高校野球の監督をするのが夢だった物理教師・宇佐智己(うさともき)は、念願叶って浅草橋工業高校野球部監督に就任。チームを勝利に導くために、野球の統計学を提案する。根性でも気合でもない、データに基づいた「効率の良い努力」とは何か? 新生野球部、始動!!
高校野球の監督をするのが夢だった物理教師・宇佐智己(うさともき)は、念願叶って浅草橋工業高校野球部監督に就任。チームを勝利に導くために、野球の統計学を提案する。根性でも気合でもない、データに基づいた「効率の良い努力」とは何か? 新生野球部、始動!!
県外の高校に進学した卑屈で弱気なピッチャー・三橋廉(みはし・れん)。見学するだけと訪れたものの強引に入部させられたのは、全員1年生(くせ者揃い)に女監督(コワイ)という創設まもない野球部だった!オレらのエースは暗くて卑屈。勝つために、弱気なエースのために。行け、オレら!読むとためになり、しかも血沸き肉躍り涙する。絶対に面白い本格高校野球漫画!
女が野球をすることに、まだ世間があまり興味を示さなかった頃。リトルリーグで男子に交じりエースを務めるほどの圧倒的な才能を持った草吹恵と、女性離れした体力を誇るスラッガー結城愛。ふたりの“めぐみ”は、ともに大好きな白球を追って、青春のすべてをグラウンドに懸けることを誓う。その出逢いは、女性にとっての野球の未来を、世界を変えるほどの、大いなるストーリーの始まり。『銃座のウルナ』で第21回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した鬼才・伊図透が挑む、真っ向勝負のガールズ・ベースボール・ロマン、満を持してのスタート。※“(go for) all the marbles”は「いちかばちかやってみる」「すべてを懸ける」の意。月刊コミックビーム連載『全速力の。』改題
野球未経験だが統計学を駆使して頑張る 新米高校野球部監督の話。 スポーツ漫画では昔から 「センスと体力の塊」みたいな主人公に 「知能と論理が全て」みたいなライバル登場、 ってのはよくあった。 メガネをかけてパソコン持ち歩いているようなやつ。 大概は「(主人公)は計算外の大物だ」みたいになって 主人公が勝つんだけれど(笑)。 漫画キャラとしては計算高いやつより 純粋にその競技が好きなやつのほうが好まれて 論理派は嫌われるだろうし、 そういう設定と結末になるのはある意味で自然かも。 「僕はまだ~」で好感を感じたのは 主人公が統計学馬鹿なんだけれども、 統計学馬鹿が野球に口出ししてきたのではなく、 野球馬鹿が統計学を武器に頑張るということ。 そして、統計学を勝利のためだけでなく、 選手の可能性を奪わないために使うこと。 野球が好きだがやらせてもらえなかった?主人公が 野球未経験の自分がどうやったら野球に関われるか、 弱小高校のナインを勝たせてやれるのか、 そう考えて武器にしたのが統計学である、ということ。 主人公が単なる統計学馬鹿で野球を好きでもなんでもないし 勝つことだけを目的に考えるキャラなら この漫画はまったく魅力がないものになっていたはず。 それとこの手のパソコン信者とかデータ主義の キャラって理知的過ぎて人間味にかけたり、 そんな凄い処理能力のPCや そんな都合のいい正確で大量のデータなんか 用意できるわけがないだろ、という無理無理感が つきまとったりする、普通は。 そのへんを最新の機器やソフトを登場させ、 工業高校であるという強み? そして主人公の情報収集力が ストーカーレベルに上昇した、 などの小ボケネタ的エピソードを盛り込んで 話に説得力と好感を持たせている。 この漫画については僕はまだ一巻までしか知らない(笑) 多分、二巻から先では統計学の限界とかに ぶつかったりして悩んだりするんだろうな、と想像している。 そんな限界を小ボケかましたりしながら乗り越えていく(だろう) 主人公と野球部員の話を、これから読むのが楽しみだ。