イマジナリー

空想-イマジナリー-も入り交じる色鮮やかな群像劇 #1巻応援

イマジナリー
sogor25
sogor25
1年以上前

大学生の佑は幼馴染の真依香のことが昔から好きでしたが、彼女は大学進学を機に地元を離れていたため昔ほど頻繁に会わなくなっていました。 この作品はそんな2人の関係を描きつつ、2人それぞれの交友関係にもスポットライトを当て、群像劇のような形で進んでいく物語です。 真依香が地元を離れたと言っても彼女が住んでいるのは佑の家から車で行ける距離の場所。 この絶妙な距離感を前に、佑は真依香とより親密になる方法をはないかと思い悩み、一方の真依香のほうも佑のことは意識しつつも自意識が邪魔をして素直になれずにいる、そんなもどかしい様子が描かれています。 また、佑が「過去に行けるなら真依香にツンケンした態度を取っていた自分を窘めたい」と後悔したり、真依香が1人電車に乗っているときに風景を見て何気ない妄想をしたりといった、登場人物の"空想"があたかも現実の世界にも広がっているような形で描かれていて、何気ない日常を描いているのにどこかファンタジーのような雰囲気もある、不思議な空気感の作品です。 1巻まで読了

イチケイのカラス

「法」と「人」、考えさせられるお仕事マンガ

イチケイのカラス
mampuku
mampuku
1年以上前

モーニングらしいお仕事マンガ。ただ裁判官という題材はけっこう珍しいんじゃないでしょうか。 法律や裁判所というのは医療モノと同じで誰にでも関わりのある事柄なので興味が尽きません。法律や量刑の決め方、逮捕~拘留~起訴/不起訴に至る手続きの過程など、意外と知る機会が無く、知らないと損しそうな内容が盛りだくさんです。同誌の警察マンガ「ハコヅメ ~交番女子の逆襲~」とも併せて読みたい

白木蓮はきれいに散らない

白木蓮の書評を発見しましたッ!

白木蓮はきれいに散らない
名無し
1年以上前

『白木蓮はきれいに散らない』、とっても面白かったので、他の人はどう読んだのかな???と調べていたら、なんと山脇麻生さんが書いた書評を発見! ささやかな楽しみや希望を胸に、現実と折り合いをつける様が愛おしい。 と書いていて、膝をパチーンと叩きました。そう、これ、これなんです、何度も読みたくなる理由。この作品が面白い理由。そんな劇的な(漫画的で仰天するような)出来事が起きるわけではないですが、考えてみれば同級生が亡くなることって相当ショックなこと。そうしたショックな出来事を受け止めつつ、目の前の現実を手放さず、卓袱台返しもせず、折り合いをつけるのです。これって、意外と難しいですよね。しかも、ささやかな楽しみや希望を胸に、なると、やっぱりすごいことです。なんだか元気をもらえます。 https://news.yahoo.co.jp/articles/78f225bc40a8be4e8654f84457313748fee6003f

百合ドリル

沼編…そこは深い深いところ。

百合ドリル
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

さすが沼編。作家さんにとっての「沼」を暴きながら、私を百合沼に引き摺り込む、強力な誘引力。 全体の半分を占める「はじめてハマった百合沼」と「今ハマっている百合沼」は、作家さん毎にセットになっていて、各作家さんの「癖」が見える興味深い内容となっています。 続く「三角関係百合」もディープな作品が並び、スイーツ多めな「アイドル百合」「おっぱい百合」と来て、最後の「結婚百合」でかなり重いパンチを受けます。 そこでは同性パートナーに関して多様なアプローチが見られますが、作品下のコメントを読めば作者さん達の本気度……同性婚が受け入れられる世の中への願いが見え、この「百合ドリル」という企画に重みを与えています。 初参戦の先生方が多く、個人的にはまだ作品を知らない先生も結構おられたので、好みの作風を見つける楽しみも沢山ありました。 私の百合は、これからだ! 注:TS百合と銘打った作品がありますので、ご注意を。

名無しは一体誰でしょう?

葬送のフリーレン作者の連載デビュー作

名無しは一体誰でしょう?
名無し
1年以上前

まず主人公が記憶喪失の状態から始まるのがおもしろい。記憶喪失なんだけど頭はめちゃめちゃ良くて、ヒントが全部出てくる場面やセリフにあるので謎が解けた時はスッキリします。 最後までちゃんと面白かったんですけど、若干、未完なのか?という疑念が残る終わり方。タイトル「名無しは一体誰でしょう?」の答えはちゃんと回収されます。

Developers 機動戦士ガンダム Before One Year War

宇宙世紀の町工場感!

Developers 機動戦士ガンダム Before One Year War
なかやま
なかやま
1年以上前

意外にコミカライズがなかった、MSの開発をテーマにした本作品 機動戦士ガンダムMSV-R ジョニー・ライデンの帰還 などで技術的なテーマが出てワクワクする理系の人におすすめしたい作品 作品の下町っぽさとは反して想像以上に機動戦士ガンダムの中で語られるMS開発の史実には、かなり忠実に沿っているところもなかなかニクい! ガンダムと言う枠で考えなくても、技術的な課題をいかに解決するか?をどアナログな方法で解決しているのも、「手段が目的」になりがちな現代エンジニアに警笛を宇宙世紀から鳴らしてくれているようで良き ガンダム好きな人はすっごく楽しめ、理系の人も楽しめる そんな良い作品です 電子書籍化してくれー

おちたらおわり

ママ友同士のマウンティングだけじゃない‼️

おちたらおわり
名無し
1年以上前

アレルギーがある娘の為に自然派の幼稚園とかかりつけの病院の近くにあるタワマンに引越してきた主人公。でもお金持ちって訳じゃなくて旦那さんと共働きで頑張って低層階に住んでるってところがすえのぶけいこ先生の主人公だなって思う。 タワマンに住むママ友達の中ではグループが出来てて、その頂点に君臨してたのが学生時代に主人公をいじめていた女なんだけど、ただ性格が悪いんじゃなくて人間性が屈折してるところが闇深くて面白い。主人公を追い詰めつつ、色んな問題アリのママ友達を地獄に落としていくので、内心「もっとやれ!」と思いながら読みました。 今のところ4巻まで出てるけど次々とヤバい展開が続くのであっという間に読んでしまった。早く続きが読みたい!!

湯神くんには友達がいない

友達いない系漫画は良い

湯神くんには友達がいない
名無し
1年以上前

友達いない漫画の主人公に当たり多い気がします 友達がいないほど面白い人柄で、その人物を発見した主人公目線が多いから! 湯神くんもちょっと変わった性格で、まぁ友達はいない系だねと納得してしまいました。 でも絵柄と話のせいかすごくほっこりするんですが! ほっこり漫画のカテゴリではないかと。

土田世紀短編集 ノーサンキューノーサンキュー

やっぱり土田世紀いいなぁ

土田世紀短編集 ノーサンキューノーサンキュー
かしこ
かしこ
1年以上前

各短編に作者のコメントがあるのがいいですね。前中後期それぞれの作品の要素が凝縮されているような気がするので、土田世紀を何から読んでいいか迷っている人はとりあえずこれから読んでみるのもいいのではないでしょうか。全1巻ですし。私は「HOT MOON」が一番好きでした。それについてのコメントもよかった。ここ最近読んだ漫画の中でダントツ「自分も頑張ろう」って励まされた。

裸のマオ

気づかないまま生きていけたら

裸のマオ
野愛
野愛
1年以上前

華奢な少女をデッサンする先生、という甘美な響きから想像するものとはかけ離れた作品だった。 マオはとても華奢な女の子。母親からほとんど放置され、貧乏で不健康な暮らしをしている。 先生はマオの体を褒め、ヌードモデルになることを持ちかける。マオは先生の家へ通い、お風呂に入り食事をし健康な生活をおくるようになる。 めでたしめでたし。とはいかない。 マオは自分の境遇について何も気づいていないように見える。 母親の気持ちにも、先生の気持ちにも、友達の気持ちにも何も気づかない。まっさらで何も知らないということは、マオにとって救いなのだろうか。 失って、過ぎ去って、はじめて気づいたとき、マオは華奢な体のまま生きていけるのだろうか。 大人になるためのイニシエーションにしては、切ない結末だと思った。

僕の未来は魔女の中

魔女とオカルトの要素が詰まったハイブリッドなファンタジー #1巻応援

僕の未来は魔女の中
sogor25
sogor25
1年以上前

主人公の中学生・将太の周りでは10日ほど前からいくつかの異変が起こり始めました。 見知らぬ少女が出てくる同じ夢を見ること、他の人には見えない謎の黒い生物が見え始めたこと、そして隣の家にアナというルーマニアからの留学生が引っ越してきたこと。 親しく接してくれる彼女になぜか得体の知れない恐怖感を覚えていた将太でしたが、夢の中に出てきた少女が彼の目の前に現れたことで、アナの正体が"魔女"であることが明らかになる、という導入の作品です。 繰り返し見続ける夢に自分にしか見えない謎の生物、そして隣に越してきた海外からの不思議な留学生に"魔女"というキーワードと、オカルトファンタジーとして胸躍る要素が詰まった作品です。 そして そんな状況下に巻き込まれただけだと思われていた将太にもどうやら秘密の要素が隠されていることが明らかになり、ストーリーの魅力も自然に高まっていきます。 1巻の後半では今後の敵となりそうな存在も仄めかされ、今後の展開にさらに注目していきたい作品です 集英社系列のホーム社という出版社が運営する『 WEB漫画サイト「Z」』というサイトで連載されている作品。 私もこのサイト自体を初めて知ったのですが、オカルトファンタジーが好きな方には是非薦めたい作品です。 1巻まで読了

しまのおと

妻を亡くした男と全聾の姪、共に暮らす日々を描くヒューマンドラマ #1巻応援

しまのおと
sogor25
sogor25
1年以上前

舞台は小さな島にある町。絵描きとして生計を立てる源太郎は9年前に全聾である妻のなお美を不慮の事故で亡くし、後悔の念に苛まれながら日々を送っていました。 そんなある日、なお美の妹・ゆう子が病気で亡くなったとの知らせが入ります。 全聾のなお美の事故で源太郎のことを責めていたゆう子だったのですが、1人娘の翔子を何故か源太郎に預けるという遺言を残していました。 ゆう子に子供がいたことも聞かされてなかった源太郎でしたが、翔子もなお美と同じ全聾であることを知らされます。 この作品は、妻の事故死という過去に縛られ続けている源太郎と、 母親を亡くした翔子が共に暮らす様子を描いた作品です。 妻の死という過去を未だに乗り越えられずにいる源太郎とまだ幼いうちに母親を亡くしてしまった全聾の少女・翔子。 それぞれ内面に異なるベクトルの障壁を抱える2人が共に暮らすことにより、徐々にその障壁を乗り越えていく様子が描かれていきます。 舞台となる島の風景は美しいですが やや閉鎖的に見える部分も感じられ、それがなお美、そして翔子が全聾であるという要素とも関わってきて、マンガの絵としてもストーリーとしても緻密に組み立てられている作品です。 1巻まで読了

チ。―地球の運動について―

粗削りだけど愛を感じる漫画

チ。―地球の運動について―
mampuku
mampuku
1年以上前

科学革命に挑む異端者たちの話。カタルシスを予感させるし、とても好きなテーマです。それだけに、マンガ大賞にノミネートされた時点の2巻という序盤では、同じく今年のマンガ大賞に名を連ねるフリーレンや推しの子、怪獣8号などとくれべるとストーリーテリングでの物足りなさを感じてしまいます。3巻になって役者が揃ってきたのと読みやすくなってきたので続きへの期待値が上がってきました。

関根美有傑作選 はびこる愛

漫画家・高野雀さんも憧れる才野!

関根美有傑作選 はびこる愛
かしこ
かしこ
9ヶ月前

普段どんなことを考えて生きてたらこんな漫画を描けるようになるんだろう。同人誌で発表された作品が主なので万人向けな話ではないし、自分の理解も全く追い付いてないと思うのですが、傑作なのは間違いないです。雪国生まれの青年が東京の蕎麦屋で働く女の子に恋をする「タグレッツ」、ボケちゃった元高校球児のおじいちゃんを見守る「アルプススタンド」は割と分かりやすい話でした。芸術家が宇宙に行く「ママール・フ・モモール、なりに」は難しかったです。しかし難解でもこれが一番の傑作です。それだけは分かる!各作品に解説も付いているので、何度も読み返して理解を深めようと思います。

人間回収車

芽愛と絵里(4)

人間回収車
名無し
1年以上前

 「回収リスト 五十嵐 芽愛」の碧生といい「回収リスト 村上 絵里」の真咲といい、なぜ自分たちに近づいただけで主人公(前者は芽愛、後者は絵里)に平気で嫌味をぶつけるのでしょうか? (前者は、彼女である桜が碧生に近づかないよう酷い手を使っても彼女の肩を持ち、桜以外の女子を排除したり、自分たちに近づけないようにするなどしました。  後者は、絵里が隆司に好意を寄せていることを知っていたのに、真咲の勝手な思い込みで「私の彼氏だから」と言われたら絵里でなくても腹が立ちますよ(実際、真咲が隆司にしているのはデートDVのようなものだぞ)。)  だいたい嫌味ばかり言うから、主人公が歪んでしまったのに、碧生も真咲もどうしようもない隠れクズですよね。

ユートピアズ

うめざわしゅんのデビュー単行本

ユートピアズ
名無し
1年以上前

デビュー単行本はこちらですが、これ以前の作品は「パンティストッキングのような空の下」に収録されています。まだまだ荒削りなところが「パンティストッキング〜」にはありましたが、「ユートピアズ」は安定感が増してますね。うめざわしゅん流SF(少し不思議)な短編集といったところでしょうか。この後には「一匹と九十九匹と」を描かれていて、どうしても傑作の間に挟まれて影が薄くなっていますが、うめざわしゅん好きだったら読んで損はないと思います。

サバイビー

人間くさい虫たちの極限サバイバル

サバイビー
nyae
nyae
5ヶ月前

読むと色んな作品が頭に浮かびます。みなしごハッチとかガンバの冒険とか。 2巻まではなんとなくで読んでましたが3巻から急に面白くなりますね。 キャラはみんな二足歩行で怪我すると血?が出るところとか虫っぽくないんですけどスズメバチだけはリアルに描いてておそろしい。ああやってスズメバチが他の虫を襲ったりコロニーを破壊したりって実際あるんだろうか? キャラが多いので名前を覚えるところまではいかなかったですけど(主人公すら危うい)久々に人間が出てこない漫画読みました。面白かったです。

地図にない場所

終わったと思っていたけど、終わっていなかった。

地図にない場所
干し芋
干し芋
1年以上前

主人公の悠人は、勉強のできる兄とイケメンの弟に挟まれ、普通の自分にもがいている。 少し頑張って兄と同じ中学校に入学したものの勉強についていけずに、 ❝終わった❞と常に心が叫んでいる。 お隣には、一人暮らしの50代の女性が暮らしていたが、急に亡くなり、その娘、琥珀が、フランスから帰国し、ひとりで生活することとなる。 琥珀は、世界的バレエダンサーだったが、ケガをして引退し、さらに 母親を亡くしたという、世間的には、30歳の身寄りのない独身女性が職を失ってかわいそうな環境にいる。 ❝終わった❞と思っている中学一年生が、自分と同じ❝終わった❞と思われる琥珀に興味を持ち、同類の様子見たさにお隣に回覧板を持って行ってみると・・・。 年の離れた不思議な関係が今後どんな展開になっていくのか? 中学一年生をいう繊細な年齢の悠人の目線で描かれる。 人から褒められるって、自分に自信が持てたり、ここにいていいんだって安心できる薬だなって思う。

行き倒れもできないこんな異世界じゃ

異世界に飛ばされてイケメンと暮らすことになった件

行き倒れもできないこんな異世界じゃ
異世界スキー
1年以上前

異世界もの読んでて思うのが飛ばされてもみんな別に帰る方法を探そうとしたりしないんですよね。特に本作は主人公のスミレの適応力が半端なく高く、転移半年後にはギルドの仕事を仕切るまでになっているのがじわじわきました。 自身と同じく森で死にかけていた謎のイケメン、フィカルに懐かれながらのんびり異世界ライフを送ることになります。 ちょっと遠出していたフィカルが実は魔王を倒していたことがわかり騒動になるまでが1巻。何者だこいつ。このまま定住ライフが続くのかどこかに旅立つのかわかりませんが、願わくば幸せに暮らして欲しいですね。

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