strawberry shortcakes

モノローグが切なくて胸が苦しくなるけど最高

strawberry shortcakes
かしこ
かしこ
1年以上前

ヒモ男に捨てられたイラストレータの塔子、塔子とルームシェアしてる普通のOLちひろ、自由人のフリーター里子、学生の頃からの男友達に今も片思いしてるデリヘル嬢の秋代。4人の「どこにでもいるような」女の子達のお話です。 塔子、ちひろ、秋代は色んなストレスを抱え込んじゃってて、ハッキリ言って病んでます。でもそんな彼女達のことをどこか他人事とは思えないんですよね…。フリータの里子だけは割と心が平和なんです。朝寝坊して公園を散歩しただけの何も起きない一日でも幸せだと言える里子がいるから、他の3人のエピソードも暗い気持ちになり過ぎないで読めました。でも最終的にはちゃんと闇から抜け出してると思うんだよなぁ〜。単純なハッピーエンドではないけれど。

江戸モアゼル

まだ映像化してないの?ってくらい面白かった

江戸モアゼル
名無し
1年以上前

第一話の冒頭からいきなり主要キャラ3人が江戸から現代へタイムスリップします。一気に3人も?って感じで驚きましたが、これがキャラによって現代への順応スピードが違って面白いんです。 まずは主人公の花魁・仙夏さん。仙夏さんはクセの強い新人としてコンビニでバイトしたり順応度はまずまず。でも重要なシーンで決めてくれるのはやっぱり仙夏さんの手練手管な花魁の人を魅了するテクニックなので流石です。 次は女郎部屋の小間使いだった平吉ですね。平吉はずっと江戸が抜けず職質されまくりです。だんだん現代に慣れて乗り鉄やらメイドカフェやらオタクとしての才能が開花するのが面白かったです。 最後が新人遊女の寿乃です。現代への順応スピードが異常に速いです。公式のキャラ紹介でも「アグレシッブ」って書かれてました。都会の絵の具に染まっていく様子が痛快です。 全1巻として完結した後に続編が決定したようで、何事もなかったかのように2巻でもう一度タイムスリップしているのも面白かったです。

まばたき【電子版特典付】

短編集いい…

まばたき【電子版特典付】
名無し
1年以上前

女性を書くのうまい作家の一人ですよね、ばったんさん。 学生とか年頃の女性のモヤモヤを漫画にするのがうまい… 離別の悲しさ、恋する気持ち、友人との付き合い方、題材としてはあるあるなのに二つとないストーリーが出来上がってる気がします。 悲しいストーリーを描くときもちゃんと寄り添うキャラクターが現れて、我慢してた気持ちが溢れるように泣くところが好きです。

リビルドワールド

バトルもののワクワク感ある

リビルドワールド
名無し
1年以上前

男の子ってこういうの好きでしょ?要素を詰め込んだファンタジーバトルアクションもの! 幽霊のような、主人公にしか見えないお姉さんが相棒で進んでいきます。 バトルのワクワク感あり、ラノベ主人公特有の最底辺からの下克上ストーリーありの「好き」を詰め込んだ漫画な気がします!

包丁無宿勝負旅

ちくわ〜イカ焼き路線で攻めてほしかった気はしてる

包丁無宿勝負旅
野愛
野愛
1年以上前

粗暴だけど料理の才に溢れた主人公が修行の旅に出て対決したり廃れた老舗店を立て直したりする話が大好きです。 料理漫画はほのぼの日常系とも相性良いのにバトルやバイオレンスともものすごく食い合わせが良いので不思議です。 この作品も同様です。しかも土山しげる先生です。 冒頭がちくわ料理対決と店外でイカ焼きを作ることで集客する場面が印象的だったので 「なるほど、高級路線の店であえて庶民的料理を出す料理人なんだな他作品との差別化差別化!」と思いましたがそんなこともなく、後半はすっぽんやフグ料理の話になりました。 まあいいんです。意外性なんていらないんです。 粗暴だけど熱い流れ板が奮闘するところが見たいんです。それだけで満たされるんです。 終わらせ方も力技すぎてもっと読みたくなりますが、それすら含めて愛おしい気すらしています。

私を喰べたい、ひとでなし

死にたがり少女の喰べ頃は… #1巻応援

私を喰べたい、ひとでなし
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

海辺に暮らす女子高生と、彼女を喰べたい人魚が出会う物語。グロそうな内容にも関わらず、流麗な絵が心地良い。 水面が煌き、纏わり付く水泡が美しい光景の中で、主人公は生きる気力が無い。それ故に人魚に食べられると分かっても、それを受け入れている。無力感と水の浮遊感が絶妙にリンクして、厭世的な気分を共有出来る。 そんな彼女を「喰べ頃」まで守るという人魚は、同じ高校の生徒となる。活きの良い状態にしたい人魚に健康を気遣われ、主人公は元気になるのか?そして食べられる時、まだ死を受け入れられるのか? この無気力な浮遊感に癒されながら、様々な謎が明かされる時を待ちたい。 (愛媛県伊予がモデルとの事ですが、同じ愛媛の『熱帯魚は雪に焦がれる』の様な美しい海辺の光景が見られます)

漫画家超残酷物語 青春増補版

永島慎二先生公認?パロディ

漫画家超残酷物語 青春増補版
かしこ
かしこ
1年以上前

永島慎二先生の「漫画家残酷物語」を読まれたことがある方はぜひこちらもお読み下さい。第1話は登場人物もストーリー展開もそっくりなパロディ作品です。かなり下ネタが多いですが、クオリティーが高くて感動しました!第2話からは永島先生風のキャラクターが登場するオリジナルストーリーになっています。なぜかオチが日野日出志のパロディになっていたり、新トキワ荘を名乗る若者達が登場したりして面白かったです。唐沢なおき先生の元版と新版のあとがきと、評論家の呉智英さんの作品解説も読み応えがありました。

漫画家残酷物語

これこそが真の漫画家マンガかもしれない

漫画家残酷物語
かしこ
かしこ
1年以上前

「東京ヒゴロ」を思い出しながら読みました。松本大洋先生って永島慎二先生お好きなんでしょうか?それとも漫画家はみんな「漫画家残酷物語」が好きなのかな。 どの話にも漫画家が登場するオムニバスになっていますが、最近の漫画家マンガとはちょっと違います。唐沢なおき先生のパロディ「漫画家超残酷物語 青春増補版」に収録されていた評論家の呉智英さんの作品解説を読んでてピンと来た言葉がありました。それは『マンガの業』という言葉です。描ける描けないじゃなくて、生きると漫画が一緒になってるみたいな話なんですよね。 「東京ヒゴロ」を読んだら「漫画家残酷物語」を読んでみて欲しいです。出来れば「漫画家超残酷物語 青春増補版」も読んでもらうと超楽しいと思います。

迷走戦士・永田カビ グルメでGO! 分冊版

摂食障害グルメレポ漫画

迷走戦士・永田カビ グルメでGO! 分冊版
名無し
1年以上前

人が普段おいしそうに食べているモノは、摂食障害の人にはこう見えている、というのをレポートする斬新すぎるグルメ漫画。 摂食障害とひとことでいっても種類や症状はさまざまで、摂食障害の正解が描かれているわけではないけれど、著者にとって食事は「心の穴を埋める」(そのあと吐く)というのが目的のひとつにあるようです。その際、低コストで効率よく心の穴を埋めてくれる食材が、いわゆるコンビニに売ってるコロッケやハッシュドポテト等の「油を吸った芋」なんだそう。 著者いわく、油を吸った芋にしか受け止められない気持ちというものが存在するらしい。自分にも、とにかく油を摂取したい欲求に駆られる時はあるけど、それとはまた違う話なんだろうな。

なごみクラブ

なごんだ

なごみクラブ
nyae
nyae
1年以上前

今日の新刊ページでみかけて気になって1巻だけ読んでみたら、「これは好きなやつ」でした。以前、同じ作者の「魔王引退」もなんとなく読んで大当たりで、つまりこの作者の作風が自分に合ってるってことになりますかね。 最近だと西荻窪 三ツ星洋酒堂とか、普段はなかなかいく機会がないような場所に行ってみたいと思わせてくれる漫画って面白いですよね。この漫画も(こういうホストクラブがあるなら)行ってみたいと思えました。 魔王引退もそうですけど、絶妙にテンションが低空飛行で、かと思いきやふいに泣かせてくるところがニクい。安心してずっと読んでいられる。

ゆうやけトリップ

女子二人・心霊スポット探訪 #1巻応援

ゆうやけトリップ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

急坂に幾重にも住宅が重なり、細い階段が複雑に続く町。懐かしい反面、廃れつつあるそこには心霊スポットが点在している。新聞部の女子はクラスの転校生女子を伴って、町の心霊スポットを取材して回る。 階段や廃墟好きな私にはどストライクなこの作品。ごちゃごちゃして、陰鬱としていて少し怖くて、退廃感が美しい。 心霊の謎を解く二人だが、転校生はどこか儚げで、古い風景に溶け込んでしまいそう。教室では接点の無い二人が、放課後だけ共に探索を楽しむ様子は楽しそうなのに、何処までも存在の不安が付き纏う。 心通わす二人の時間が、どうか消えないでと願ってしまう。楽しさの中に切なさを漂わせる作品だ。

村人ですが何か?

最強村人、幼馴染の勇者を守る

村人ですが何か?
六文銭
六文銭
1年以上前

ありていにいうとそういう話。 異世界系は数あれど、転生時点でチートスキルをもらい、それを軸に無双していく。 異世界系では、ある種定番で様式美すら感じる展開。 本作も基本はその路線なのですが、2回ほど転生し、スキル「不屈」を手にして、ひたすら鍛えまくるという、結構泥臭い展開。 そうまでして頑張る理由が、勇者として担ぎ出された幼馴染を守るため、というこれまた少年マンガ的展開。 異世界チートで、国盗りをしたり、無双したりするなかで、 こういうアツイの嫌いじゃないです。 村人っていうのもいいですね。最初は、村上春樹小説の主人公的に斜に構えて 「やれやれ、村人ですけど(最強ですが)何か?」 みたいな、イメージでいましたが、 良い意味で期待を裏切ってくれました。 ゲーム感覚で強くなったりするのも見ていて気持ち良いですが、守る人がいるために強くなるっていう、ど真ん中な動機も良いですね。

春の夢

土田世紀は熱心な宮本輝ファンだったそう

春の夢
かしこ
かしこ
1年以上前

文藝春秋が発行していた「コミックビンゴ」という雑誌で連載されていたらしいです。原作は宮本輝の同名小説。土田世紀は熱心な宮本ファンだったそう。 【あらすじ】普通の大学生だった主人公は父親が急死したことで、いきなり借金取りに追われる生活を送ることになる。まだ電気も通っていない夜逃げ先のアパートで帽子をかけようと柱に釘を打ったところ、偶然にもトカゲを刺してしまう。しかしトカゲは生きていた。こうして釘が刺さったままのトカゲを飼育しながら、借金取りに追われ八方塞がりになっている自分を重ねて生活していく…。 宮本輝の小説は「錦繍」を読んだことがあるんですが、どんな内容だったか忘れてしまいました。映画監督の是枝裕和のデビュー作も宮本輝原作の「幻の光」で、これも観たんですが忘れちゃいましたね(主演の江角マキコがよかったことだけは覚えてます)…。久々に宮本輝作品に触れて「そういえばこういう作風だったなぁ」と何となく思い出しました。普通のコミック雑誌だったら物足りない連載になっていたかもしれないけど、文藝春秋の雑誌だし、土田世紀との相性はとてもいいです。 「生き方は死に方なんやと…」と言いながら借金を残した父親がものすごい形相で死んでいくんですが、もっとすごい死顔の人も出てくるのでギョッとしてしまいました。ちょっと笑えるくらいすごかったです。

あんきらこんきら

短編集『心臓』の集大成みたいな読切作品 #読切応援

あんきらこんきら
かしこ
かしこ
1年以上前

久しぶりに帰省した主人公は東京で女芸人をしている。父と母は兄の子供である孫に夢中で、90歳を過ぎた祖母はボケてきていた。今現在の時間の流れを主人公の視点で語りつつ、そこにボケて子供に返った祖母の記憶と意識が混ざる構成。 祖母が子供だった頃の村では凶作で食うに困った人達が芸を見せて金をもらい歩いていて、同情した父親が彼らを家に泊めたが、翌朝に物が盗まれていたことがあった。主人公はパソコンの画面越しにネタ合わせしていた相方に「どうして里帰りしたの?」と聞かれ「自分は子供に返りたかったのだ」と気づく。子供に返ってしまった祖母と子供に返りたい孫。二人ともそれぞれの過去と現在のしがらみに苦しんでいる。 物語の最後で東京に帰ろうとする主人公を玄関先で呼び止めて「私からもらったと言うな」と祖母がお菓子を握らせる。おそらく祖母のボケた思考回路の中では、子供心に印象的だった貧しさから盗みをしてしまった人物達と、同じく芸をしている孫を混同しているが、この行為は祖母からの泥棒をしたあなた方を恨んでないというメッセージだと思う。主人公は自分が買ってきたお土産を渡してくる程ボケても子供のように可愛がってくれる優しい祖母だと感じている。 ある意味ここで意思のすれ違いが起きているけれど、同時に祖母も孫も救われている。そこに気づけるのは読者だけ、というのも面白い。 短編集『心臓』に収録されていた作品それぞれに登場したモチーフが数多く見つけられた。高野文子のオマージュのような表現もそう。今回の「あんきらこんきら」で一つの完成形に達したような感じがする。けれども奥田亜紀子の進化はまだまだ続くと確信を持てる傑作でもありました。

海、のち晴れ【電子限定特典付】

末次由紀先生の帯コメントが全て

海、のち晴れ
名無し
1年以上前

ツイッターでよく見かけるなと思って内容を特に確認せずに買って読んでみました。ものすごく簡単にいうと、親から適切に愛をもらえない境遇にいる少年と少女が出会い、相手の存在によって自分の存在意義を見出す、そんな話です。 あまりひとに薦めやすい話ではないけど、末次由紀先生の帯コメントに ー この物語が必要な人が必ずいる、その人に届けたい と思いながら一気に読みました。ー とあり、もうここに集約されてるなとこれ以上のことは何も言えねえって感じです。 この高見先生、マトグロッソで新連載がすでに始まってるみたいです。期待ですね。

怪獣8号

最近のジャンプ…すごいっ

怪獣8号
六文銭
六文銭
1年以上前

「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「チェンソーマン」 そして、この 「怪獣8号」 どうしよう、やばい、全部面白い。 そして、それが同時期に展開されているとか、 否が応でも世代的に黄金期とよばれる時代を彷彿とさせてしまう。 正直、マンガ大賞いくか、と思っていが、残念ながら今年は6位。 今年はなので、今後間違いなく伸びていく作品の一つだと思う。 少なくとも2巻まで読んだ感想だけど、もう文句なしに面白い。 上記挙げたタイトル全てに共通するのだけど、展開がとにかくはやくて、だけど飽きさせない仕掛けも沢山あって、次から次へと興味が湧いてくる。 なんか毎回これでもか!とアイデアを全部出しきっているような、それでもまだ底がないような、表現しにくいですが、そんな印象をうけてます。 とにかく、最近ジャンプやばいっす。

フードコートで、また明日。

漫才みたいな会話するJKイイヨネ #1巻応援

フードコートで、また明日。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
9ヶ月前

フードコートでダベる二人の様子を、ただ眺めるこの作品。会話劇の面白さに全く飽きが来ない。 お嬢っぽい和田とギャルっぽい山本。素の顔を見せ合う二人は親友。山本の聡明さとカッコよさも意外すぎるのだが、見ていて面白いのは、カワイイ和田の変顔。これが良い顔するんだ……。 考える事もアホで結構下衆い事を言う和田。それを気怠げに山本が受け止め、突っ込む会話は不思議なテンポの漫才みたいで、横で聴いていたい心地良さ。 ズケズケ言い合う二人の信頼関係も随所に示され、至高のロマンシス。例えば親友同士の同居物語『伊勢さんと志摩さん』と併せて読むと、幸せになれるかも。

からだのきもち

繊細でみずみずしい、からだとこころの話

からだのきもち
野愛
野愛
1年以上前

ちゃんとエロいのに、それ以上に胸がぎゅっとなる。セックスは結局コミュニケーションのひとつでしかないのに、大きな意味を持つと思い込んでいる。からだを繋げても心までは見えない。相手の心どころか、自分の心でさえも見えないのに。 ナヲコ先生と言えば揺れ動く心のうちを、繊細に丁寧にたっぷり描くのが特徴だと思っている(分析できるほどたくさんの作品を読んではいないけど)。 からだのきもちは短編集なので、1作1作はとても短い。短い上にちゃんとエロいシーンが描かれている。 心のうちを丁寧に描く隙間はないんじゃ?なんてことはなかった。 相手の心を知りたい、見たことない顔を見てみたい、本当の自分を見てほしい、一緒にいてほしい。 体を繋げるにもいろんな気持ちがあって、そのどれもが繊細でみずみずしい。 やっぱりナヲコ先生作品にハズレなしだなあ…。 (なんかのきっかけで新作出ないかなあ…)

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