HARTA COMIXの感想・レビュー348件<<1011121314>>『ネコと鴎の王冠(クローネ)』のレビューネコと鴎の王冠(クローネ) 中村哲也あうしぃ@カワイイマンガ二年ぶりにドイツに帰国した、ビール職人を目指す玖郎と、彼を空港で待つ、自身もビール職人のアンナ。二人は手を取り歩き出す。新たな“自分達の一杯”を造るために……。 『ネコと鴎の王冠(クローネ)』は、中村哲也先生の「王冠シリーズ」の第1作目。 まず全編に渡って、ドイツビールを含めた歴史あるドイツ文化に目を奪われる。ビールはピルスナーしか知らない日本人としては、ドイツビールの多様さには驚かされる。季節感や料理との合わせ方についても、作中で言及がある。 それら多様なビールは、家族経営に近い小規模の醸造所によって生み出され、地域で消費されてきた長い歴史がある。そんな醸造所で遊び育った玖郎とアンナは、伝統を継ぎながらも親方の理解のもと、新たなビール造りにチャレンジしていく。このような「歴史のアップデート」が豊かなビール文化を生み出している、と思うと、彼らの頑張りにワクワクしてくる。 しかし、根を詰めがちな仕事人間の玖郎を、周囲は心配し諫める。ドイツの職人は、ワークライフバランスにうるさいようで、作中のドイツの人々の意外な力の抜け具合から、日本人の私たちが学ぶことは多い。 ドイツの文化、休日の過ごし方、誰かと支え合うこと、そして玖郎とアンナの恋の行方を追いかけながら、ビール造りの世界を知ることができる漫画。 あとアンナは可愛くてもう…もう……。 (参考作品としては『もやしもん』8巻のオクトーバーフェストは必見。最近の作品だと『琥珀の夢で酔いましょう』などどうでしょう)もっと読みたかった玲瓏館健在なりや 冨明仁nyae本当は10巻くらいは続かなければいけない作品なんですよね… この話は未熟ながらもぶつかり合って泣き笑い成長し、玲瓏館が取り壊されるまでの濃密な一年を過ごした大学生たちの青春群像劇(だったはず)なんですよ! 2巻で終わっていいわけがない。 自分は連載時にFellowsを購読しており、この作品も毎号楽しみに読んでいたので終わったときはショックだったのを覚えてます。 久しぶりに読み返してみても正直「なぜこれで終わったんだ…」という気持ちしかありませんが、やっぱり著者の画力と表現力は日本の漫画家の中でもかなり上位にいると思いますし、人物・背景何から何まで丁寧で美しく惚れ惚れする。(でも当時のFellowsはそういう作家さん他にも結構いた気がする) おかげで、もしこれが10巻まで続いていたらの妄想がはかどりますよ。二次創作しちゃおうかなくらいの勢い。 同じような感想を持つ人と、妄想会開催したい。オリジナル相関図作ったりしたい。ギリギリの戦いがアツい・切ない補助隊モズクス 高田築なかやま全3巻でちょっと余韻は残すものの、綺麗に完結している作品 自分は俗に言う「俺TUEEE」系の作品があまり好きではないので、この作品のように主人公であっても自分の持っているリソースを最大限利用し、無茶と思えることを+根性で乗りきする系のストーリーが好きです 作品中 敵・味方含めて「最強」は存在せずに、このキャラ死んでしまうのでは・・・「死んでほしくない!」とハラハラしながら読める作品です 一応、主人公は1巻表紙の東海林ですが、どちらかというと作品の中心人物という感じに描かれているイメージ、群像劇っぽさもあるかなぁとおもいます。 全3巻(2回目)でスピード感とスリルが楽しめる、ちょっとグロいですが良作だと思います。一コマたりとも手抜きなし!ダンジョン飯 九井諒子あくあ面白かった! 一コマたりとも手抜きしない高い画力、シュールな世界観、ぶれないキャラ、そして魅力的な食材(モンスター)……グロいのに美味しそう。あと一話ごとに教訓っぽいテーマがあるのがスゴイ。マニュアル人間のネタとか、ちょっと刺さったw ふうらい姉妹より好きかも地球に生まれちゃった人々 長崎ライチ名無しちょっとエッセイっぽい雰囲気のある作品が好きだった。主人公が色んなバイトをする「清く正しくはみだした人のお話」シリーズとか。バニーガールのバイトの話から始まるのも長崎ライチらしい。コールセンターでバイトする話「0.5秒のスイッチ」での、バイト仲間でアナウンサー並みに滑舌のいい廣田さんがシャンプーとサンプルを聞き間違うポンコツだったネタにはくだらね〜と思いながら笑ってしまった。あと、貧乏だから買えなかった自転車をようやく手に入れたのに速攻で盗まれて鬼になる「みるかちゃん」の話もいい!後半に収録されているシュールなホラー作品にも必ずどこかに笑える要素があって好きだけど、本格的に怖い話も描いてほしいと思った。描けそう。読んでみたいです。アニメもよかったけどヒナまつり 大武政夫starstarstarstarstar_borderさいろくこの謎の空気感はマンガにしかなかった。 ギャグマンガというか宇宙人女子高生たちとヤクザの日常マンガ。 メインヒロインのヒナより圧倒的にアンズや瞳ちゃんが人気の本作はスルメ的に味わえて繰り返し読める。好き。作者のメイド愛が大爆発エマ 森薫starstarstarstarstarnyaeとにかく背景から服の装飾などコマの隅々まで描き込み、さては巻末おまけマンガまで作者の愛が込められており、ある意味重厚な漫画だと言えますが、内容はとっても読みやすく身分違いの恋を描いてます。 もともと画力の高さに定評がある森薫先生ですが、初めから完結までの間の画力が上がってゆく様は圧巻です。 エマとウィリアムの恋が一段落したあとは、他のキャラクターを主役にしたスピンオフに変わります。番外編扱いになってますが、単行本8〜10巻それに使ってるのでもはや本編ですね。番外編では「あのキャラとあのキャラはどうなったの?」を見事にほぼすべて回収してくれます。 乙嫁語りが好きならば、エマも絶対に楽しめます。 日本再発見的面白さふしぎの国のバード 佐々大河やむちゃイギリスの女性冒険家イザベラ・バードが明治の日本を旅した「日本奥地紀行」をベースに描かれた漫画だそうです。 冒険家って…なかなかいないし全然わかりみないですよね。共感とか難しい。でも漫画を読むと、確かにこの時代の日本に、外国人(しかも女)が旅をするなんて本当に大冒険だっただろうと思うのです。文化の違い、ありすぎでしょ。そう考えると時代が進むにつれて、冒険できるような未開の地ってどんどんなくなっていくのかな…とか感傷的になりますね。 読んでいると、知らなかった日本のことが多く語られて、新鮮な気持ちで、それこそ外国人の視線で客観的に楽しむことができます。 他の方のコメントにもありますが、なぜ乙嫁語りに似た空気を感じるのか、それが気になりますね。賢くて可愛いヒロインだからでしょうか?『日本奥地紀行』を書いた冒険家イザベラ・バードの物語ふしぎの国のバード 佐々大河名無し漫画と現実は違うんだよ!とわかってはいるのですが、歴史物の漫画を読むと本人画像を確認してしまいます。高杉晋作や坂本龍馬、土方歳三なんかの写真は、フィクションイメージと変わらず格好良さですが、沖田総司はちょっとどうなんでしょうか。そら豆に似ています。漫画で綺麗に描かれているば描かれているほど、現実の落差に勝手に苦しんでしまうのです。 では『ふしぎの国のバード』に描かれているイザベラ・バードの実物はどうでしょうか。調べてみましたが、とても美しい写真が多いのです。ただ、美しいよりはむしろ強そう印象が…。それもそのはず。彼女は明治初期の日本に来て日本中を周り『日本奥地紀行』を書いた冒険家なのです。 『ふしぎの国のバード』は、イザベラ・バードが日本に到着したところからはじまります。イザベラ・バードは『ハワイ諸島探検記』や『ロッキー山脈踏破行』を著し、冒険家として既に名を成していました。鎖国をやめたばかりで何もかもがベールに包まれた日本、さらにその最北の蝦夷に興味を持ってやってきたのです。 しかし、言葉もなにもわからないのでは満足に取材もできません。文化風俗に通じた、有能な通訳がどうしても必要です。そこに現れた男が伊藤鶴吉という男です。誰よりも英語が出来、なにより蝦夷地にいったことがあるということで、イザベラ・バードは伊藤を雇い、二人の珍道中がはじまるのです。 バードにとって、全くの未知の世界である日本は興味を惹くものばかりで、建物も人も何もかも珍しく、すぐに驚き興奮してしまいます。それを「慣れて下さいバードさん」と表情を変えずに言う伊藤鶴吉の組み合わせが非常に小気味よいのです。 しかし、バードが目撃するのは、良い所ばかりではありません。西洋にくらべ、非常に不衛生だったり、人権意識がなかったり。そんな日本を下に見る西洋人もいて、バードの無謀を笑ったりもする。 開国を初め、かつての姿が消えていこうとしている日本の光と影、両方を西洋人のバードと日本人の伊藤が目撃していくのです。 クールでそれていて細やかな心遣いができるいい男、伊藤が実際にどんな顔だったのかは、ご自身で検索してください。ダンジョンに潜る彼らは一体何を食べているのかという疑問に真正面から取り組んだマンガダンジョン飯 九井諒子名無しいわゆるゲーム世代の私ですから、ゲームの約束事にいちいち目くじらをたてたりすることはありません(アニメキャラの弓の構え方にはうるさいが)。とはいえ、長時間RPGをプレイしてハイになってくると、いろいろと野暮な疑問がでてきます。その中でも一番は、やはり「女戦士の鎧がなんであんなに露出度が高いのか」なのは間違いないとして、「あいつら一体何を食べていやがるのか?」もかなりランクが高い問ですね。何日も何日も草原を歩き、ダンジョンに潜る彼らは一体何を食べているのか(そのあたりを少しリアルにしたゲームをプレイすると、必然的に餓死が増えるのでとても陰惨な気持ちになります)。 そんな疑問に真正面から取り組んだのが『ダンジョン飯』。作者は「竜の学校は山の上」などファンタジーとリアルの心地よく融合した作品を数多くかかれている九井諒子。この『ダンジョン飯』も例外ではなく、良い塩梅にリアリティがあるのです。 ストーリーは、主人公・ライオスのパーティーがドラゴン相手に全滅しかかるところから始まります。間一髪で脱出魔法で逃げれたかとおもいきや、しかし、妹のファリンがみあたらない。どうやらドラゴンに丸呑みにされてしまったようです。この世界では死んでしまっても、死体があれば生き返ることはできるのですが、ドラゴンの胃の中で溶かされてしまっては難しいかもしれません。 消化が終るまでに助けに向かわなければいけないのですが、荷物は全て迷宮に置いて脱出してしまい一文無し。満足に食糧を買うこともできません。しかし、金策をしている間にも消化されてしまうかも…。 そんなジレンマを抜け出すライオスのアイデアが自給自足です。ダンジョンにモンスターがいるのなら、それを食べればいいじゃない。スライムだろうが、さまようよろいだろうが。 現実社会の我々でも「それはどうか」思いますが、この世界の住人にとってもモンスターを食べるというのは一般的ではありません。 しかし、妙に熱心なライオスに動かされるまま、キノコ型モンスターと大サソリを食べようとしますが、うまくいかない。そこに、モンスター食を実践してきたドワーフが現れ、現実的な料理法をライオスに教えくれるのですが…。 実際に調理シーンになると、完全にグルメマンガのノリです。サソリは切れ込みを入れると出汁が出やすい、キノコ型モンスターの足は特にうまい、スライムは天日干しにすると高級食材になる……そんな食材豆知識とともに、モンスターがおいしく調理されていくのです。第一話の料理は「大サソリと歩き茸の水炊き」。 ファンタジーの世界に寄り添ったリアリティが、雰囲気を壊すことなく新たな面白さを教えてくれる…そんな摩訶不思議なファンタジーグルメ漫画なのです。 全体的に夏っぽい短編集あたたかい肩 雁須磨子名無し夏っぽい話が多いので、汗をかく描写が多い気がしたのだけど、雁須磨子が描く汗はエロいなーとしみじみ。 表題作のあたたかい肩はどっかで読んだ記憶があるなと思ったら、Swimsuits Fellows!に載ってたやつだったんだ。俺の大好きな久慈光久の短編集甲冑武闘 久慈光久マンガトリツカレ男ハルタや応募者全員プレゼント企画のスレンダーフェローズが書かれた短編の 「甲冑武闘」「新兵ゾフィ」「剣闘奴隷アキレイア」「剣闘奴隷アマゾニア」「セレネとエンデミュオン」「慰安旅行」 この中で個人的に特にお気に入りなのは「甲冑武闘」と「剣闘奴隷アキレイア」かな 「甲冑武闘」は重い甲冑をきた騎士をどう倒すかに人生をかけてきたウィリアムの生き様がむちゃくちゃいい。自分の味方に教えたくなる有能なやつがいないなら敵の兵士を捕虜にして教え込てまた戦場で戦うことを期待して生きるあたりとか最高だった。 「剣闘奴隷アキレイア」はハルタ掲載時からすごい好きなマンガ。内容はローマの剣闘奴隷アキレイアが4対1の戦いでどのように戦うかがメインだがシンプルにアキレイアが華麗に舞いながら敵を倒すとしか言えない。色々謎は残るがあんまり気にならない あと「慰安旅行」は「狼の口」が好きなら必見です。 登山、山岳部、アクティブな漫画時々可愛い!「山を渡る」山を渡る -三多摩大岳部録- 空木哲生名無し※ネタバレを含むクチコミです。 良作短編集東京発 異世界行き 大武政夫マンガトリツカレ男ヒナまつりの作者の短編集 どれも面白いが、「銀行強盗は同窓会の始まり」と「三田村桜子(仮)の一生」 「銀行強盗は同窓会の始まり」はタイトル通りの内容で口で説明したら面白くないが、漫画で読むと面白い感じの短編。 「三田村桜子(仮)の一生」は、タイトルからは想像できない内容で、異世界物の短編でトラックにひかれそうなところから始まり、最終的にはいいオチがある面白い短編だったz 大学が舞台コダマの谷 入江亜季大トロ青春な感じです!九井諒子の実力、ここに極まれり九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 九井諒子名無し人魚禁漁区をコミティアで手にしたときに「この人何者なんだ」と驚いたのを今も忘れません。 もちろんダンジョン飯も傑作ですが、短編集にこそこの方の圧倒的魅力、実力、表現力を確認することができます。もちろん本書以外の短編集にも同じことが言えます。腰抜かしますよ。 なので、久しぶりに新作短編が読みたいと思うのはわがままでしょうか…。 素敵なふたりのキミョかわ魔界旅行ニコラのおゆるり魔界紀行 宮永麻也ぺそ表紙に惹かれて買ったら大正解だった作品! 細い線でみっしり描き込まれた絵の雰囲気が最高です。 人間のニコラ(花を出す魔法が使える)は異界に迷い込み、旅の商人サイモンに拾われてともに旅をする。 その中で出会う魔界の風景と種族がいちいち素敵ですぐ夢中になりました。 あと魔界のご飯は人間はほとんど食べられないっていう設定も面白かったです。 悪魔族、モフ族、ガブール族、ポペ族…。 見た目も特性も全然違うけど、みんなうまく暮らしてるところが可愛い。 話と話の間では、その回で出会った魔族たちのその後が描かれるのですが、これまたいい話ばっかりで好き。 ニコラの子どもらしい純粋さと楽天さ。サイモンがニコラに手を焼きながらもいつも気にかけている姿に癒やされます。 サイモンはなぜニコラを拾ったのか? その理由はサイモンの生い立ちと父親にも関係していて、そのエピソードもこれまた超いい優しい気持ちになれるので、ぜひ2巻まで読んでほしいです…! (1話の回想)人間×宇宙人の最強ラブコメヨメがコレなもんで。 宮田紘次名無しドタバタしてます!とにかく、この宇宙人の奥さんがキュート。 そんでもって、超ラブラブ夫婦。 人間と宇宙人ということを微塵も障害と感じてないところがいいですね。 また生まれた子供が可愛いのなんの。 宮田さんが描くお尻はエロい。宇宙人のお尻でも、エロい。キャラクターそれぞれに濃密なドラマがある乱と灰色の世界 入江亜季名無し特に好きなのは、乱のお兄ちゃんと魔女の珊瑚ちゃんの話です。 お兄ちゃんが通う人間界の高校に珊瑚ちゃんも通うっていう展開、少女漫画的でキュンキュンが止まりません。 サブキャラへの愛と力の入れ方にも妥協がなく、たまにスピンオフの回が挟まってくるのですが、もれなく面白いです。 作者の振り幅の広さをこれでもかと実感できます。 「人が死なない」世界のガンアクションSF不死の猟犬 八十八良sogor25その世界では、人間は死なない。正確には、死んだ瞬間に体が元通りになり生き返る。人間は寿命以外で死ぬことはなく、故にその世界には病院も薬局もない。だから例えば風邪をひいたらその治療法はピストルで頭を打ち抜き文字通り『生き返る』という方法。 そんな世界で、"人間が死ぬようになる"謎の感染症「復活不全症(RDS)」が発生したーーーという物語。 というSF設定盛り盛りでかなり難解な設定の作品で、しかも上記のような設定なので戦闘になったら血しぶきマシマシという感じなので、かなり人を選ぶ作品ではあるし、文字だけで魅力を伝えるのは難しいんだけど、何よりあのハルタで「乙嫁語り」「ヒナまつり」「ハクメイとミコチ」に次ぐ長期連載(休載や不定期連載を除く)を続けているというのがこの作品の面白さを証明してくれるのではないだろうか。 1~6巻までは「不死の猟犬」というタイトルで、RDSの感染源となる人間「ベクター」を匿う「逃がし屋」という存在と、RDSの根絶のために逃がし屋を追う警察との対決構造を中心に物語が展開しするのでガンアクションがメイン。そしてその抗争の中で徐々に明らかになるRDSの謎。最終6巻でRDSの正体が明らかになった瞬間には思わず鳥肌が立った。 そして現在はナンバリングを1巻からに戻し「不死の稜線」というタイトルで連載中。こちらは前巻までで明かした謎をそのまま明示しつつ新基軸の物語を展開し、主に登場人物の人間関係、心情描写にスポットを当てている印象。構図としては例えるなら「不死の猟犬」が『PSYCHO-PASS』テレビ本編で「不死の稜線」が今やってる映画3部作という感じ。 なので、本屋で「不死の稜線」を見かけて気になってる人がいたらまずは「不死の猟犬」1~6巻までを読んでみてほしい。そこまでしてくれたら「不死の稜線」は間違いなく面白いから。 「不死の猟犬」全6巻、「不死の稜線」2巻まで読了2巻のアプローチがとても面白い欅姉妹の四季 大槻一翔にわか※ネタバレを含むクチコミです。ジャケ買いでしたが正解でした欅姉妹の四季 大槻一翔大トロ4人姉妹っていいですよね。 それぞれのキャラクターに深みがあって、この先の展開が楽しみです。なんで4人だけで住んでるのかとか、みんなの詳しい学年?とか…… 進むのがゆっくりな感じも良いです。 長女がどんどんデカくなってる気がします。 Fellowsらしい、不思議な魅力のある漫画兎の角 睦月のぞみmampuku好きすぎる絵のタッチだったので完全にジャケ買い。 当作品ページにもある「あらすじ」を見てテンションに笑いましたw ノリが一昔前だなーと懐かしい気持ちで読み始め、ふと奥付を見ると2010年?……そ、そっかぁ(遠い目 内容は、除霊モノで○の娘で百合(?) ちょうど「プラナスガール」とかで♂の娘が流行り始めみたいな時期でしたね。絵が良くキャラが良く、1巻のストーリーもまぁまぁよくできていました。 絵が好きだと応援したくなっちゃうんですが、最新作の連載も作者のブログも2014年頃から止まっていて残念……少女レトロは可愛いとの相性がいいという確信レイチェル創々 高橋拡那mampuku 昭和テイストの萌えエロコメ。絵柄や構図などはビームコミックスなどでよく見る(若干食傷気味の)人工的なレトロタッチなんですが、この作者が凡百のレトロ風漫画より全然見れるな、というか良いなと思えるのは、少女漫画ばりのキラキラ感があるからでしょうか。その点は入江亜季にも似てますが、あちらはキャラまでが少女漫画的であるのに対し、こちらはどちらかというと少年漫画的です。昔の少年漫画的なセクシーなお姉さんが、昔の少女漫画ばりのキラキラ絵柄で描かれるとなるほどこうなるのか、と(もちろん、どちらも萌えの文法で今っぽくブラッシュアップされているのは言うまでもないですが。) まず、頭の悪さ全開のスピード感がシリアスな笑いを誘う冒頭5ページでなんとなくこの作品の楽しみ方がわかります。掴みの強烈さは柴田ヨクサル「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」に近いです。ただしあれと比べると「レイチェル」の方が計算してやっている印象を受けます。色々と展開が雑で無茶苦茶なんですけど、そこが笑えるというか。 また、各話のサブタイトルが「ダイタンな○○」「○○に御用心」など昭和全開なところも芸が細かいというか、コンセプトがわかりやすくていいですね。私は「思ってたのと違う(ので残念)」という考え方が嫌いなんですが、目次と冒頭5ページでしっかり作品紹介ができていてとてもスマートだと感じました。<<1011121314>>
二年ぶりにドイツに帰国した、ビール職人を目指す玖郎と、彼を空港で待つ、自身もビール職人のアンナ。二人は手を取り歩き出す。新たな“自分達の一杯”を造るために……。 『ネコと鴎の王冠(クローネ)』は、中村哲也先生の「王冠シリーズ」の第1作目。 まず全編に渡って、ドイツビールを含めた歴史あるドイツ文化に目を奪われる。ビールはピルスナーしか知らない日本人としては、ドイツビールの多様さには驚かされる。季節感や料理との合わせ方についても、作中で言及がある。 それら多様なビールは、家族経営に近い小規模の醸造所によって生み出され、地域で消費されてきた長い歴史がある。そんな醸造所で遊び育った玖郎とアンナは、伝統を継ぎながらも親方の理解のもと、新たなビール造りにチャレンジしていく。このような「歴史のアップデート」が豊かなビール文化を生み出している、と思うと、彼らの頑張りにワクワクしてくる。 しかし、根を詰めがちな仕事人間の玖郎を、周囲は心配し諫める。ドイツの職人は、ワークライフバランスにうるさいようで、作中のドイツの人々の意外な力の抜け具合から、日本人の私たちが学ぶことは多い。 ドイツの文化、休日の過ごし方、誰かと支え合うこと、そして玖郎とアンナの恋の行方を追いかけながら、ビール造りの世界を知ることができる漫画。 あとアンナは可愛くてもう…もう……。 (参考作品としては『もやしもん』8巻のオクトーバーフェストは必見。最近の作品だと『琥珀の夢で酔いましょう』などどうでしょう)