東京膜

人と家の物語。間取り漫画。

東京膜
名無し子
1年以上前

間取りってついつい見ちゃいますよね。大体自分が住むとしたらこんな感じかなって想像しながら見るものですが、「東京膜」は1ページ目に家の間取りが載っていて、ここに住んでる人の話として読むのが面白かったです。 表題作の「東京膜」の他に読み切り3本が収録されているのですが、こちらもどれも傑作でした。彼氏にフラれた女と嫁に逃げられた男が朝まで卓球する話「9時から5時までのチャコ」が個人的には一番好きです。

あそびあい

それでも恋は苦しい

あそびあい
野愛
野愛
1年以上前

好きというのはただの感情であって、誰かを縛りつける理由にはならない。 とは思うものの、山下の心情を思うと胸が締め付けられる。 恋の重さも好きの重さも人それぞれで、山下の好きも小谷の好きも優劣がつけられるものではない。それでも、苦しくなる。 小谷は掴みどころがなくてふわふわしてるけれど、凄く現実的な女の子。 めんどくさいから休日でも制服で、特売のスーパーが好きで、気持ちいいセックスが好きで誰とでも寝る。なんとなく複雑な家庭環境を想像してしまうけれど、詳しくは描かれない。 山下はごく普通の純情な男の子。小谷に恋をして、セックスをして、小谷が誰とでも寝ることも知っていて、傷ついてもなお小谷に恋をしている。 好きな人とセックスできたらそれでいいじゃない、自分と過ごす時間を気に入ってくれていればそれでいいじゃないか。 って思わなくもないけど…山下には言えないな。 山下が想像する以上に小谷は山下のこと好きなんだと思うけど、それじゃ足りないんだよな。 先日、『気持ち悪いんだよ、死ね。』という漫画を読んだ。 純粋な好きとか純粋な恋愛は偉いのか?まるで正義のように振りかざしていいものなのか?そんなの気持ち悪いんだよ、というテーマの作品だった。 山下を見ていると胸が苦しくなる。でも、小谷の生き方だって間違いじゃない。 好きの純度も重さも人それぞれだから、誰のことも否定できない。 でもなあ、恋に落ちたら独占して執着して閉じ込めてしまいたくなるんだよなあ。 青春の甘い痛みだなあ。苦しいなあ。

ドナー法―ある臓器移植コーディネーターの記録―

心が揺すられる!

ドナー法―ある臓器移植コーディネーターの記録―
干し芋
干し芋
1年以上前

近未来の日本。 15年前に新・臓器移植法(ドナー法)が成立した。 新しい法律は、全国民に死亡時に臓器提供を義務付けるというもの。 その法律に伴い臓器移植コーディネーターの立浪の関わった患者のお話。 立浪は、「臓器は、鮮度が命」と、悲しむ遺族にも容赦がない。 脳死状態なら7つの臓器が移植可能、命に関わるものは、6つ。 それによって救われる命があるためだ。 法律とはいえ、人の命と引き換えの臓器移植。 これからの日本にも近々こんな時代が来るだろうと思う。 立浪は、とてもプロフェショナル。シビアだが、奥底には愛が見える。 それぞれの、患者にそれぞれの人生が見える秀作。 立浪の雙眼の理由も後々触れられるだろう。

岸辺露伴は動かない

面白かったのでドラマも期待

岸辺露伴は動かない
nyae
nyae
1年以上前

原作読んだ上でドラマを見たかったので読んでみました。 そういうの関係なしに、もっと早く読むべきだったなーと思うくらい面白かったです。伏線の回収の仕方とかも気持ちがいい。「密漁海岸」のアワビはこわい。 完結しているわけではなく、新作を常に待ってる感じなんですかね。ドラマ化記念に描き下ろしてくれたら嬉しいですね〜。 ジョジョのほうは昔友人にすすめられて1部と5部だけ読んでるんですが、4部をめちゃくちゃ読みたくなりました!

機龍警察(読切)

超人気SF警察小説のコミカライズ

機龍警察(読切)
名無し
1年以上前

実際の連載は月刊ヤングマガジンでやるみたいですけど、今週のヤンマガにひと足お先に読切りが掲載されました。 たぶん、原作を全く知らないとなにが起こってるのはほとんどわからない。けど、機甲兵装を「きもの」と呼ぶところとか、いかにもエリートの集まりという感じの特捜部が警察と仲悪いところとか、面白い要素が詰まってそう。 この一番奥に立ってる羽が生えてるロボットみたいなやつかっこいい

俺輪 ~めざせ!東京オリンピック~

2020東京オリンピック開催前の空気感

俺輪 ~めざせ!東京オリンピック~
ひさぴよ
ひさぴよ
1年以上前

東京オリンピック開催の3年前に連載をスタートした作品。 あまりスポーツが得意でない朝倉世界一先生が、色々な競技の体験や、関連施設を訪れた日々の記録を綴ったエッセイ漫画です。 激しいスポーツであっても、朝倉先生のほんわかした絵柄でれているので、スポーツが苦手な人でも気負わずに読めます。タメになるオリンピック豆知識も盛り沢山です。 振り返ってみると、オリンピックへの期待感だったり、高揚感といった感情はもはや自分の中で忘れかけてましたがこの漫画を読むことで当時の雰囲気を追体感できました。コロナ禍の今となっては貴重な時代の記録となるのではないでしょうか。(そういえば、チケットの抽選とか頑張って応募してたなあ… 紙の単行本は発売されておらず、電子書籍のみです。 ページ数は2巻あわせて160pほどの長さになります。

夢中さ、きみに。

かわいいより適切な言葉が見つからない

夢中さ、きみに。
野愛
野愛
1年以上前

わたしもドラマ化決定のニュースを見てまた読んでみました。 やっぱり面白いなあ。 林くんの奇行が面白いのだけれど、何かをしてやろうとか誰かを笑わせようとかそういうわけではなく、そうするべきだと思ったからそうした的な迷いのなさがやっぱり面白い。かわいい。 面白くて意味わかんなくて気になってしまう、別に恋とか萌えとかそういうのじゃない感情を適切にあらわす言葉が見つからないので、かわいいでいいんだと思います。 階段数えたあとの迷いのない目が好き。 ドラマの林くん役はかわいいの具現化みたいなアイドルサイボーグみたいなお方なので驚きましたが、浮世離れした感じは合ってるかもしれない…と期待が高まってます。

ばるぼら

どうしようもなく憎くて愛しい謎の女

ばるぼら
nyae
nyae
1年以上前

作家・美倉が、酒に溺れた浮浪者・ばるぼらを道端で拾うところから物語が始まり、同時に美倉の人生が破滅へ向かうスタートが切られます。売れっ子小説家であるがゆえに様々なしがらみに囚われた生活を送っている美倉に対しばるぼらは、人の金を使って酒をあおり、機嫌を損ねれば別の男のところへ去り、行くところがなくなればふらっと美倉の元へ戻る、の繰り返しという気まぐれな生き方。 そんな傍若無人なばるぼらに振り回されて少しずつ人生の歯車が狂っていくのに、ばるぼらがそばにいないと何もできなくなる美倉。これは恋なのか、愛なのか、すべては毒に冒されて見たただの幻なのか…? ばるぼらの正体が魔女だと美倉が言い張るエピソードもあり、魔法は使えないけど、魔力はあるんじゃないかと思わせる意味では本当に魔女なのかもしれません。 ばるぼらに謎の魅力があるのも事実ですが、美倉が底抜けのお人好しなんだろうというのも読んでいて常に思うところでした。出会ってはいけないふたりだったんだと思います。 映画は特に見るつもりはなかったけど、読んでみると、これが実写映像化されるということに非常に興味深くなりました。

トイ・ドール

美しい作品

トイ・ドール
さいろく
さいろく
1年以上前

美しい少年と美しい娼婦の間に子供が出来た。 ただそれだけ、ただそれだけなのにこんなに美しい世界。 ぶっ飛んだヤツが存在する社会で、超お人好しの雑貨屋の店員は最後まで世話を焼きっぱなしだけど、この世界はこの親子3人を中心に回っている事を感じると安心できる。 多田由美先生の作品はしつこいけど美しく、本作はフィーヤンらしさもレトロな雰囲気も相まってちょっとノスタルジックな気持ちになれる。 米国の田舎なんかは本当にまだこんな感じだと思うけど。

逃げる男

クマー!

逃げる男
さいろく
さいろく
1年以上前

定期的にオノ・ナツメを摂取しないと死ぬ私は今回は少し古いのに手を出しました(読んでなかったので) 単巻できれいにまとまっているというのも好印象。オノ・ナツメは短いのが多いですが、1冊だとリストランテ・パラディーゾとDanzaぐらいしか持ってなかったのでした。 そしてこちらではクマが出てきます。釣られてたまるかという気持ちと共に釣られる喜びもまた楽しめるのがマンガのいいところですね。 最初の2話ぐらいでどういう話なのか理解しきれず、後半の展開で「おおっ」という気持ちになって清々しい気持ちで読了。 オノ・ナツメ最高です。

デブス旦那と私~“いいね”が欲しくてキモ男と結婚しました!~【合本版】

ハイテンションな闇の上澄み

デブス旦那と私~“いいね”が欲しくてキモ男と結婚しました!~【合本版】
野愛
野愛
1年以上前

たまにこういうの読みたくなっちゃうんだな。 ルックスだけで人気を保ってた女配信者が話題作りのために金持ちのキモヲタと結婚するけどその後いろいろあって落ちぶれていく話です。 それ以上でもそれ以下でもなくそれだけの話です。 絵がかわいいからデブスの旦那さんもなんだかかわいい。 主人公はとても愚かで突き抜けていてこれはこれでよい。 超金持ちから落ちぶれてしまった…とか配信者的には美味しいネタな気がしないでもない。 ネット配信の闇っていうよりむしろ上澄みな感じだけどここまでハイテンションで愚かだと気持ちがよい。

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