話が進むと警告がド派手に大きくなるので、小さい文字で警告はダメねとなったんだろうか。

作者コメントで旭さんが「倫理観をバリバリに保ったままフィクション殺人鬼愛に溢れた漫画を描きたい。」と書かれているのだけど、倫理観とは。

出てくる殺人鬼キャラクターたち、見た目は良いのかもしれないけど、どいつもこいつもどこかおかしい。
主人公がおかしいと言ってるから、おかしいで間違えていないはず。
その真っ当そうに見えてくる主人公はDV男。勘違いしてはいけない。

一人称視点で読める風の、それぞれのお仕事(殺害)シーンもあったり、ドラマCDについての閑話もあったり。
ドラマCDまで作られたのは、見た目は良いキャラクターたちだからかなとか、ホラーやグロ表現が好きな人もいるよねとか、第一話冒頭の「エンターテイメントで描かれる暴力が楽しめるのは無関係だから」につながるのかなとか、いろいろ考えてしまった。

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ヤンキー君と白杖ガール

目からの情報過多な世の中

ヤンキー君と白杖ガール
ゆゆゆ
ゆゆゆ

登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。 弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。 一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。 コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。 コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。 障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。 もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。 視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。 かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。 ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。

ワタシってサバサバしてるから

広告で見たことがあるやつだ

ワタシってサバサバしてるから
ゆゆゆ
ゆゆゆ

主人公が「私ってサバサバしてるから〜」っていうタイプの人間でした。 「みんな私のこと「かわいい」って言ってくれるけど本命にはしてくれないね?」で知ったのですが、主人公を「うわー何こいつ」って言いたくなるキャラクター(悪役)にして、当人が落ちていくさまを眺めるジャンルっていうのがあるんですね。 身近にいたら、さりげなくフェードアウトしたくなるタイプの性格ですが、「女の敵は女」というあたりはリアルです。 そして、男の中で生きようとしているわけでなく、同性と仲良くするわけでなく、人がいっぱいいるところに飛び込んでいるのに、孤高です。 読んでいて、どうしてそういう考えに?と思ってしまい、主人公なのについていけません。 本編を悪役サイドで見ている気持ちです。 とはいえ、ライバル視されている本田さんが主人公だと、「私ってメンタル強めだから〜」と、メンタルの強さを過剰に見せつけてくるキャラクターに改変されてしまいそうで、そんな本田さんは見たくないなと思ってしまいます。 よくよく考えれば、周囲がこれほどひいた反応を取っていてもへこたれず、ゴーイングマイウェイでいられる主人公の網浜奈美は非常にメンタルが強いです。 ビジュアルが本田さんと主人公が入れ替わっていたら、どんな感想になっていたんでしょう。

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか

殴るためのお肉

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
ゆゆゆ
ゆゆゆ

このタイトルで、この絵柄で、いわば北斗の拳。 いや、くにおくんかもしれません。 陰湿なイジメが繰り広げられる恋愛モノかと思えば、メリケンサックが出てくるタイプの恋愛モノでした。 メリケンサックと恋愛モノって、同時に存在しうるんですね。 「パワー・アントワネット」と違い、ムキムキでもなく、筋肉でもなく。 公爵令嬢として腐った世の中を正すため、いや殴りたいから主人公は暴力をふるいます。 ストッパーが無くなった彼女は強いです。 ターゲットの名前がいつの間にか「肉」呼ばわりになっていて、こうやって人でないから殴ってよしと正当化するのかなとチラと思えば、その肉がことごとく、言い訳できないレベルの悪役たちで、世直しのためには、殴っとこうかという気持ちを読者に湧き立てさせます。 そして、時の女神の力を借りて、倍速やらなんやらブーストさせて、「ボンボコボンボコ」殴って蹴って。 暴力シーン(連続)もこのきれいな絵柄のママ繰り広げられ、「創竜伝」の龍堂兄弟のようなめちゃくちゃな振る舞いも、このきれいな絵柄のママ繰り広げられます。 とりあえず公爵令嬢なので、一線は越えていないそうです。不殺です。 すべて峰打ちなので大丈夫らしいです。さすがです。 暴力で解決はよくないけれど、早いんだということはよくわかります。

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ひぐらしのなく頃に 鬼

ひぐらしのなく頃に 鬼

大正十二年。雛見沢村という寒村で起きたある悲劇が、一人の少女とその仲間たちの運命を変えた。のちに園崎天皇と呼ばれ畏怖される、雛見沢御三家筆頭の園崎家頭首、お魎の激動の半生。原作『ひぐらしのなく頃に』へとつながるミッシングリンクが、いま明らかに。太平洋戦争の足音が聞こえてくる第1巻。

50%&50%-0

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異常性癖を持つ二人の殺人鬼。二人が出会ってしまったのは偶然か、必然か――。暴力以外で自己表現できず、記憶障害からか行動や言動が幼い“サディスト”「ぢるち」。他人の感情を読めず、独自のルールに従って生きる“ネクロフィリア”「景楽」。二人は「ある目的」のために協合し、行動を共にすることとなる。お互いがわかるようでわからない二人は、やがて惹かれ合うように。猟奇の歯車が噛み合ったとき、彼らが見つけるものとは。話題沸騰の同人誌「サツジンカレシ」ワールドの人気コンビ、記知と景楽の出会いが遂に電子書籍化!

閲覧注意-呪われた十の話-[短編集]

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あなたの後ろにも「ナニカ」がいるかもしれません――。収録作品:『卒塔婆の坂』(弓咲ミサキックス)『ツイてる人』(大介)『苦悩!化け猫おはし』(日日ねるこ)『奇なる部屋』(iwo)『離想のくらし』(石川オレオ)『25日の訪問者』(大介)『逃げられないこたつ飲み』(日日ねるこ)『僕には見える』(下待迎子)『左右線』(iwo)『なまはげの逆さ杉』(窓ハルカ)

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人付き合いが不得手の男子大学生・富谷の中で、高校時代からの唯一の友人・斉藤はいつしか友人とは別の感情を抱く対象となっていた。許されるはずのない劣情を抱えたまま、行き場のない想いは黒い糸となって富谷を苦しめる。そんな苦しみに気付くはずもない斉藤は、今日も無邪気な笑顔を向けてくるのだった。

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「人間殺した後ってどうすればいいのか……俺に……教えてくれないか」幼い頃からの暴力癖でついに恋人を殺してしまった桐生優太。死体を埋めるために来た山の中で、同じく死体を埋めに来ていた食人趣味(カニバリズム)の竜崎豪と出会い――。人殺しと殺人鬼の非日常的な日常が始まる。話題沸騰の同人誌「サツジンカレシ」ワールドの人気コンビ、優太と豪の出会いが遂に電子書籍化!

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