ご注文はうさぎですか?

キャラクターが魅力的!

ご注文はうさぎですか?
名無し
1年以上前

暗い話がなく読んでいていやされる作品です。キャラクター達もそれぞれ魅力がたくさんあり、好きになってしまいます。 「内容がない」という人もいますが、読みすすめていくなかで徐々にキャラクターたちが成長しているのがわかるので、そこも本作の魅力のひとつだと思っています。

黒猫

黒猫は不吉の象徴だとよく言うが…

黒猫
名無し
1年以上前

ねこだまりでもふもふ猫たちの悠悠ライフを描いた著者の猫マンガ最新作。これまた、ねこだまりとは全く違うイメージですごい。あと男性キャラクターが二人しか出てこないのも新鮮でした。 ストーリーはあまり掴み所がないけどじわじわくるホラーっぽさがありました。世にも奇妙な物語でありそう。ともかく猫の描き方が上手いから、最後のコマはゾッとする人と、「猫かわいい」の人と分かれそう。

江波くんは生きるのがつらい

小説を書くためにヒロインとの出会いを待ち続ける男

江波くんは生きるのがつらい
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

小説家志望の江波くんは理想の処女作を書き上げるため、実生活で運命のヒロインと出会いを待ち続けているという思い込み激しい系の陰キャ大学生です。 しょっちゅうカワイイ女の子との遭遇イベントを発生させてるのですが、なんだかんだ理由をつけて「ドラマチックじゃない!不採用!」とすべてのフラグを叩き折り、自らの殻に篭もろうとするありさま。読んでる側としては「十分ドラマチックだから!」とキレそうになること間違いなし。えっ…選り好むな…! 情けない態度ではありますが実のところ「これくらいのドラマではいい小説を書けないかもしれない」という執筆へのプレッシャーからきているものなのです。単純なロマンチストというわけではなく、江波くんの場合は女性との距離と創作への怯えが密接に結びついていて、これが面白いところですね。 そんな彼のイカれた生態に目をつけたのが同級生の清澄さんで、この女もヤバい。江波くんの自我が苦しむさまを見ることに快楽を覚える愉悦系ヒロインで、彼の周囲をかき乱し続けます。江波くんVS清澄さんの自我バトルが衝撃の形で決着する最終回、見届けてほしい。 江波くんの生き様を通じ、創作と自意識が孕む闇が炸裂しながらも面白かわいく描かれています。身に積まされながら楽しく読めました。江波くんのデビュー作読んでみたいですね。

本田鹿の子の本棚

このパターンは新しい…!

本田鹿の子の本棚
さいろく
さいろく
1年以上前

目の付け所が良いというか発想力の勝利ではないか。 父が娘がどんな本を読んでいるのか気になって仕方ないというところから始まる「娘の本棚を覗き見る」のが繰り返されていく。 読んでみたところをマンガで表し(ただし本作で描かれる登場人物達の見た目は父親の想像するイメージで、鹿の子のイメージするソレ=栞の自作絵とは異なる)そこからしっかりオチに繋げるところは永続的に繰り返すことが出来るマンガの新しいカタチだと思った。 単行本では話と話の間に途中で出てくる作家などの設定資料のようなものが出てくるのだが、梶○一騎のような作家が出てきてたりするのもとても良い。 このノリはジェネレーション的に近いものを感じるなぁ 2巻(天魔大戦篇)になってから色々パロディがすごいのもまた一興。

あさな君はノンケじゃない!

ゲイの“日常”を知る

あさな君はノンケじゃない!
nyae
nyae
1年以上前

性的マイノリティに対して差別したくないと思うと、どうにか理解しようと頑張って、言ってはいけない言葉を覚えようとしたり、腫れ物に触るような対応をしてしまったりと、お互いに居心地の悪い思いをしてしまうのでは…(という心配をしてしまう無限ループ) 身近に該当する人がいないと、ひとりでそんなことを考えてぐるぐるしてしまう。 そんなときに読んだこの漫画は、少し心が楽になったのと同時に、良い教科書にもなりました。 性的指向などに関わらず、もちろんノンケでも、どんな人にも日常があって、その日常を侵害する権利は誰にもない。そしてこの世に「当たり前」のことなんてない。その人が好きなもの・嫌いなものが自分と違ってもいいし、同じだったら気が合うね!って言って仲良くなればいい。個人として付き合えばそれで良いんだなと(あ、でも書いてることは「当たり前」のことだな…)。 この漫画を描いてるあさなくんはゲイだけど、タイトルは「ノンケじゃない」。つまり、「君は〇〇だ」とカテゴライズすることがもう遅れてる。ノンケじゃない(自分とは性的指向が何かしら違う)、了解。で終わりなんだ!てことかな?と自分は解釈しました。

手指の鬼

それは愛だった

手指の鬼
野愛
野愛
1年以上前

これは凄いそりゃ大賞になってもならなくてもなんにせよ世界に見つかりますでしょ、と。 優しくて美しい鬼の忘れられない記憶。 優しくて美しい鬼との忘れたいような記憶。 鬼の気持ちに寄り添えば、救いのある物語のような。 よかったね、とは言えないけれど。  それは愛だったと気づくのは、すべてが終わってからなのかもしれません。

Tie your shoes

泣いた

Tie your shoes
名無し
1年以上前

子供の頃の、些細ではあるけど大人になっても決して消えない心残りってある。大抵の場合は、死ぬまでそのままか、自然消滅するかだろうけど、この話ではちゃんと決着がつくところがものすごく気持ちいいし、感動した。 言葉の通じない異国の人間に親身になることって結構難しい。どうしても子供に対する態度みたいになってしまいがちで、相手の人となりを知るに至るまではかなりの時間が必要。 出会ってからたった4ヶ月で、友達といえるのかも微妙な関係のまま別れることとなってしまったウィリアムとノゾム。大人になってから再会したとき、当時は見えなかった(見ないようにしていた)事実を知ることに…という話でした。再会によってあの一緒にゲームしたりした短い日々が宝物に変わったんだと思うと、泣けます。

美術館のなかのひとたち

美術館でのお仕事わくわくライフ!

美術館のなかのひとたち
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

そういえば美術館の学芸員が活躍するマンガって『ギャラリーフェイク』くらいしか読んだこと無いかも…と探していたら発見しました。 新人学芸員の近江さん、解説担当・森さん、展示担当・八斗島さん、監視担当・山之井さん(+謎の館長)を通じて、美術館のひとってこういう仕事をしているんだというのがわかりやすく描かれます。絵柄はとってもかわいいんですがこの4人の掛け合いがスピード感あって切れ味鋭いのが好き。 毎回力を合わせて展示を作り上げていくようすが「学園祭のノリだ!」って何度か作中でも表現されてましたが本当に楽しそうで、実際あったら行ってみたくなるような素敵な展示が次々出てきます。 端々に仕込まれた「あるある」は美術館の内情に詳しいひとや学芸員資格を持ってるようなひとが読んでもきっと面白いと思います。(胃が痛くなることもあるかもですが…) 「芸術ってゆるく楽しんでもオッケーだよね、いっちょ美術館行ってみっか!」という気持ちになる、にぎやかなマンガです!

恋の撮り方

Finderの中でだけ笑う貴女は虚像?

恋の撮り方
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

カメラ漫画で、絞りを開放にした柔らかい光の描写が出てくると、もうそれだけでその作品は「勝ち」という気がします(例えば『ルミナス=ブルー』『彼女とカメラと彼女の季節』など)。そういう点ではこの『恋の撮り方』も、サイコーに「勝ち」の部類です。 写真部に入った男子は、笑わない三年の先輩に恋をする。そんな彼の秘密は、彼のカメラの中には先輩がいて、ファインダーの彼女はいつも笑顔という事。 明るい笑顔の先輩が見たくて、撮影に熱が入る男子。しかしその像は、現実の先輩ではない。更に同じ先輩に恋する二年の女子、そして先輩自身の、それぞれの不器用な恋心が綴られます。各人の撮影スタイルが、それぞれの恋の形と対応している、というのが興味深いです。そういう意味では、写真に心は映るのですね。 気難しい先輩に対して、屈託のないカメラの中の先輩は愛らしいけれども、彼女も一筋縄でいかない様子。虚実二人の先輩の複雑さを解いて、笑顔のポートレートを撮る為に奮闘する半年の物語は〈非現実的〉撮影ドキュメンタリー、という感じでしょうか。

リリィガ様とお呼び!~新人女幹部研修中~

憧れの悪の女幹部を目指して…

リリィガ様とお呼び!~新人女幹部研修中~
名無し
1年以上前

悪の女幹部に憧れて悪の組織キメキメ団に入団したリリィガ様。正体はなんと女子高生・蛇山凛々子!女幹部ものも随分増えてきて「あ、自分これ好きなんだな…」って最近自覚しました。 幹部なのに新人っていうギャップが効いてて、先輩の下っ端より偉そうにしたりお仕置きしたりしながら徐々に「女幹部とはなんぞや」というものを見つけていくのが面白いです。武器とか通販で買ってるんだ…。 基本はアホっぽかったりちょっとエッチなノリですが、リリィガ様に目指すべき悪の美学というか、ブレないポリシーがあるので見ていて気持ちいいです。クライマックスの口上はかなりカッコイイ。 コメディ要素を出しながらアツい展開も描けそうで可能性感じました。連載してほし〜!

恋する空中魚

妄想おさかな天国オフィスラブコメ

恋する空中魚
名無し
1年以上前

前作もそうでしたが、ファンタジックな設定の中に多くの人が抱える悩みとか問題が描かれてるのが印象的な作家さんで、いつも新作楽しみにしてます。 今回の主人公は、心がモヤッとするとまわりに海が発生して人間が魚に見えてしまう空想癖の持ち主。いつもボーッとして上手くいかなくて「自分なんか…」と塞いでいるなか、運命の人と出会います。が、親しくなるにはいくつかの試練を乗り越えないとならないぞ!頑張れ!というお話。 こういう妄想だったら私もしたい!と思います。雨の日も楽しそう。タコだけが友達ってのはちょっと悲しいけども。矢野さんのあざと可愛さは反則ギリギリかな?笑

高校生を、もう一度

定時制高校に通う人々の胸打つドラマ

高校生を、もう一度
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

『あ、夜が明けるよ。』や『僕だけに優しい君に』で去年話題となった浦部はいむさんの新作です。端的にとても素晴らしかったです。 定時制高校へ実際に通っていたという作者によって、定時制高校の日常の悲喜交交が解像度高く描かれます。 主人公は、昼間は工場で働きながら夜は定時制高校に通う21歳の女性。周りより少し歳が上であることに引目を感じ、体育の時間にペアになる相手も見つからないというところから始まります。 それ以外にも、沢山の大なり小なり訳ありのキャラクターが登場し、群像劇が織り成されます。 真っ直ぐ一番人が多い通りを歩むだけではなく、脇道に逸れたところに咲いた花やそこでしか見られない景色に出会いながら、自分のペースで進んでいっても良いし、むしろその方が他の人が経験できなかった素晴らしい体験を得ることができるかもしれないのが人の生きる道です。 色々な人に出逢って、良いことも悪いこともあって、気づいたら前より人に優しくできるようになっていて、それが切っ掛けで人生が少しずつ良い方向へと回っていく。その様に、静かでありながら大きく胸を打つ感動を貰いました。 一冊を読んだ時の満足度は今年読んだ中でも上位で、ぜひお薦めしたい作品です。

くらしき ぎゃらりーかふぇ物語

理想の生活の後ろにあるもの

くらしき ぎゃらりーかふぇ物語
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

岡山県倉敷市を舞台に描かれる、心温まる作品です。 元々は問屋だった古民家を使い、1Fはカフェで2Fがギャラリーになっているギャラリーカフェを営むおばあちゃんの友恵を中心とした物語です。 『ねことじいちゃん』のねこまきさんによる作品なので、やはりかわいい猫が本作にも登場します。 看板猫の茶々や、娘や孫と共にいつもの日常の中での少し特別な穏やかな時間を過ごしている姿には、読んでいて心が解きほぐされていくのを感じるほどの癒し効果があります。とにかく絵柄から優しさが溢れ出ていて、特にフルカラーのページは読んでいて幸せな気持ちになります。 ただ、中盤からは「ひまわりの秘密」というサブタイトルに迫る回想パートが始まり、ギャラリーカフェでの日常から、戦時中のお話へと移っていきます。 2020年になると、第二次世界大戦の描き方もこうなるのだなぁと感じ入りました。 そんな時代を経て現代に戻った時、ギャラリーカフェで屈託なく笑い合える日々がどれほどかけがえのないものであるかを再認識させられます。 それまで何気なく素通りしてきたもの、それを振り返ると大きな意味があり、そこには人の強い想いや願いが込められている。それに気付けるようになることが成長であり、正に人生だなぁと。

明日の恋と空模様

雨が降っても晴れている。そんなこともある恋。

明日の恋と空模様
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

『マグネット島通信』、『タネも仕掛けもないラブストーリー』の伊藤正臣さんによる、オムニバス形式の恋愛物語です。 思春期の少年少女たちに湧き起こる感情が、さまざまな気象の変化に擬えて描かれています。『天気の子』の番宣ではありませんが、天気ひとつで私たちの気持ちはいとも容易く変わってしまい、しかもそれは恋心と同じようにアンコントローラブルです。 『マグネット島通信』の時に絵の魅力が更に向上して、そこで描かれる島の空気感がとても心地良かったのですが、その描画力が今回は天気という不定形のものを描く際に万全に生かされていると感じます。 基本的に1話完結で、他のお話で登場したキャラクターが別のところでも登場し、全く別の側面を見せてくる構成により人間の多面性を巧みに表せています。ストレートに悪役として描かれる人物にも、もしかしたら裏では何かあるのかもしれないと思わされます。 個人的に特に好きなのは、「天気雨の定理」。中学時代に学年1位と2位だった男女が、高校でも周囲の雑音を遠ざけて勉強に集中したいがために、お互いに付き合っていることにするというお話です。 「梅雨明けモラトリアム」で、タイプではない男子に告白されて真剣に悩む話もリアルで味わい深かったです。

山本昌はまだ野球を知らない

野球を知らない女子が野球に興味を持つ話

山本昌はまだ野球を知らない
名無し
1年以上前

名前のせいで?野球に興味がない、むしろ嫌いな幼少期を過ごした山本昌子ちゃん。そんな彼女は高校の新歓会で見た野球部の主将の勇姿に一目惚れ。そこから初めて野球に興味を持ち始める、というおはなしです。昌ちゃんの野球観察デイズが始まりました。 どこに向かってるのかまだよくわからないですが、、、絵は抜群に可愛い。

バタフライ

デリヘルの社長が店を守る手段は…そう、暴力!!

バタフライ
名無し
1年以上前

漫画ゴラクスペシャルで連載されていただけあって過激です。デリヘルの社長がルールを守らない客や、店を荒らすヤクザを暴力で懲らしめる話です。エロよりも暴力がメインのエンターテイメント漫画ですが、同業者からのルール違反の引き抜きや、騙されてAV出演させられた女の子など、業界の闇についての話もありました。女の子には優しいところが「フルーツ宅配便~私がデリヘル嬢である理由~」との唯一の共通点です(笑) 絵柄は変わっていませんが、何も知らなければテセウスの船の作者さんだと気づかなかったかもしれません。いろんな雑誌で描かれてた作家さんなんですね。

アクアリウム

水族館に行きたくなる…!

アクアリウム
nyae
nyae
1年以上前

水槽の中の生き物と会話ができる力を持つ少女・もっことその叔母・しずかが主人公。特別メルヘンチックなストーリーでもなく、その能力があるからといって何か大きなことが出来るわけではないんだけど、「生まれ変わり」とか「輪廻転生」を信じたくなるような、子供時代に置いてきてしまった想像力を取り戻したくなるような気持ちを、もっこという少女の成長を通じて、もらったような、そんな読後感です。なんでここで?というところで泣きそうになってしまった。 多分読んだ人は全員水族館に行きたくなるし、部屋に水槽を置きたくなる。

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