あらすじ

199×年、世界は核の炎に包まれた。破壊され、荒野と化した地球に生き残った人類は、再び暴力に支配された。一滴の水さえも奪い合う時代が到来し、弱者は虐げられるだけの過酷な運命を負わされた。そんな、ある日。一人の若者が水を求めて荒野を歩いていた。彼こそは、肉体に散在する経絡秘孔(ツボ)を突き、内部から相手を破壊するという、一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の使い手、ケンシロウだった。たどりついた村で、ケンシロウは牢に囚われる。牢には、バットという少年がいた。牢番をしていた少女リンは、ケンシロウの優しさに触れ、牢の鍵を渡す。そのとき、村は、豊富な食料と水が目当ての強盗組織「Z(ジード)」に襲われる……。ケンシロウの最初のライバルのシンや、最愛の恋人ユリアも登場。「週刊少年ジャンプ」やTVアニメで爆発的人気を誇り、「おまえはすでに死んでいる」のセリフが流行語にもなった一大格闘巨編、ここに復活!悲哀は、やがて愛へと変わる――。
北斗の拳 1巻

199×年、世界は核の炎に包まれた。破壊され、荒野と化した地球に生き残った人類は、再び暴力に支配された。一滴の水さえも奪い合う時代が到来し、弱者は虐げられるだけの過酷な運命を負わされた。そんな、ある日。一人の若者が水を求めて荒野を歩いていた。彼こそは、肉体に散在する経絡秘孔(ツボ)を突き、内部から相手を破壊するという、一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の使い手、ケンシロウだった。たどりついた村で、ケンシロウは牢に囚われる。牢には、バットという少年がいた。牢番をしていた少女リンは、ケンシロウの優しさに触れ、牢の鍵を渡す。そのとき、村は、豊富な食料と水が目当ての強盗組織「Z(ジード)」に襲われる……。ケンシロウの最初のライバルのシンや、最愛の恋人ユリアも登場。「週刊少年ジャンプ」やTVアニメで爆発的人気を誇り、「おまえはすでに死んでいる」のセリフが流行語にもなった一大格闘巨編、ここに復活!悲哀は、やがて愛へと変わる――。

北斗の拳 2巻

凶暴な組織「KING」のスペード、ダイヤ、クラブ、ハートを倒したケンシロウ。だがKINGのリーダーは、ケンシロウの胸に7つの傷をつけた男、南斗聖拳のシンだった。かつて恋人のユリアをめぐって闘い、シンに負けたケンシロウだったが、執念の拳でシンを粉砕。しかし、シンの口は無情にもユリアの死を告げる。自らも死を選んだシンの遺体を、ケンシロウはその手で葬るのだった。そして、バットとともに再び旅に出るケンシロウは、捕らえられ移送されるリンを助け、再会する。リンを捕らえた組織は、GOLAN(ゴラン)という狂気の組織だった……。

北斗の拳 3巻

バットの弟分タキに連れられ、たどり着いた村で、身寄りのない多くの子供たちを育てる老婆に出会う。水のない村に井戸を掘る老婆。だが老婆に飲ませたい一心で隣村の水を盗んだタキは、殺されてしまう。たかが一口の水のために失われた、幼い命……。そしてケンシロウの拳が岩盤を砕き、村に水が満ちる。しかし、平穏な日々はつかの間。ケンシロウが去った後、村はジャッカル率いる強盗団に襲われ、老婆が殺される。戻ったケンシロウは怒りに燃え、ジャッカル一味を全滅させていく。

北斗の拳 4巻

身寄りのない子供たちを引き取ってくれる村で、ケンシロウはユリアに生き写しのマミヤと出会う。村の用心棒となったケンシロウだったが、もうひとりの用心棒は南斗水鳥拳(なんとすいちょうけん)の使い手、レイだった。牙(きば)一族に襲われる村を救うふたり。だが、レイの妹アイリを人質にとられ、レイ、マミヤ、ケンシロウの三人は牙一族のテリトリーに救出に向かった……。

北斗の拳 5巻

妹のアイリと愛するマミヤを人質にとられ、ケンシロウと闘うことになったレイ。北斗と南斗が闘えば互いを滅ぼすことになる――。しかしふたりは、互いに仮死状態になることで牙一族をあざむき、アイリとマミヤを奪還する。そしてレイは、アイリを連れ去った胸に7つの傷を持つ男がケンシロウではないことを知る。ケンシロウの北斗神拳の兄弟子ジャギが、ケンシロウの名を語って悪事を働いていたのだ!ジャギを倒すために旅立つケンシロウ。追いつめたジャギの口から、シンやユリアの悲劇もジャギの策略と告げられたケンシロウの拳が、熱くうなりをあげる……。

北斗の拳 6巻

北斗神拳の兄弟子ジャギを倒し、ほかのふたりの兄のラオウとトキが生きていることを知ったケンシロウ。正統な伝承者として、伝承者争いの後始末をするために旅を続けるケンシロウは、病を治す奇跡の村にトキがいるといううわさを耳にする。やさしかった兄トキ。だがいまは豹変し、人を実験に使って殺す外道に成り下がっていた!トキの元へ向かい、闘い始めたケンシロウだったが、そこにレイが登場。残虐なトキの正体は、南斗聖拳の奥義を得られず北斗神拳を真似ようとしたアミバだった……。

北斗の拳 7巻

北斗神拳の兄弟子トキの行方を探して、ケンシロウ、レイ、マミヤは、入ったら二度と出ることはできない難攻不落の監獄島カサンドラへと向かう。トキを救うには、“脱出することはできない”というカサンドラ伝説を破らなければならなかった。入口の扉を守るフウガとライガは三人の入獄を拒んだが、ケンシロウの拳に共鳴し、監獄解放の望みを託して、開くことのないといわれた扉を開けた。そしてケンシロウはカサンドラを支配する獄長ウイグルと対決する。北斗神拳はウイグルを圧倒し、ついにケンシロウにトキとの再会の時が訪れる。トキは、カサンドラをつくった拳王の話を語り始めた。狂気の野望を抱く拳王は、北斗の長兄にして失われた男、ラオウだった…。

北斗の拳 8巻

拳王の侵攻隊がアイリとリンの待つ村に迫ったことを知り、レイが急行する。アイリをかばったリンは侵攻隊に襲われたが、レイに救われる。そしてついに、拳王ことラオウが村に現れた。そのときレイはすでに、見た者はその年のうちに死に至るという、北斗七星の横に光る星「死兆星」を見ていた。圧倒的な力を誇るラオウを前に、レイはケンシロウの捨て駒となることを決意する。

北斗の拳 9巻

ラオウの拳は、レイを瀕死に追いやり、苦しみながら三日間で死ぬと告げた。ラオウに立ち向かおうとするケンシロウを制し、トキが闘いを挑む。北斗vs北斗の死闘のなかでトキは負傷し、ケンシロウの怒りが爆発、ついにラオウとケンシロウの闘いが始まった。ともに血を流し、最後の一撃の前に止めに入ったトキの言葉で、ラオウは立ち去る。そしてマミヤは苦しむレイのために薬を手に入れようとメディスンシティーへ向かい、捕らわれてしまう。ケンシロウが駆けつけて助けるが、やがて新たなる敵、南斗聖拳のユダが現れる。

北斗の拳 10巻

それぞれに宿命の星をもつ南斗六聖拳。妖星・南斗紅鶴拳のユダは、両親を殺してマミヤを連れ去った非道の男だった。そしてユダと義星・南斗水鳥拳のレイとの、南斗同士の闘いが始まる。マミヤを愛するレイの心か、ユダの妖艶な裏切りの拳か――。残り少ない命のすべてをかけてユダを倒すレイ。だが闘い終わって、レイの命も尽きるのだった。一方、南斗六聖拳最強の男、極星のサウザーは、自らを聖帝と称して覇王を目指し、聖帝十字陵を築いていた。そこにやってきたケンシロウは、聖帝のために働かされる子供たちを必死でかばいながらサウザーにはむかい続ける男、南斗白鷺拳のシュウと出会う。シュウこそは、幼少のケンシロウの力を見抜いて未来を託した、仁義熱き仁星の闘将だった。

北斗の拳 11巻

シュウvsのサウザー、南斗六聖拳同士の闘いが始まった。シュウの華麗な南斗白鷺拳の前に、サウザーは子供たちを人質にとり、卑劣にシュウを追い詰める。脚拳を得意とするシュウの脚がサウザーに切り裂かれたとき、傷ついたケンシロウの魂が揺さぶられる。だがシュウは、再び戦場に戻ったケンシロウの目の前で果てるのだった。シュウを人柱として完成した聖帝十字陵が、自らの拳で師を失ったサウザーの哀しみの墓標であることを知るケンシロウ。そしていま、ケンシロウとサウザーの死闘の幕が切って落とされた……。

北斗の拳 12巻

ケンシロウは深い愛をもって南斗聖拳のサウザーを倒した。それを見届けたラオウは、トキとの闘いを選び、ふたりの生まれ故郷に向かう。一方、ひとりの武術家としての熱き心をよみがえらせたトキも、生まれ故郷の墓碑の前に立っていた。そして明かされる、ラオウとトキ、北斗神拳伝承を争った兄弟の秘密。弟は兄を生涯の目標とし、兄もまた弟を深く愛していた!やがて訪れる決着の時。ふたりの間に憎しみはなく、ラオウはまた拳王として天を目指す。ラオウ不在の拳王軍を取り仕切っていたのは、天狼星を宿星にもつリュウガだった。

北斗の拳 13巻

天狼星のリュウガはユリアの実兄だった。拳王ことラオウに忠誠を誓い、拳を捨てたトキを襲ってケンシロウの怒りを誘うリュウガ。そしてケンシロウの拳がリュウガを突き破る。だがトキは、荒くれた時代を救うための強者を探すために、リュウガがあえて魔狼の悪名をかぶっていたことを告げた。自ら死を選んだトキ、リュウガ、それを見つめるケンシロウ。そのころ、南斗最後の将が動き出していた。南斗最後の将を守護する風・炎・山・雲・海の五車星は、ケンシロウを将の元へ導くため、ラオウを足止めしようとする。山のフドウはケンシロウを守り、風のヒューイ、炎のシュレンがラオウに立ち向かうがことごとく倒され、ついに、自由気ままな男、雲のジュウザが動いた。ラオウvsジュウザ、因縁の対決がスタート!

北斗の拳 14巻

ジュウザが幼いころからともに育ち、いつしか想い慕うようになった女は、母違いの妹、ユリアだった。その哀しさがもとで無頼となったジュウザだが、南斗最後の将の願いを聞き入れ、ラオウの前に立ちふさがる。一方、ケンシロウを南斗最後の将に会わせるため、先に行かせようとする山のフドウは、拳王軍に苦戦。戻ってフドウを救ったケンシロウに、フドウは最後の将の名を告げた。それは、ラオウが愛し、トキが見守り、ジュウザが想い慕った、ケンシロウ最愛の女、ユリアだった。奔放に闘うジュウザをラオウの拳が破り、ケンシロウとラオウはともにユリアの元にたどり着く。そしてついに、ラオウvsケンシロウの最後の闘いが始まった……。

北斗の拳 15巻

ユリアはラオウに連れ去られた。崩れ落ちたユリアの城で、ケンシロウは一時的に視力を失い、海のリハクは負傷する。ユリアとともにいるラオウは、ケンシロウを倒すための鬼の血を求めて、山のフドウとの闘いに向かった。かつてラオウが恐怖した、フドウの狂気がよみがえる。だがユリアによって優しさと哀しみを知ったフドウは、決死の闘いのなか、全身でラオウに哀しみを教えるのだった。フドウの最期を、たどり着いたケンシロウが見守る。そしてケンシロウの元へやってきたラオウの馬、黒王。その背にまたがり、ケンシロウは決戦の地へと向かう。ケンシロウとラオウ、ユリアを愛したふたりの男の宿命の闘いが、いまここに決着――。

北斗の拳 16巻

北斗神拳究極奥義「無想転生」を極めたケンシロウとラオウ。ふたりの対決は、はるか遠い幼き日の修行の姿と重なる。しかしラオウは「わが生涯に一片の悔いなし!!」の叫びとともにケンシロウに敗れ、絶命した。それを見とどけたケンシロウは、すでに死の病に冒されているユリアを抱きかかえ、荒野へと消える。ついに世界はひとときの平和を取り戻した――。そして数年後。平和は貧富の差を生み、世界は再び混迷を極めていた。民衆を虐げる圧政者たちに立ち向かっていたのは、成長したリンとバットだった。ふたりは北斗の軍を名乗り、その首に賞金をかけられながらも、暴力から民衆を解放していた。だが、ふたりの目の前で賞金目当ての郡指令バスクに、リンの身代わりとして女が殺されそうになる。そこに現れたのは、黒王号にまたがった救世主ケンシロウだった。再び、ケンシロウとリン、バットの旅が始まった!

北斗の拳 17巻

腕を頼りに賞金首を狩り、賞金を稼ぐアイン。リン、バット、ケンシロウの首にかかった賞金を狙って闘いを挑んだが、ケンシロウにあしらわれる。そしてアインはバットとともに、圧政に苦しむ郡都(エリア)を落とし、賞金稼ぎよりやるべき正義があることに目覚める。足を洗ったアインは、市都(シティ)を解放しようとしたが、幼い娘アスカを人質にとられて絶体絶命に。そこにケンシロウが現れ、アインを助ける。アインの兄弟分であるバズ、ギルのハーン兄弟を監獄から救い出したケンシロウたちは、新たな敵、帝都の将軍、金色のファルコの名を聞く。ファルコは、中央帝都にいる天帝に遣わされた、元斗皇拳の継承者だった……。

北斗の拳 18巻

ハーン兄弟の身を犠牲にして、なんとかファルコを退けたケンシロウたち。だが中央帝都では、天帝の力を悪用する総督ジャコウが、ファルコら元斗皇拳の使い手たちに卑劣な命令を下していた。そしていま、ファルコとケンシロウ、元斗vs北斗の闘いが始まる。一方、リン、バット、アインは、天帝を救うため、中央帝都に侵入。アインは総督ジャコウを仕留めようとするが、天帝の居場所を知るジャコウを殺すことができず、逆に地下に落とされてしまう。地下の洞窟にいたのは、天帝ルイだった。そしてリンとルイ、ふたりの因縁がいま明かされる。やがて崩れていく帝都。ルイ、リンらを救うため、アインは自らの命を犠牲にする。ジャコウはファルコに倒されたが、ジャコウの息子ジャスコはリンをさらい、海を渡って逃げていった……。

北斗の拳 19巻

リンを追って海を越え、修羅の国へと渡るケンシロウ。海の上で出会った赤鯱(アカシャチ)は、修羅の国を「地獄」と呼んだ。たどり着いた浜で、ケンシロウはボロボロの身体となったファルコに再会する。修羅の国とは、北斗、南斗、元斗などの拳法の源流がある、力だけがすべての過酷な死の国だった。リンを探して修羅の国を歩き、迫りくる敵を次々に破るケンシロウ。一方、捕らわれの身となったリンの前に、赤鯱が遠い昔に生き別れた息子シャチが現れる。シャチは、北斗の源流である北斗琉拳の使い手だった!

北斗の拳 20巻

地上最凶拳といわれる北斗琉拳の使い手シャチは、修羅の国の郡将カイゼルを倒し、リンを連れ出した。それは、北斗琉拳の3人の羅将とケンシロウを闘わせるためだった。第三の羅将ハンにリンを渡したシャチ。そしてついに、ケンシロウがリンの前に現れる。ケンシロウとハンの闘いが始まり、リンは修羅の国に伝わるラオウの伝説を知る。それは、ラオウが修羅の国の救世主として上陸してくるという伝説だった。そしてケンシロウもまた、修羅の国が北斗神拳の故郷であり、同時に自らの故郷であることを知る……。

北斗の拳 21巻

激闘の末に羅将ハンを倒したケンシロウ。そのころシャチは、第二の羅将ヒョウがケンシロウの実兄であることを知る。北斗琉拳を三人の羅将に伝えた男ジュウケイは、幼いころに封じ込めたヒョウの記憶をよみがえらせるため、ヒョウの元へ現れる。ふたりの闘いが始まり、ケンシロウとヒョウ、そして北斗神拳と北斗琉拳の因縁が明らかにされていく。一方、第一の羅将カイオウはリンをさらい、ケンシロウとの対決を待ちわびていた。リンを救うため、カイオウ打倒へと向かうケンシロウ。だが魔闘気をまとったカイオウの技の前にケンシロウは瀕死に。カイオウに殺されそうになるケンシロウを救ったのは、シャチとその父の赤鯱(アカシャチ)だった!

北斗の拳 22巻

シャチや赤鯱(アカシャチ)たちの活躍でカイオウの手から逃れたケンシロウ。だが赤鯱は死に、ケンシロウは意識を失ったまま、シャチにかくまわれる。羅将ヒョウは、訪れた街で、ボロとなって身を隠すシャチとケンシロウに出会う。記憶を失ったままのヒョウの脳裏に、ケンシロウの面影が焼きつく。そのころカイオウは、ヒョウの婚約者である妹のサヤカを殺してヒョウを怒らせ、北斗宗家の血を引くヒョウとケンシロウを闘わせようとたくらむ。怒りのあまり魔闘気をまとったヒョウは、カイオウの謀略に乗り、ケンシロウと闘うことになる。よみがえりつつある記憶と魔闘気の狭間で混乱するヒョウは、やがて北斗宗家の拳を繰り出す。しかしその瞬間、シャチの拳がヒョウの胸を貫く――。

北斗の拳 23巻

ケンシロウの封印を解く鍵がある泰聖殿に向かったシャチとレイア。しかしそこにはカイオウがいた。シャチの片手、片足をもぎとったカイオウだったが、己の拳で泰聖殿の地下に落ち、そこで女人像を見る。愛に殉じようとするシャチの姿に、女人像は涙を流す。シャチは息を吹き返し、カイオウはリンを連れて再び去った。そこに到着したケンシロウは、女人像に隠された北斗宗家の封印を解き、リンの救出に向かう。だがカイオウは秘孔「死還白(しかんはく)」を突いてリンの視力を奪い、目を開けた瞬間に見た者を愛するように仕掛ける。そしてカイオウは、自分がラオウの実兄であることを告げるのだった……。

北斗の拳 24巻

ケンシロウとカイオウの激闘が続くなか、記憶を取り戻したヒョウは、目を覚ました瞬間に目の前の人を愛してしまうという秘孔「死還白(しかんはく)」を突かれたリンの救出に向かう。悪党どもにつかまり目を覚ましそうになったリンだったが、駆けつけたヒョウが助ける。そのころ、ケンシロウはカイオウの左の額に北斗七星のあざを見る。そしてケンシロウは、女人像に刻まれていた北斗宗家の悲話を明かした。北斗神拳と北斗琉拳は、北斗宗家の血を受け継ぐ二人の姉妹から生まれた二人の男児シュケンとリュウオウの拳だったのだ!そしていま、カイオウを倒すため、ケンシロウの北斗神拳がうなった……。「修羅の国」編、完結!そして時は過ぎ、ラオウの子リュウが登場!

北斗の拳 25巻

世紀末覇王ラオウの遺児リュウを連れて、旅に出たケンシロウ。育ての親ハクリ夫妻をコウケツ一味に殺されたリュウは、ケンシロウとともにコウケツの奴隷として本拠地へ乗り込む。そこでは、ラオウ軍屈指の武将だったバルガとその部下たちが、子供たちを人質にとられコウケツにこき使われていた。そしてケンシロウはリュウに「これはおまえの闘いだ」と告げる。リュウは見事、バルガたちの子供の解放に成功。そしてリュウはコウケツに闘いを挑む。リュウは危機に陥るが、そのとき、ケンシロウの拳がコウケツを破った。さらに旅を続けるケンシロウとリュウは、雪山でサヴァの王女サラに出会う。サラは二人をサヴァへ案内し、国王アサムと引き合わせる――。

北斗の拳 26巻

体を病んでいても民衆に力を誇示し続けなければならないサヴァの国王アサムの姿を見て、ケンシロウは国王の後継を引き受ける。それを知って、国王の座を巡って争い続けるアサムの三人の息子、カイ・ブコウ・サトラが、ケンシロウに闘いを挑んだ。だがまったく相手にならないほど強いケンシロウを前に、三人の兄弟は和解し、協力してサヴァを継ぐことを誓う。そのころ、国王アサムは雪原でヒューモに襲われて命を落とす。そして三兄弟の長男カイも、極北の聖国ブランカの槍に倒れた。ブコウをサヴァに残し、末弟のサトラはブランカの王女ルセリに会うためブランカに向かう。しかし、かつての信仰心厚き国ブランカは、光帝バランの狂信者たちの国に変貌していた……。

北斗の拳 27巻

狂信者の国ブランカを支配する光帝バランは、かつてのラオウの部下だった。ラオウを見て身につけた北斗神拳を駆使するバラン。幼いころ、病になっても神に祈り続けた妹を亡くしたバランは神を嫌い、自らが神になろうとしたのだった。だが間違いを悟ったバランは自ら民衆の前で死を選び、ラオウの子リュウに男の死に様を教えた。ケンシロウはリュウと別れ、ユリアの墓を訪れる。そこでマミヤに再会し、バットがリンの記憶を奪って旅に出たことを知った。そしてユリアの面影を夜空に見るケンシロウも、記憶を失う。リン・バット・ケンシロウが初めて出会った場所で再び出会った、記憶をなくしたリンとケンシロウ。そのころ、バットはリンのために殺されようとしていた……。必見!壮大なスケールで描かれた、超人気格闘巨編の最終章!