クトゥルフ神話~ラヴクラフト傑作選4 時からの影

クトゥルフ神話~ラヴクラフト傑作選

1934年から1935年にかけて書かれた本作は、H・P・ラヴクラフトの長編形式の小説としては最後のものである。著者は例によって謙虚に、完成した作品には満足していないと言明している――それでもこの作品は、1936年6月に初めて『Astounding Stories』誌に発表されて以来、怪奇小説の古典のひとつとして広く認められている。“神話”にまつわる少し前の作品、『クゥトルフの呼び声』や『狂気の山脈で』を基盤とした本作品は、ラヴクラフトの主要テーマ、すなわち、宇宙規模の驚くべき事実の顕現、迫りくる古代の力に直面する人類の無力さ、宇宙のなかの人間の居場所の再評価といったことをより強く押しだした作品となっている。主人公ピースリーは、ラヴクラフト作品のなかでも最も感情移入しやすいキャラクターのひとりとして描かれる――探求に駆り立てられ、想像を絶するものを理解しようとし、圧倒的な精神のストレスにさらされるが、それでも人間的なあたたかみと息子への愛情は決してなくすことがない。I・N・J・カルバードのあざやかな翻案が、物語の筋やピースリーの22年に渡る調査の冒険譚を完璧にとらえ、緊迫したリズムを刻み、そして忘れがたい結末へと向かわせる。本作が、なぜジャンル小説のなかでも最も魅力的な作品でありつづけるのか、よくわかる仕上がりとなっている。〈編集部より〉「ラヴクラフト傑作選1~4」=『まだ見ぬカダスを夢に探して』『チャールズ・デクスター・ウォードの怪事件』『狂気の山脈で』等は、どの巻から読み始めてもOKな、各々独立した(しかし世界観は通底している)作品です。『時からの影』は、興味深い物語を通じて、クゥトルフ神話体系について深く知れる、クゥトルフTRPGファンにもおすすめの1作。

テヅコミ Vol.18

テヅコミ

手塚治虫生誕90周年を記念したマンガ書籍! 『どろろ』『リボンの騎士』『奇子』などの名作が人気作家の手で蘇る。過去の手塚治虫作品も収録! 月刊・全18号予定。■Vol.18 特集 『手塚治虫と未来』 ■カバーイラスト 七野ワビせん ■読み切り作品 『ばるぼラ』(原作:ばるぼら) 石田敦子 『メルモR』(原作:ふしぎなメルモ) ボクテンゴウ ■海外ゲスト作家 『破壊神と創造主』(原作:鉄腕アトム) 脚本:フロランス・トルタ 漫画:フィリップ・カルドナ 翻訳:原正人 ■連載漫画 『サーチアンドデストロイ』(原作:どろろ) カネコアツシ 『亜夜子』(原作:奇子) 九部玖凛 『懊悩!マモルくん』(原作:マグマ大使) しりあがり寿 『チョコっとドラキュラ』(原作:ドン・ドラキュラ) えのきづ 『治虫の国のアリス』 上野顕太郎 『とらわれのエデン プライム・ローズ』(原作:プライム・ローズ) 蒼一郎  『異世界ブラック・ジャック』(原作:ブラック・ジャック) 時丸佳久 『新約・リボンの騎士』(原作:リボンの騎士) 武礼堂[村正みかど・宮本ろば・はまむらとしきり] 『ブラック・ジャック ガール』(原作:ブラック・ジャック) 七野ワビせん 『和田ラヂヲの火の鳥』(原作:火の鳥) 和田ラヂヲ ■連載小説 『青いリボンと銀の髪』(原作:リボンの騎士) 小説:古瀬風 イラスト:高梨りんご ■対談企画 『ラララのお茶の間』 手塚るみ子 イラスト:つのがい ■毎号B5のビッグサイズで手塚治虫の名作を再掲載! 『アトムの最後』 『ブラック・ジャック』未来への贈りもの 『カオス未来人』第1章 友情を滅ぼす者 『火の鳥 休憩

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