率直にそう思いました。

エモいとか、正直、何か言っているようで何も言ってない感じがあるのですが、伝わりやすい表現なのであえて使わせていただきます。

短編集って音楽アルバムみたいなもんで全体で完成させているから、
この曲は個人的にイマイチだなー
って思うようなものがあるんですが、本作はどれも外れなし。
ベストアルバムみたいな感じ。
それくらい、本当にどの話も素晴らしかった。

思春期の苦悩や葛藤とか、子供だからどうにもできない環境、それに対する稚拙なアプローチ。これらの表現が、とにかく秀逸。
しかも、そんな閉塞感だけで決して終わらせなくて、読後感はどれも最高に良い。
だから、読んでいて感傷的になったり、ノスタルジックな気分にさせてくれます。

最後の「迷子犬とわたしたち」が、自分の好きな要素(幼少期の冒険、初恋、打算のない友情など)が盛りだくさんであり、個人的にすごい好きでしたが、作者のあとがきで

「あの3人は中学に上がったらほとんど会うことはありません」

と、リアリティを突きつけられて、取り残された気分です。
まぁ、特に、小学校の出会いってそんなもんですよね・・・
その時にしかだせないからこそ、眩しく映るのでしょうから。

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だれでも抱けるキミが好き

ただのエロかと思ったら

だれでも抱けるキミが好き
六文銭
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童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

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六文銭
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自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~
六文銭
六文銭

小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

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36度

36度

体の関係だけ。でも、純愛。……呆れるほどに、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い恋愛。漫画版『夫のちんぽが入らない』『R-中学生』のゴトウユキコ、待望の初短編集!/32歳、漫画家、彼氏も出会いもなし。ミジメな捨て方をされて以来、恋に臆病になっていたけれど…。表題作『36度』を含む、心震わす短編6本を収録。

R-中学生

R-中学生

中学生のリビドー(性衝動)をナメてかかるな!!!!普通の男子にみえて実は汚物のニオイフェチの伊地知(いじち)。同じクラスの女子の透けブラジャーが気になって仕方がない吉倉(よしくら)。エロに対する好奇心が尋常ではない堀田(ほりた)。第二次性徴真っ只中の中2男子たちを中心に繰り広げられる、早摘み思春期系ちょいエロコメディ!!

ウシハル

ウシハル

この生物、人なのか…牛なのか!?中学男子・清晴の牧場にやってきた仔牛のウシハル。周囲の人々にはただの牛に見えるのに、清晴にだけはセクシーな牛ガールに見えて…!?可愛すぎる仔牛の登場で、超刺激的な日々が始まる…!!

水色の部屋

水色の部屋

高校生の柄本正文は母親のサホと二人暮らし。美しい母親に対して屈折した愛情を抱いていた。その想いはやがて、ある事件を引き起こしてしまう――。『R-中学生』のゴトウユキコが圧倒的な深度で描く、母と息子の性と愛。昭和の日本映画みたいでせつなくてエロくてよいです。僕には描けません。――山本直樹(漫画家)

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きらめきのがおか

きらめきのがおか

『R-中学生』『水色の部屋』のゴトウユキコ 新境地の最新作は、アイドルになりたい田舎娘の東京下宿物語! 「いつか、日本一のスーパーアイドルに…」死んだお父ちゃんとのムチャな約束を叶えるために、岡山の片田舎から上京してきた岡部花子 18歳。下宿することになった「煌めきノヶ丘」の個性的すぎる住民たちに囲まれて、彼女の夢追う新生活がはじまる!

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