ワークラブアンバランス

そこにイケメンがふたりおるじゃろ #1巻応援

ワークラブアンバランス
兎来栄寿
兎来栄寿
10ヶ月前

『橙くんはひとりで寝られない』『乙女の放課後』の安理由香さんの新作は、社会人恋愛です。 主人公は税理士で仕事がデキるかつ美人の笛吹美紀(32)。ただ、男を見る目だけは致命的になく歴代の彼氏には辛い思い出をたくさん作られてしまっていました。9歳年下の黒髪イケメンの後輩・幸だけが愚痴を聞いて飲み友達になってくれる、という日々。 そんな美紀の前にある日現れたのは、クライアント企業に勤める渉。顔が良くて性格も優しく穏やかで女性の扱いもスマートで、でもちょっと抜けてるところもあって一見パーフェクトスパダリだけど、一体どうなっちゃうの〜〜〜!? という物語です。 読んでいて、どうにも荒んだ作品を読みすぎてきた自分の心の汚さを自覚させられると言いますか。幸は密かに美紀に想いを寄せているからこその部分がありますが、幸と同じようにどうにも渉には裏があるのではないかと勘繰ってしまいます。 何だ、どんな打算があるんだ、裏ではどんなことしてるんだ! 信じないぞ! と人間に裏切られ続けてきた獣のように警戒心剥き出して読み進めるのですが「あれ……意外と何もない?」「本当にただの良い人……?」となっていきます。 30代同士とは思えないピュアなキュンキュンが呈されるに至り、何か忘れていたものを思い出すような久々の感覚を抱きました。たまにはシンプルに幸せになるアラサー女子がいてもいい……不倫や生きづらさに悩んで追い詰められてボロボロにならないアラサー女子がいてもいい……優しさに包まれて世界がきらきら輝くものになってもいい……。 そうは思いつつも、まだ物語がどう転がっていくかは予断を許しません。本作は、女性1人男性2人で明確に三角関係となる構造を取っています。拗れるとすればそこで、すんなりハッピーエンドにはならなそうです。でも、それにしてはかなり甘いなと。 仕事に疲れて帰ってきた日にイケメンが自分を取り合うような話に癒されるのは必要なメンタルケアであり、世界に必要とされているお話でしょう。

やえの酒めぐり ~日本ふるさと百景~

これは温まる日本酒マンガ #1巻応援

やえの酒めぐり ~日本ふるさと百景~
兎来栄寿
兎来栄寿
10ヶ月前

皆さんは大人になって良かったな〜、と思うことはありますか? 昔はずっと子供のままでいたいと思っていましたが、マンガを好きに買って読めるようになったこととお酒の魅力を満喫できることに関して言えば「大人最高!」という気分になります。 美味しい肴と美味しいお酒。お米の神様やお百姓さんや蔵元の方や農家や漁師や酪農家などの方々に今日も感謝です。 中でも大好きなのは日本酒なので、こういう作品が読めると嬉しくなってしまいますね。 本作は概ね『BARレモン・ハート』のような形で、1話完結型で毎回違う人物と日本酒がフィーチャーされてハートフルな物語を提供してくれます。本郷司さん、新鋭でありながら高い画力で老若男女を生き生きとした表情で描き分けつつ、燻銀のような話を描かれる方です。積み重ねた酸いも甘いもある人生から醸される味を、見事に描いています。 日本酒を飲んだ時の香りや味に対する表現も華やかであったり迫力があったりで目を引く演出がなされています。呑んだ瞬間のリアクションも含めてとても美味しそうで、思わず今夜呑みたくなります。 また、ローカル性により自分のルーツとなる郷里への想いを引き出してくれる日本酒の魅力の一側面を改めて感じさせられました。 1巻で登場するのは 山本 純米吟醸 ピュアブラック 純米大吟醸 わかむすめ 燕子花 金陵 瀬戸内オリーブ純米吟醸 出羽桜 吟醸缶 特別純米原酒 八海山 氷温ショット 南部美人 純米吟醸 ひやおろし 森嶋 美山錦 純米吟醸 と、なかなかに面白いラインナップ。あえて、缶の出羽桜を出したり、超有名な八海山でも氷温ショットを扱ったりというところが良いですね。 毎回のお酒に関する解説やコラムも、日本酒の深い世界を知る手助けになって楽しみつつためになります。 今の季節の秋にはひやおろし、もう少し寒くなった冬には燗。一年中楽しめる日本酒と共に、楽しみたい作品です。日本酒がますます美味しく楽しく呑めるようになることでしょう。

進撃のえろ子さん~変なお姉さんは男子高生と仲良くなりたい~

変女好き!これもマストです

進撃のえろ子さん~変なお姉さんは男子高生と仲良くなりたい~
宮っしぃ
宮っしぃ
10ヶ月前

変女で登場するサブキャラの星くんと、本作ヒロインのニート女子の通称エロ子さんが織りなすドタバタラブコメ 変女でお馴染みのキャラや世界観でこっちでも変態チックなイチャイチャラブコメが見れます 作者好きももちろん、本作で初の人でも読めるようになっているので、変女好き以外にも勧められる良作 それにしても、この世界に登場するキャラ頭のネジ飛んでる変人しかいないな...(褒め言葉)

カット&ペーストでこの世界を生きていく

スキル系王道ファンタジー

カット&ペーストでこの世界を生きていく
宮っしぃ
宮っしぃ
10ヶ月前

スキルが人生と言うほど、全てがスキルの良し悪しで決まる世界で、天涯孤独になった主人公が特別なスキルの使い方で大成していき、仲間たちと敵と戦ったり冒険したりと、王道なファンタジーもの 内容としては良くあるものだが、丁寧に物語が進み設定もちゃんと作られてるし、スキルの戦いも迫力ありつつもバラエティに飛んだ戦いになってる 昨今の異世界ものの一つではあるが、これはその中でも光る物がある良作でした 淡々と進むだけじゃなく盛り上がるポイントもあるので、異世界もの飽きてきた人はどうぞ

今泉ん家はどうやらギャルの溜まり場になってるらしい~DEEP~

一人暮らしワンルームに女の子と

今泉ん家はどうやらギャルの溜まり場になってるらしい~DEEP~
ゆゆゆ
ゆゆゆ
10ヶ月前

一般向け版とみて、少年誌向けと勘違いして読み、青年誌向けのエッチな内容から始まって、あわわしてしまった。 青年誌向けです。少年は回れ右です。 今泉くんの生活を夢見て一人暮らしをすると言い出さないようにしましょう。 さて、父親から男らしくないと言われて、一人暮らしをさせられている今泉くん。  待って!一人暮らししたら男らしくなれるの!?と、根本的な問いが浮かんだものの、女の子を虜にしているんだから、男らしいといえば、男らしい?のかもしれない。 主導権は基本的に女の子たち。 今泉くんの一人暮らしの部屋をたまり場にしている女の子と、デートしたり、エッチしたり、お仕置きされたり、なんやかんや。 女の子たちは他の子がいることを承知しつつも、今泉くんのことが気になるようで。 クセのある女の子たちと、主導権握られっぱなしの今泉くん。 男らしいとは一体なんなんだろう。

恋人以上友人未満

とにかく可愛い2人

恋人以上友人未満
名無し
10ヶ月前

タイトルから、恋人以上友達未満ってなんぞや?となって読んだが、なるほど・・・元AV女優とAV男優同士(もちろん共演あり)の2人。 しかも、女優のときは清純派、男優のときはオラオラ系だったが、そう演じていただけで、今や男優に至っては花屋をやっているほどいい人。 そんな2人がお見合いで会って、少しずつ距離を縮めていく話。 共演時点からお互い気になっていた存在というおまけつきなのに、簡単には縮まらないのが、ミソ。 体の関係があるからより意識してしまったり、俳優時点からのギャップに逆にやられているとか、色々あってじれったくも可愛らしい2人。 設定が意外でしたが、それ以外はいたってツボを抑えたド真ん中な作品で、ほんわかした絵柄も相まってピュアラブコメとして極まってます。

三國さんのバラ園

薔薇園で働く少女趣味イケオジ #1巻応援

三國さんのバラ園
兎来栄寿
兎来栄寿
10ヶ月前

かわいいおじさんは好きですか? もしお好きであれば、とてもお薦めの作品です。 「山田すぽこん」名義でBLを、「澤岻」名義で読切を描きちばてつや賞の準大賞にも選ばれた澤枝すぽこさんによる、一般向け商業誌の初連載作品です。 薔薇農家を引き継いで45年のイケオジ三國玄一郎。そして、玄一郎の薔薇園でのアルバイトに応募した高校生の小鳥遊ひなと、もうひとりのアルバイトである青年・佐伯亮太。彼らが織りなす、薔薇園でのほのぼのとした日常&お仕事コメディです。 玄一郎は一見怖そうな外見をしているのものの、中身はかわいいキャラクター(『わがままにゃんこ』通称″わがにゃん″)やスイーツが大好きという盛大なギャップを持っています。押入れの中にはグッズ祭壇が作られているほど。しかし、そのことを他人には隠していることで面白おかしい展開が生じていきます。 私もミッフィーちゃんやすみっコぐらしなどが大好きで、ケーキ屋巡りをするほどスイーツも好きなので玄一郎とは仲良くなれそうだなと親しみを覚えながら読んでいます。 とにもかくにも澤枝すぽこさんの絵が上手くて魅力的です。男性はカッコよく、女性はかわいい。そして人物だけでなく、美しい薔薇や薔薇園の描き込み、三國さんが食べたがるお菓子の描き込みなども精緻です。 あまり知らない世界である、薔薇の手入れの仕方などを読んで学べるのも楽しいところです。 本の顔である表紙に、薔薇と63歳のシブい髭面男性。それがかえって、他の本との差別化も図りながら本作の魅力を端的に表しているようでもあります。 ギャップ溢れるかわいいおじさんを摂取したい方、薔薇園の仕事に興味ある方、気楽に読める楽しいマンガを欲する方へ。

TIEMPO―ティエンポ―

TIEMPO―ティエンポ―の感想 #推しを3行で推す

TIEMPO―ティエンポ―
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
10ヶ月前

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ ヤングジャンプ連載時はなんとなく読んでいて、Webに行くんだ。ふーんじゃあすぐ終わるのかなと思っていたら続いていたの知った。で完結したので読んだがまとめて読むと期待以上に面白かった。各自の立場、チーム内の立場、過去の話がうまく組み合わさっていて良かった ・特に好きなところは? 最終巻まで読んだあとに読む最終巻のカバーを外した時の文章。あと17巻の途中から絵がかなり変わった感じがした。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 連載中に読んでいた方には最終巻まで読むのをお勧めします。飯野大祐の他のマンガがあったら読みたいね

夏の終点

静謐さに浸りたい

夏の終点
野愛
野愛
10ヶ月前

西尾拓也先生の連載が始まった!!これはうれしいですね。 控えめな女の子が同級生の男の子に淡い恋心を抱く、ただそれだけなのに甘酸っぱくて胸が苦しくてたまらなくなります。 まっすぐにぶつかるとか駆け引きとかそれよりもっと手前の、曖昧なのに切実でどんどん膨らんでいくあの感情が繊細に描かれています。 言葉は少なくて余白が多くて表情もぼんやり描かれているのに、心臓の音や赤く染まる頬や唇がはっきりと感じられます。画面の静けさにつられて、自分も息を詰めながら夢中になってしまいました。 恋が成就するとかドキドキハラハラする展開とか、そういうものは求めません。ただ、この静謐で甘酸っぱい時間が長く続いてほしいと願うばかりです。

駄犬に注意!

「年下の男の子」スピンオフ

駄犬に注意!
るる
るる
3ヶ月前

6巻まで既読。 こちらも最高❤❤❤ 本編で告白→玉砕した翔吾がメイン。 本編よりスピンオフの方が長い作品。 振られて酔った末に人気漫画家の湊太から ロックオンされる翔吾😂 まあ過去に接点があってその時から湊太は一途なんだけど。 本編の透同様、翔吾もあちこちからモテモテ😂 そして同様にもっと危機感持てとツッコミたくなる読者w 弟のこと、俳優のこと、中途半端だけどどこまで続くかな。 BLカップル応援しちゃうよ🤝キャラな女性登場人物にはいつも好感持ってしまう。舞ちゃんイイネ👍 7巻既読。 今巻は平和な展開が多くて楽しかった。 義弟はまだ諦めてないけど誕生日の食い下がりを放置したの、良かった。(前なら危機感なかったし) 湊太と太郎のご対面😂 8巻既読。 とうとう同棲開始! 義弟と湊太が直接話したのは良かったかな。 湊太の変人ワンコぶりに敵わないと現実を見れたのでは? 翔吾の元カノが子連れシンママで登場。 (再会早々に馴れ馴れしいし子供預けたりちょいイライラしたけど)最終的に腐女子に落ち着けるのは悪役いなくなっていいわ😂

ペパロニ・ヴァンパイア

家族を2度失ったドラァグクイーンが出会った"新たな家族" #1巻応援

ペパロニ・ヴァンパイア
sogor25
sogor25
10ヶ月前

ドラァグクイーンとして活動をしているローリには、 女の子用の服を着た姿を母親に拒絶され、 そのまま縁を切ってしまったという過去がありました。 そんな過去もあって、働いているクラブの仲間を家族のように思っていたローリでしたが、 ふとしたきっかけでクラブをクビになってしまいます。 2度も“家族”を失ったローリが失意のうちに立ち寄ったのは、 亡くなったと聞いた母親が住んでいた家。 そこでローリはペパロニと名乗る少年と出会います。 町に色濃く残るマイノリティへの差別の意識も包み隠さず描きながら、 自身の心にまっすぐ生きようとするローリが紡ぐ“新たな家族”との物語です。 1巻まで読了

いろんな私が本当の私

超豪華アンソロジー第二弾

いろんな私が本当の私
兎来栄寿
兎来栄寿
10ヶ月前

吉田戦車、ウラモトユウコ、オカヤイヅミ、河井克夫、島崎譲、衿沢世衣子、カラスヤサトシ、島田虎之介、100%ORANGE、よしもとよしとも、フジモトマサル、陽気婢、小玉ユキ、うめ、萩尾望都、藤子不二雄A。 前作にあたる『長嶋有漫画化計画』に筆を寄せた目が眩むような錚々たる面々です。 それから11年が経ち、遂に第2弾となる本著が発売されました。 今回の描き手は 『あした死ぬには、』の雁須磨子 『凪のお暇』のコナリミサト 『トクサツガガガ』の丹羽庭 『メタモルフォーゼの縁側』の鶴谷香央理 『ご成長ありがとうございます』の三本阪奈 『往生際の意味を知れ!』の米代恭 の6名。今回は全員女性作家ですが、全員実に絶妙な「今」を描いている方々。長嶋有さんがずっとマンガを愛し続けて広く読まれているであろうことが伝わってくる、一マンガファンとして心が躍る陣容です。 米代恭さんの「三十歳」は、シンプルに米代恭さんの描く表情が良いです。無機質な表情も、真逆の感情を全開にした表情も。主人公の瞳にハイライトが宿る瞬間が堪りません。タイトルにある三十という年齢の、歳を重ねて至る諦観とその裏にまだ残る稚さ。幼い子供のように在れる相手ができて時間を共に過ごすようになる過程、伸びやかになる心の描写も好きです。こういう男女の関係を今描いてもらうなら米代さんというのは非常にしっくりきます。 三本阪奈さんの「舟」の主人公の妄想癖、個人的にはとても共感します。昔から現実を差し置いて空想の世界へ行ってしまうところがありました。妄想ができる脳がひとつあれば、永遠に暇にはならないなと思います。本著の中では最も新しい2022年の短編ということで、マスクを着けた登場人物たちとそれを利用した演出がとてもよく利いていました。思春期の矯正は、特に女の子にとっては外見上の面で嫌な部分もあるものですが、マスクはそれを隠せるという意味では少しありがたい存在でもあるのだなと。リフレインする特徴的なフレーズなども小気味いいです。大人へと漕ぎ出していく彼女たちの姿に、在りし日を重ねます。「表現は読者と年をとっていくだけではダメで、ときには若者に向けて放っていないとダメだ」という、長嶋さんの感性も素敵です。 丹波庭さんの「今も未来も変わらない」は、レンタルビデオ屋でDVDを借りるというほんのひと昔前にあった風景がとても懐かしく感じられる一篇です。私の家の近所のレンタルショップも時代の波に呑まれて潰れてしまいましたが、100円の日にたくさん借りたり延滞金を払わないように必死になったしたことを久しぶりに思い出させてもらいました。 ″僕は映画を観た時の「情景」も含めて「映画」だなって思うんです″ というセリフはマンガにも完全に同じことが言えて、いつどこでどのようにして誰との関わり合いの中で読んだのかという記憶と共に自分の中に残っています。それ故に、マンガの帯も挟まっているチラシも私にとっては大事な欠片なのです。余談ですが ″ガムと締切はよくのびるんだよ″ のセリフも好きです。 鶴谷香央理さんの「問いのない答え」は、311の震災を描いた作品。長嶋さんと鶴谷さんの出逢いが、震災の翌日からTwitter上で行なっていた言葉遊びだったそうでそんな現実も上手く反映させた物語となっています。10年前のTwitterは、今より人が少なくて3000RTもされたら珍しいことでした。他愛もない好きなことを介して生まれる緩い繋がりが非常に愛しい自由な場でした。ただ、今はかなり変質してしまってかつてあった楽園の心地良さに想いを馳せます。あの頃から繋がり続けてくれている方に感謝しつつ、繋がりが解けた方々もどこかで元気に暮らしていて欲しいなと思います。日常の細やかな所作や機微が、落ち着いた筆致で描かれ鶴谷さんの良さが短編の中にもよく表れています。コロナなどで塗り潰されてしまった部分もありますが、いつまでも留めておくべき記憶がここにあります。 雁須磨子さんの「三の隣は五号室」は、チャレンジングな原作小説を巧みにマンガに落とし込んでいます。なぜか四号室がないアパートの五号室に住んだ歴代の住人たちのザッピング的な物語です。村田沙耶香さんが原作に寄せたあとがきに書かれている通り、「前の人」というのは不思議な関係です。私も以前住んだ家では引っ越したばかりのときに、ずっと前の人への郵便物が届き続けたことがあります。まったく縁もゆかりもないけれど、同じ空間を共有する他人。内装や機能など知らない間に継承をしていて影響を与え合うひとつなぎの関係。同じ景色の中で何を思い、どのように暮らして生きていったのか。人生のどこかで一瞬でも交わった人ともまた違い、直接関わっていないけど生まれる不思議な関係。小さなアパートの一室がまるで社会の縮図のような人間模様を描いているさまは、奇妙な面白みがあります。 コナリミサトさんの「もう生まれたくない」は、このタイミングで単行本化されたことに運命を感じました。「歯の欠けたベーシスト」「セガサターンのゲーム」と言って、あるバンドを即時に連想できる人は今どれくらいいるのでしょうか。奇しくも一昨日、そのバンドのリーダーは誕生日を迎え、その1週間ほど前に歯の欠けたベーシストの後釜に座ったベーシストが逝去したという報が出て、私は数日間号泣しながら彼の仕事を振り返っていました。そして、昨日バンドリーダーによりベーシストを弔うイベントの発表が行われました。そう、X JAPANです。作中に登場するセガサターンのゲームは『X JAPAN Virtual Shock 001』でしょう。私は人生で初めて行ったライブがXだったので、育ててくれた親のようなバンドです。奇跡の再結成からずっとずっとニューアルバム発売を待ち続けて十数年経ってしまいました。唯一ずっと「コンサートをやりたい」と言ってくれてきたHEATHが8月にYOSHKIと共演してセッションした時も泣きました。そして、この短編でまたXやHEATHのことが思い出されて涙を堪え切れませんでした。ふとしたことで、人はあっけなく死ぬ。そして、永遠に拭えない後悔をする。もう少し、違う選択肢を採れたかもしれないと思いながら……。 長嶋さんのあとがきや、それぞれの作品へのコメントも実に味わい深いです。「漫画は暗くて愉快」という概念、真諦を突いています。 原作ファンの方やそれぞれの作家のファンの方はもちろん、そうでない方も今をときめく感性豊かな方々による豪華なコラボレーションを味わってみてはいかがでしょうか。

年下の男の子

このイラストでこのポジションですか?😳

年下の男の子
るる
るる
3ヶ月前

4巻まで既読。 (これはまだ続くの?) イラストがとにかく可愛いし特に唯の天使のような姿ってば! ・・・なだけにポジショニングにビックリ! え?そっち???  このギャップに萌えない人はダメかもしれない。 透はちょっと無防備過ぎないか? そりゃ最初の陸はまさかが現実になって驚いただろうけど、なぜそこから学ばすに「友達」の括りだとホイホイついていくんだ?唯も忠告してたのに。 と読むほどイラッとした。 透が唯に一途なのを分かってるから余計に。 唯は可愛い顔してかなりの策士だし透の前で猫被ってるね😂 でもほんっとに可愛いんだよーーー😍

ディーふらぐ!

読めば読むほどクセになるハイテンションギャグ

ディーふらぐ!
六文銭
六文銭
10ヶ月前

ゲーム製作部なる部活で巻き起こる、 学園×部活×日常×ギャグ×バトル×ちょいラブみたいなのを、全てにハイテンションさせたような作品。 色々突っ走っている感じが、ハマる人はハマル。 自分はハマった側の人間です。 ゲーム製作部と言いながらも、ゲーム製作はしないでダラダラと遊んでいるだけ。 だから、ガチでゲームつくっている本物のゲーム製作部が出てきて、何やら部員同士にも因縁があるので部の存亡をかけながら、バトったりもする。 けど、基本展開の早いギャグ漫画なので、読んでて楽しい。 とにかく、主人公の風間のツッコミが面白い。 ゲーム製作部(仮)の個性的な面々が放つ、自由な奔放なギャグに逐一応えていくのが面白い。 あと、オノマトペも独特で、つばを飲み込む音を 「ゴクリンコ」 とか言うのが、地味に好き。 本物のゲーム製作部の部長高尾さんと、風間のちょいラブも良い。 あと、どんどん絵がうまくなっているので、1巻で「うっ」ってなっても3巻くらいまでは頑張って読んでほしい。

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