だらだら月マガ読んでて、読切だからと何の気なしに読み始めたらものすごく最高だった…! 今年読んだ読切で1番好きかも。

魚を釣り上げたり、水に飛び込んだり。複雑な構図から子供たちの躍動感が伝わってくるのが好き。魚の質感もいい。
躍動感のある構図と、白黒陰影がハッキリした塗り、大胆な文字や絵の配置がものすごくかっこよかった…!

https://i.imgur.com/IAfoJ0s.jpg

https://i.imgur.com/H9O5te1.png

そしてストーリーがこれまた最高にジュブナイル。
都会から来た少年・小出と、生き物好きな女の子・藤井。小学校の高学年によくいるクラスを牛耳る不愉快ないじめっ子のせいで、クラスで浮いてしまった2人が、豊かな自然の中、釣りを通じて距離を縮めていく様が素晴らしかった。

早く京アニにアニメ化してNHKで放送してほしい…!

【あらすじ】
放課後、水路の鯉をリコーダーとタコ糸で釣ろうとしていた藤井を助けそのまま家を訪れると、家の水槽には美しい婚姻色のタナゴが居た。
仲良くなった2人は一緒にタナゴを釣りに出掛けるが、小出は藤井と居るところをいじめっ子たちに見られそうになり、慌てて藤井の手を引いて隠れてしまう。
小出が傷つけてしまったことを謝りに行くと、藤井もまたタナゴがもう生息していないのを隠していたと謝ってきた。
自分の行動を悔いた小出は、「友だちになれば一緒にいる理由がいらない」からと、友達になってほしいと頼み、2人は一緒に遊ぶようになる。
しかし、「藤井の格好良さを知らせるチャンスだ」と小出が意気込んでいた課題発表をいじめの主犯・山本が藤井の課題発表をぶち壊してしまう。それをただ黙って何もせず見殺しにした小出は自らを恥じ、自分が変わったことを行動で示そうと、3年前に消えたタナゴを1人で見つけると決意する。

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あの日のタナゴの行方は最高傑作です。姫香が出てきたとこからもう抵抗不可に引きずり込まれます。
しかし疑問があります。このサイトでは二人の関係を友情と書いてますが、本当に恋愛関係はないのですか?
恋愛関係なかったら姫香は少女でなく少年でも良かったような気がします。
僕は恋愛感情あると思います。何度か二人顔赤くするシーンありますし、夕食食べる➡️夜の川原に二人のシェルエット➡️ゲコゲコ蛙なく➡️シェルエット消えてる。この文法の流れ、どうみても恋愛とか性的関係を匂わせるでしょ。
しかし不自然な部分もあります。あれだけ二人が行動してるのに、周りの人達が全く気づかないのは変です。
小出くんが「姫香とどういう関係なんだよ」とからかわれるシーンもあって良かったような。

あの日のタナゴの行方は』素晴らしい作品ですよね!

2人の間に「恋愛感情があるのではないか」というところまでは納得できます。しかし小学生にたいして「性的関係を匂わせる」という解釈は、私にとってはたいへん受け入れがたく不適切かつ不快に感じました。

>あれだけ二人が行動してるのに、周りの人達が全く気づかないのは変
私は全くそうは感じませんでした。
私にとってこの作品は、周囲から爪弾きにされている2人の「誰にも邪魔されない2人だけの世界」という聖域を描いたもので、そこに水を指すような野暮な発言は不要だと感じているためです。

マンガのメタファーをどのように解釈されるかは人それぞれ自由です。自分とは全く異なる感想として非常に興味深く読ませていただきました。コメントありがとうございました。

あのひのたなごのゆくえは
あの日のタナゴの行方は
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