これぞ大人のSF
何十年も子供に夢を与え続けている『ドラえもん』。 その著者藤子・F・不二雄は実は短編集のほうが凄いと噂で聞き読んでみたが、本当にそうだった。 あちらが子供のSFであれば、こちらは大人のSF。 価値観や倫理観が現実と異なる設定とか、人間のもつ醜さや残酷さ、社会風刺など表現してて、オチもハッピーエンドなんてほんとない。 どの話も全体的に暗いし、読んでて胸糞悪くなる展開も多い。 それにも関わらずただ1つ言えるのは、どれも無茶苦茶に面白いってこと。 1話完結形式なのに、その1話だけで映画がつくれそうなくらいの内容の濃さと完成度。 著者の漫画家としての非凡さが垣間見え、『ドラえもん』が今日までのヒットに繋がっている理由が、なんとなくわかってしまう。 絵柄の古さはどうしてもあるが、内容が面白いので、ぜひ読んでほしい。 自分は、『ミノタウロスの皿』や『気楽に殺ろうよ』『ノスタル爺』『ころりころげた木の根っこ』『カイケツ小池さん』(著者のマンガによくでるラーメン大好き小池さん?)からの『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』が特に好きでした。
普通。この話がいいとかそう言う感覚も無かったです。