閏うこの月【電子特装版】

非日常は永遠には続かない

閏うこの月【電子特装版】
野愛
野愛
1年以上前

付き合って10年、同棲して5年、結婚するでも別れるでもなく、特に喧嘩もなければセックスもない里と光のカップル。 里が起こしたある行動がきっかけで、年下の青年・俊と出会う。 そのまま俊と付き合っちゃえばいいじゃん、めんどくさいことはそれから考えればいいじゃん、と安易に言えるほど無邪気なままではいられないんだよなあ…となんだか寂しい気持ちになった。 今が幸せであろうがなかろうが、ここにあるものを手放すのは勇気がいること。閏月のような非日常は永遠には続かないこと。 そういうことを知ってしまっているのが寂しいし、悲しいなあと思ったけれど。 知っているからこそ里は前を向けたんだとすれば、大人になるのも悪いことばかりじゃないなあと思えた。 終わるきっかけもはじまるきっかけも結局は自分が動かないと見つからないんだなあ。

おやこっこ

本当の話かと思うくらいリアルだった

おやこっこ
名無し
1年以上前

生まれた時から父子家庭で育ったものの、高校卒業後に上京してからはアルコール依存症になってしまった父親と会わないようにしていた主人公。しかし父親が危篤だという連絡があったので久しぶりに故郷に帰ることになった。病院でほとんど意識がない父親と再会したことで、今まで考えないようにしていた自分と父親の過去に向き合っていくことになる物語。 上巻のあとがきを読むまで実話かと思ってたくらいリアルでした。お父さんがアルコール中毒になってしまったのも彼自身が家族に恵まれなかった子供時代があったからということが分かったり、バックボーンの汲み取り方がすごく丁寧で読み応えがありました。お父さんの最後のセリフがすごくよかった。この人が描いてるなら「ペリリュー ─楽園のゲルニカ─」も読まなきゃダメだなって思わされた。

ひらひらり~ミヤコ蝶々物語~

天才女芸人ミヤコ蝶々の人生とは

ひらひらり~ミヤコ蝶々物語~
ひさぴよ
ひさぴよ
1年以上前

戦中の話とヒロポン中毒のエピソードが読みたくて購入。・・・しかし期待していた内容と若干違ってた。短いページ数の中に、ミヤコ蝶々の人生が駆け足で詰め込まれているせいか、文字情報も多くて、ほとんど学習マンガを読んでいる感じ。思っていたよりマジメな自伝マンガでした。 ページ数49pで値段は550円。 同人誌なら全然気にならない額ですけど、 商業誌のマンガと並んで売られているとやや高いと感じてしまいますね。

カバーいらないですよね

リアル書店ってほんとにおもしろい!

カバーいらないですよね
nyae
nyae
1年以上前

接客の仕事をしたことがある人はもれなく、ある!いる!わかる!!を味わうことができる漫画です。また、こんなご時世だからこそ、リアル書店にしかない魅力をこれを読んで知ってほしい。 私は書店バイトの経験があるので読んでいると当時の思い出がよみがえります。カバー作るのとかラッピングとかシュリンクとか段ボール縛るのとか付録付けとか、やったなあ…。 これを読んで本屋で働きたいって思う人絶対いると思います。本が好きだったら、本屋で働くのがいちばんいいです。 たまにやけに特徴的に描かれた客が出てくるんですが、作者の方が現役書店員さんということもあり、多分この人は実在するんだろうなと思うと笑ってしまいます。めんどい客が来たら逃げるところとかも良いですね。気持ちすごくわかる。 2巻以降も続いてくれることを願って、#1巻応援。

ママレード・ボーイ

初めて読みました!

ママレード・ボーイ
かしこ
かしこ
1年以上前

第一印象は「遊ってママレードに似てる。ほんとはすっごく苦いとこあるのに、みんなうわべの甘さにだまされて気づいてないの。ママレード・ボーイ!ね、ピッタリでしょ?!」だったけど、一緒に過ごしてるうちに好きになっていって「だって遊はかんじんな時はすごく優しかったもの。クールなふりしてるけど、ほんとはすごく優しい、思いやりのある人だもの…」に変わっていくんですね。タイトルの「ママレード・ボーイ」にはこんな意味があったんだなと今更ながら気づきました。 実写映画を観たことはないんですが、どうしても遊が吉沢亮に見えてくるので自分でもびっくりしました。遊って男の子キャラだけど下まつげがあるんですよね。現実にそれを再現できる人が登場するなんてすごいな。やっぱり映画も観てみようかな。

おりたたみ自転車はじめました

「おりたたみ」でどこ行こう? #1巻応援

おりたたみ自転車はじめました
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

おりたたみ自転車を買った作者が、輪行で行動範囲を広げて行くエッセイ。私は絵の愛らしさに惹かれて購入したのですが、内容にも心が洗われました。 近所のカフェから最終的にはしまなみ海道まで……えっしまなみ海道おりたたみで走れるの?様々な所へ行けてしまう自由さを手に入れる感覚は、例えば『渡り鳥とカタツムリ』と近い開放感。 散歩物としても、味のある背景絵と写真を交互に見せて楽しい。おりたたみ自転車の情報も得られますが充分ではないので、もっと詳しい『おりたたぶ』で補いたいところ。 おりたたみ自転車のある、楽しい生活を提案してくれる一冊です。

グレさんぽ ~猫とかキモノとか京都とか~

グレゴリ青山の最新エッセイ

グレさんぽ ~猫とかキモノとか京都とか~
かしこ
かしこ
1年以上前

グレゴリ青山さん。お名前はよく見かけていた作家さんでしたが、ちゃんと作品を読んだのは初めてでした。めっちゃくちゃ面白い人ですね!京都にお住いのようですが、大阪の古書店で働かれた経験があったり、元バックパッカーだったり、猫・手芸・フィギアスケートがお好きだったり、多趣味で物知りで面白い人だなぁ〜。琵琶湖一周ぶらり旅はマネしてたいです。これからグレゴリさんのエッセイを読み漁っていこうと思います。今まで何で読まなかったんだろう…?

今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~

旦那も主人公もその家族もクズ

今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~
名無し
5ヶ月前

フィクションかもしれないが どっちもクズ、まともなのは妹家族だけ 見ていると山本クソ野郎の胸糞の悪さにも腹が立つが それを理解してても断罪出来ない 主人公の優柔不断っぷりにもイライラする 総じてスカッとしない 胸糞の悪さとイライラが溜まる

サラブレッドと暮らしています。

全一巻で描かれる競走馬との暮らし

サラブレッドと暮らしています。
なかやま
なかやま
1年以上前

現役厩務員の作者 田村正一 さんが厩務員の仕事をしながら描きあげた一作 馬の世話をする厩務員の目線で生き生きとかつ人間臭く描かれる競走馬たち。 物語を面白くするためのギミックとして人間臭く描かれるのでは無く、馬たちと一番多くの時間一緒にいる厩務員だからこそ自然的にこの様な表現になったのでは?と思っています。 わずか一巻ながら、競走馬たちの人生(馬生)が濃縮されて、非常に濃い作品 馬好きだけど、馬作品は大作が多いので躊躇している方は是非!

太田基之 傑作短編集

ラスト3編が特に面白かった!

太田基之 傑作短編集
かしこ
かしこ
1年以上前

小学館から出てる本だけど色んなとこで掲載された短編が収録されてるんですね。描かれた順番に収録されてる訳でもないんですがラスト3編が特に好きでした。アパートの隣の部屋にバラバラ殺人事件の犯人が住んでた漫画家と編集者が会話する話、古本に挟まっていた写真に写っていたお尻にアザがある女の人を探す話、自分がどうして幽霊になってしまったのか分からない男に取り憑かれちゃう話、この3つです。途中の小ネタには笑わずにいられないしオチもよかった。

すぐ死ぬんだから

老いるからこそ外見を磨け!

すぐ死ぬんだから
名無し
1年以上前

内館牧子さん原作の小説をコミカライズしたものです。NHKでもドラマ化されていて、オシャレで若々しい78歳の主人公を三田佳子さんが演じられたそうです。やっぱり内館さんの人物描写に魅力があるからなのか、主人公のハナさんの人間臭さが嘘っぽくなくてとても面白かったです。作画を担当されたくさか里樹先生の絵柄もピッタリで、すごくいいコラボだったと思います。 「終活」というか、人生100年時代になった現代の「老い方」について学ぶべきところがたくさんありました。読んでいると「年を取れば内面が老成するなんて綺麗ごと、老いるからこそ外見を磨くべき!」という主張に、ものすごく説得力があるんです。それって若返りたいという気持ちではなくて、どうせすぐ死ぬんだから…って自暴自棄にならない為の手段なんですね。でもこれって高齢者だけの話じゃない気がします。誰だって老いてる訳だから…。 主人公のハナさんは同窓会でも一人だけ浮いちゃうくらいオシャレで若々しいですが、特にお金持ちという訳でもないんです。下町の酒屋さんを夫婦で営んできた苦労人なんです。読んだら共感する人がたくさんいるんじゃないかなと思いました。

旦那が突然死にました。

終始つらい。

旦那が突然死にました。
ポコニャン
ポコニャン
1年以上前

冒頭すぐに旦那さんが亡くなり、そこからふたりの子供をかかえてシンママとしてどう生きていったかが描かれています(シンママって死別の場合は言わないんですかね?)。 正直、とてもじゃないけど同じ体験をした人はつらすぎて読めないんじゃないですかね…わかりませんけど。亡くなったときが気持ちのドン底だとすると、漫画を読みすすめるうちに上向きになってくのかなと思ったんですけど、全然そんなことなくて、ものすごい激しく上がったり下がったりを繰り返します。それこそ子どもを連れて死んだほうがいいと考えるときも。それが現実なんでしょうね。そしてこの漫画が出版された今も、いつ下がるかわからないとのことです。 どういう状況でなぜ亡くなったかによって残された家族が受ける心の傷って違うと思いますが、この作者さんの場合は、普段はとても仲良し夫婦なのに、たまの喧嘩をしたときに作者と子供が実家に帰って、旦那さんは家でひとりだったらしいです。旦那さんの会社の同僚から会社に来ていないと連絡が入り、すでに部屋の中で亡くなっていたことを電話で伝えられました。つらすぎる。想像しただけでつらい。 この漫画はどういう人が読んで、どういう受け取り方をするかが全く違うと思うので、なんとも言えないのが正直なところですが、自分の大事な身内とこんなふうに永遠の別れをしてしまうと考えると、絶対に嫌だなの一言です。 漫画としては、絵はふんわりしてて読みやすいですが、たまに長文テキストのみのページがあったり字が小さかったりと電子で読むのにちょっと難があるつくりでした。あと、最後の写真はいらなかったかな……漫画のイメージだけで完結させてほしかった。

宮崎夏次系・特別インタビュー漫画「あなたにとってSFマガジンとは?」

夏次系先生には珍しいエッセイ漫画(読み切り)

宮崎夏次系・特別インタビュー漫画「あなたにとってSFマガジンとは?」
名無し
1年以上前

2013年〜2020年の7年間にかけてSFマガジンにのった読み切りシリーズをまとめた単行本『と、ある日のすごくふしぎ』が重版されたことを記念して描かれた 夏次系先生にはやや珍しいエッセイ漫画。 インタビューを務めるナレーターと先生のやりとりにはさまるとぼけたギャグ。 とてもほんわかする内容です。 照れながら受け答えしてる夏次系先生の天然な肖像が漫画に登場するキャラみたいで楽しい......。 こんな趣で旅行や料理などを題材にしたら結構面白くなりそう.......読みたい...... 以下の早川書房Twitterアカウントのリンクから飛べます。 https://twitter.com/hayakawashobo/status/1329634313197948928

ニーナさんの魔法生活

魔女「師弟の」成長物語として

ニーナさんの魔法生活
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

こちらは魔法が使える世界の物語ですが、世界観……特にエネルギー事情が面白いです。 「マザー」と呼ばれる巨大生命体から供給されるエネルギーを魔法に変え、利用する人間。しかしマザーと人間は、500年前に戦争をしていた。 頭上を通る、巨大竜の様なマザーの存在感は圧倒的。美しい世界観の中で、登場人物も私も、先行きの不確実性を考えてしまう。 ★★★★★ 物語は、魔法学校の生徒アイリスが、世界最強の魔女・ニーナの元に見習いとして訪れる所から始まります。アイリスはえらく優秀な生徒ですが堅物。対するニーナは魔法は凄いけれども、いい加減で感覚派。 一刻も早く魔法使いになりたくて焦るアイリスと、それをはぐらかすニーナ。双方の本質が次第に明かされ、師弟は互いをぶつけ合い、見つめ合います。 自分の有り様や、人との関係と向き合いながら、仲を深め、互いに人として成長していく二人の様子は優しいエモーション。アイリスの秘めた才能や「マザー・ニーナ」と呼ばれるニーナの秘密など、3巻時点ではまだ分からない要素が多い。エネルギー事情の微かな不穏さと共に、魔法世界の秘密を追う愉しさがある作品です。

まったく最近の探偵ときたら

謎がギャグを呼ぶ、身も蓋もない探偵漫画

まったく最近の探偵ときたら
名無し
1年以上前

かつては高校生探偵として大活躍をして、 名声や賞賛を集めたが 今ではすっかり冴えない貧乏中年探偵。 そこに明るくカワイイ女子高生が訪ねてきて・・ という今風の探偵物の王道というか、 どこの赤川次郎先生だよ、という出だし。 横溝正史先生が読んだらまさに題名通りに 「まったく最近の・・」 と嘆き悲しみそうな漫画だな、と思ったが、読み進めたら、 赤川次郎先生ですら 「まったく最近の・・」 と嘆き笑いしそうな面白い漫画だった。 そりゃまあ赤川次郎先生もさすがに 「ビルの5階から落ちても大丈夫系女子高生」 は描けないし描かないし描きたくないだろうけれども。 探偵物の要素や醍醐味のほぼすべてがギャグネタに(笑)。 探偵物作品としては邪道極まりないのだけれども、 ギャグ漫画としては王道で、読んで笑える楽しい漫画。 なので横溝先生や赤川先生には、作者の五十嵐先生に代わって 「最近の探偵ですみませんね」 と自分が謝るから、そのかわり、 連載を続けてますます笑わせて下さい五十嵐先生。

吸血鬼ちゃんは鏡にうつらない!

わたしの瞳を使ってください #読切応援

吸血鬼ちゃんは鏡にうつらない!
野愛
野愛
1年以上前

ただひたすらにかわいい吸血鬼の姫がかわいい…!! 姫はとてもかわいい女の子です。でも吸血鬼なので鏡にはうつりません。 クラスメイトにブスと言われて傷ついた姫はよーし見てろ千回ぎゃふんと言わせてやる!と意気込むのでした。 とにもかくにも姫が天才的にかわいい。美しい。 うるうるの瞳にばさばさの睫毛、ちゅるちゅるの唇にギザギザの歯…こんなかわいい女の子を見つめることができるならテストでもなんでも持ってくし鏡代わりにでもなんでもしてください!と誰もが思うはずです。 ただひたすらに姫のかわいさに浸りましょう。

ママレード・ボーイ little

トキメキが欲しかったので読みました!

ママレード・ボーイ little
かしこ
かしこ
1年以上前

トキメキ…トキメキが欲しい…しかも純粋で上質なやつ…こういう時は何を読めばいいんだ…そうだ!吉住渉先生だ!ということで読んでみました「ママレード・ボーイ little」。実は前作の「ママレード・ボーイ」は昔アニメを観ていた記憶があるくらいで未読なんですけど、なるべく最近の作品が読みたいなと思ったので読んじゃいました。もちろん前作を読んでいた方が楽しいのは間違いないですが、あの複雑な家庭事情を知ってれば読んでいて困ることはなかったです。 今作は「ママレード・ボーイ」の主人公カップルの両親ズにそれぞれに産まれた女の子と男の子が主役になります。2人は同じ家で姉弟のように育ったけど血は繋がっていないので、あとはご想像どおりの展開に…♡という感じです。すっっっっごくキュンキュンしました。中学生の恋愛にこんなにキュンキュンして自分は大丈夫なのか?!と心配になるくらいでしたが、求めていたトキメキを得られたので大満足です。順番が逆になってしまいましたがこれから「ママレ」を読もうと思います!

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