプ読者なりたての少年時代には刺激が強強なサスペンスだったMIND ASSASSIN かずはじめさいろく懐かしい、と思って電子書籍の立ち読みを開いてみた。 ああ、こんなだった、奥森先生の目がいつも怖かった、ハッピーエンドが全然なくて読後感が少年時代に色んな影響及ぼしてたんだろうな、と色々と思い出してきました。 主人公は表向きは医者だが、記憶を一部消したり、精神を破壊したりできる暗殺者。 能力の話も追々出てくるけどそれは置いといて、1話ごとに事件の起承転結がしっかりあり読み応えもあり、今考えたらだいぶいい作品だったんじゃないか、と感じる。当時はちょっと流行らなかったノリなのかもしれないけど、これがジャンプでやってたのだ。 キャラ設定や背景もしっかりあり、当時大好きな作品だった。 必殺仕事人の亜流とでもいえよう、ハッピーエンドが少ないけれど楽しみにジャンプ買ってたなぁ。 どうして忘れてたのか・・・( ゚д゚)ハッ!消されてたのか() かずはじめ先生という漫画家を知るのに欠かせない名作。爆音の虜になる奴ら爆音列島 高橋ツトムさいろく地雷震、スカイハイ、ヒトヒトリフタリ、鉄腕ガール、blue heaven、SIDOOH… 90年代後期のアフタヌーンで自分にとって1番魅力的な絵を描くマンガ家だった高橋ツトムの、まるで自伝のようだと思える漫画(勝手なイメージです。でも族上がりのマンガ家は多くはないと思うので貴重ですよね) 振り返って読み直したところ、ヨンフォアの値段に愕然とする。新車がこんなもんだったんだ、あのバブルの時代に、と。旧車の中でもHONDAでは1番人気と言えるであろう主人公が乗るこの「ヨンフォア(cb400f)」は今やプレミア付きまくりで250万ぐらいしてしまうのです。 そのぐらい憧れの単車だったし、名機だということですね。 ちなみに特攻の拓のマー坊くんが乗ってるのと同じ、だと思う(たぶん) 連載自体が90年代だったはずなのでバイクの価値としては当時もすでにちょっぴり貴重になってたはずなんですが、やはりそれでこそ憧れるわけで、少年達がなんとかして手に入れようとする様には共感を憶えます。 爆音列島も例に漏れず、奔る事に命をかける少年達の物語。 ヤンキー漫画としては意外とメジャーじゃない?と思うんですが、個人的には好きな作品。ギャグ要素が全くないのがホンモノの当時の学生ヤンキー達にウケなかったのはあるかも(あとアフタヌーンだったから月刊だしちょっと高いし?とかあったのかな) ヤングキングで復刻連載したぐらい名作ではあるんですが、それは割と最近(2016年だった…)なので、今の時代から見ると「懐かしい」「あの頃は良かった」みたいな感想になりがちで少し勿体ないですね。 あ、男子は必読だと思います。高まるドイツ熱、そしてしっかり現実ねこと私とドイッチュラント ながらりょうこさいろく香山哲センセイの「ベルリンうわの空」を筆頭に、ここ数年マンガ界でかなり注目度が高いドイツ(私の中で) 主に発信してくれている人たちがクリエイティブだというのもあってか、暮らす場所としては色々あっていいのかもしれない。羨ましい。 本作もそんな羨ましい暮らし感がバッチリ出ていて、猫のむぎくんと一緒に暮らしているのも含めファンタジー味が増す。 ドイツ行きたいなー、住みたいなーって本気で移住を考えたくなる1冊。
バンドブームというのもあり、当時を物語るような背景。 よくいえば流行、悪く言えば少女漫画あるあるな設定だったものの、そこに霊媒師(スピリッツマスター)という要素を足す事で大人気を博した作品。 速水翼先生は離婚されてしまったものの、頭文字Dのしげの秀一先生と夫婦仲であったというのも印象深い。 懐かしいなーという気持ちで今読むと突っ込みどころがいっぱいでホッコリする(内容は魔祓いが中心のダークさに加えミーハーな雰囲気があるので全然ホッコリ要素はないが)