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華奢な少女をデッサンする先生、という甘美な響きから想像するものとはかけ離れた作品だった。
マオはとても華奢な女の子。母親からほとんど放置され、貧乏で不健康な暮らしをしている。
先生はマオの体を褒め、ヌードモデルになることを持ちかける。マオは先生の家へ通い、お風呂に入り食事をし健康な生活をおくるようになる。
めでたしめでたし。とはいかない。
マオは自分の境遇について何も気づいていないように見える。
母親の気持ちにも、先生の気持ちにも、友達の気持ちにも何も気づかない。まっさらで何も知らないということは、マオにとって救いなのだろうか。
失って、過ぎ去って、はじめて気づいたとき、マオは華奢な体のまま生きていけるのだろうか。
大人になるためのイニシエーションにしては、切ない結末だと思った。
美術のスケッチの授業をきっかけに、自分の身体に興味を持ったマオ。美術の先生に声をかけられ、先生のヌードモデルになることに。最初は先生とモデルという関係性だったが、一緒の時間を過ごすうちに…。